真夜中の独り言

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ノー・ステイホーム!レッツ・ゴー・デイケア!

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 無事に保護入院から脱出して通院する日々に戻ったKちゃん。貯金は底をつき、収入はゼロ。引きこもり生活をしながら、焦りと恐怖、自責と不安でボロボロなのに、ブログ書いたり、Skypeで誰かと話したり、ポイントサイトで小遣い稼ぎにチャレンジしてみたり…。相変わらず、自分で何とかしなきゃ的思考にがんじがらめ。

「全然、どうにもできてないっていうw」
 むしろ、悪化するようなことばっかりしてたわね。
「二年くらいそんな感じだったかな?薬もいろいろ変えてみたり、無理矢理散歩してちゃあ、寝込んだり。親の心境がどういう変化をしたのかは、未だにわからないんだけど、経済的にも基本的生活にも支障はなかったな。ありがたいことに」
 それでも、家にいるのが苦しいことに変わりはなかったじゃない?
「そうなんだよね。で、偶然、病院の待合室で、デイケアについての説明を看護師さんにしてもらってるおばちゃんに遭遇してさ。藁にも縋る思いで担当医に相談したら、OKでたから。7年間、通ったw」
 最初、週一日だったわね。
「うん。一日なんだけどね。しんどいし、人がいっぱいいて怖いし…デイケアでも引きこもり状態。そんなときに、いきなり右手がしびれて、箸も鉛筆も持てなくなって、整形いったら大きい病院紹介されて、MRI検査までしてわかったことは、首の筋膜の損傷らしいってことだったんだけど、自然に治るの待つしかないですねで終わったw」
 今も時々しびれがあるのよね?
「うん。日常生活に支障はないからほとんど気にならないかな。でも、あのときはかなりビビった!右手使えない!どうしよう!みたいなw」
 とりあえず、左手つかってたわね。
「意外と使えたんだよな。これが。もともと手先は器用な方じゃないはずなんだけど、あの時だけは、器用に箸使えてた。未だに不思議」
 まあ、そんなこともありつつ、通う日を徐々に増やしていって、いろんなグループに参加したよね。
「お絵かきとかヨガとか、趣味的なところから始めたんだけど、三年目くらいかな。人間関係でストレスマックスになって一か月くらい自宅療養したのって」
 担当医には、入院しますかって言われたのよね。
「言われた。けど、それは嫌だって駄々こねて自宅療養にしてもらったw」
 担当医的にはちょっとした賭けみたいなところあったかもね。
「あったかもね。聞いてないから知らないけど」
 あの一か月って、とにかく寝てたわね。
「そう、寝ることだけ考えてた。ブログもあの期間は止めてたし、パソコン自体起動させなかった」
 あの一か月寝ることにこだわったのって、「ツレがうつになりまして」のおかげだったんじゃない?
「たぶんね。それまで、休むの意味がよくわかってなくて、休んでるのに回復しないのはなぜ!ってなってたから。休む=眠るってことに気がついてからは、ちょっとでもだるいと、あっ寝よう。とりあえず、布団へGO!って感じだった。今じゃ完全に習慣化してるw」
 眠いから寝るし、余計なこと考えたくないから寝る的な。
「そう。夜とか昼とか関係なく寝る。眠れなくて、横になってるだけってこともあるけど。それはそれでいいと思ってる」
 怠ける=自分を労わるにシフトチェンジしたのが、あのころかなって思うけど、どう?
「うん、そんな感じ。デイケアの担当さんが臨床心理士さんで、すごく話を聞きだすのがうまい人だったから、自分の気持ちを言いやすかったのもあるかも。デイケアに通えなくなる人も少なくないんだよね。担当さんとの相性とか他のスタッフさんとの関係とか。一番ネックになるのが、他の利用者さんとの関係だったりするし」
 病気のせいで情緒不安定な人ばっかだもんね。
「それはある。で、お互いにネガティブな影響を受けやすいんだよ。誰が悪いわけでもないんだけど」
 Kちゃんの場合、基本的なスタンスが違ったよね。
「うん。友達とか、仲間作りとか、居場所が欲しいとかよりも、生活リズムの改善が一番の課題だと思ってて、そこを軸にしてたけど、トラブルは起こしたくないから、話したがりな人に捕まっては、エネルギーもってかれてたね」
 人間関係って見えない距離感が大事なんだよね。
「踏み込みすぎも、踏み込まれすぎもよくない。頭ではわかるけど、感情がついて行かない部分もあるし、疾患あるなしにかかわらず、集団になると味方か敵かの選別が始まるから、<みんな違って、みんないい>が機能不全になっちゃうんだと思う」
 集団恐怖症のKちゃんにとっては、今後の課題の一つだよね。
「まあね。今はまだそこらへんは、ほったらかしてていい課題だと思ってるし、いつか答えは見つかるだろう的な感覚もあるね。こういう楽観的な感情が育ってきたのも、デイケアに通ったからだけど、合わない人にとっては、行かない方がいい場所でもある」
 試しに行ってみるのはいいけど、合わないと思ったら、無理しない方がいいってことね。
「うん、ストレスマックスになって自宅療養したから、また通えるようになったけど、デイの担当さんは少し心配してたんだって。通えなくなるんじゃないかなって」
 それだけ、利用を辞めちゃう人が多いってことでもあるよね。
「だね」
 Kちゃんは何でやめなかったの?
「うーん。一人だと悪い方にばっかり意識が行くから、それが嫌だったのと、両親と距離を置きたかったていうのもあるし、動いてないと不安が増大してく感覚があって…一番大きかったのは、やっぱり担当さんの存在かな。話を聞いてくれる人がいる安心感みたいなのがあったから」 
 安心感もあったんだろうけど、生来の負けず嫌いもあったりして?
「なくはない。ただ、仕事してた時ほどのこだわりはない感じ。体が動くのがちょっと嬉しいとか、バスに乗れるようになってほっとしたとか、少しずつできたことに意識が向くようになってたっていうのはあるかも」
 がんばらなきゃっていう負い目も、できない、どうしようって落ち込みも、改善してる感覚はあったてこと?
「そう、あのときは、まだ無意識だったけど。社会復帰を目指すプログラムに参加するようになってからは、意識的にできたことに目を向けてた気がする。できないことは、置いといてみたいなw」
 他に目を向けたことってある?
「あるね。自分の病気と自分の状態を観察する視点を持つってこと。これは担当さんが提案してくれたんだけどね。認知療法っていうのがあって、ノートにその日一番印象に残った出来事を書いて、その時感じた感情と100%中何%だったか書いていくんだ。例えば、親が喧嘩してた、嫌な気分100%、悲しい80%、イライラ90%って感じで。初めの方は、感情の表現のレパートリーが少なかったし、<めんどうくさい>が多かったんだけど、二年半ぐらいやってたら、<めんどうくさい>がもっと細かい感情表現に変化したんだよね。だから、自分が面倒くさいなって思ってる時って、こんな感情が動いてたのかっていう気付きにもなったな」
 もともと、認知療法ってものが存在することは知ってたよね。
「知ってた。自分でやってみたこともあるよ。でも、なんかうまく行かなかったし、どっかでこんな感情持っていいの?みたいな疑問とか沸いてきてやらなくなった経験はあったんだよね。だけど、出てきた感情について担当さんと話すことで、そう言う感情が出てきて当たり前なんだなって思えるようになって。しまいには、あんまりネガティブな出来事とか感情とかが少なくなっていって、楽しかった出来事とか面白かったこととか書くようになってたね」
 それができるようになってから、外部の就労支援を受けるようになったんだよね。
「そう。あそこはあそこで、人間関係がきつかった時期もあったけど、担当さんやデイケアのスタッフさんがいろいろ間に立ってフォローしてくれたから、投げずに進むことができたんだよね」
 気がついてら、以前と変わらない感覚で運転できるようになってたし、パートも経験できたんだよね。
「うん。フルタイムのパートだからデイは卒業ってことになって。いろんな人に、いっぱい褒められたw」
 ああ、師長さんとかにも<笑顔が戻ってよかったね>って言われたもんね。
「そうそう、週一で通い始めたときは、しょっちゅう雨で、お天気と同じくらいどんよりしてこわばった顔してたらしいからw」
 あんなに褒められて、嬉しかったのってはじめてじゃない?
「だね。褒められることもある意味で、恐怖の一種だったから、自分でもあんなに素直に嬉しかったことってないね」
 いい経験になった7年間だったねってことで、お時間だよ。
「あ~今日はお休みしようかな。日曜だしw」
 そうね。今日はゆっくり、音楽でも聴いてましょうw

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