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第一章:都市伝説
第11話 例の都市伝説の仕業
しおりを挟む投稿削除時にその形跡を残さないようにする事は、そう難しい事ではない。
それと同時に、削除時に欄を残し「削除しました」の文言を表示する事もそう手のかかることではない。
そして削除時にその形跡を残すか否かを選択制にすることも、まぁ多少は工数が増えるが出来ないことは無い。
しかし少なからず工数が増えることは確かであり、我が社のサイト作成時の見積もりは工数×時間単価で計算される。
つまり両者の選択機能を付けるなら、少なからず金が余分に掛かるのだ。
俺も近藤も、何度かサイト作成系の仕事を請け負ったことがある。
だからもちろん、その辺の事はよく知っている。
そうでなくともコストカットが叫ばれる昨今だ、そんな余計な機能を付けることなどほぼありえない。
そんな事をするとしたら、それはよほど何かしらの必要に迫られているか。
それともその依頼者が、よほど暇を持て余した金持ちか。
そのどちらかだろう。
可能性がゼロとは言わないが、見たところ広告収入も組み込んでいないこのサイトでは、金はおそらく稼げない。
そんなものに余分な金を突っ込む可能性は限りなく低いし、例えば無料で使用が許可されているプラットフォームを使って作っているサイトだとしたら、そんな一般的でない機能をわざわざ付ける訳が無い。
つまり、やはり。
「十中八九、それも無い」
近藤にむけてそう答えると、彼は「まぁ確かになぁ」と間延びした返答を返してきた。
そして「でもそれなら」と言葉を続ける。
「システム的にそんな機能は存在しないって仮定して、そうなると後はこのサイトにハッキングして例の書き込みだけを消したっていう事になるけどさ、それこそ意味の分からない行為じゃね?」
「……例えば、とある組織の機密情報が含まれてたから消した、とか?」
顎に手を当てて少し考えてから出した仮説は、余りに陰謀じみた……というか、あまりに空想じみた仮説だった。
それこそ映画の見過ぎだ。
自分で言っておいてなんだが、自分の言葉に俺は思わず苦笑した。
近藤の顔を見てみれば、彼もちょっと困った笑みで「それ、本気で言ってる?」と聞き返して来る。
「あぁいやゴメン、今のは無し。でも、だとするとハッキングっていう可能性も極めて低い訳で……」
なら、一体何が原因なのか。
結局は「降り出しに戻った」という訳だ。
深いため息をついた俺に、近藤も「うーん」と唸り声をあげる。
そして、数秒後。
「あっ!」
何かを思い付いたとでも言いたげにポンッと手を叩く。
向けられた目は何故か嫌にキラキラとしてて、俺は何だかとても嫌な予感がした。
しかしそんなこちらの気持ちになど何のお構いも無しに、彼は軽く口を開く。
「もしかしたら例の都市伝説の仕業、とか?」
つまり超常現象の仕業だと言いたいのだろう。
全くもってしょうもない。
実に非現実的で空想じみている。
しかしそれでも口に出してそれを指摘することが出来ないのは、きっと昨日のアレが変にリアルで不気味だったからだ。
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毎日楽しみにしてた
面白かったありがとうございます
感想、ありがとうございます。
毎日、という事は、少なくとも前に感想くださった21日から10日間くらいはずっと追ってくださってたっていう事なんですねー!
とっても嬉しいです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
少しでも大吾さんのご期待に添えていれば何よりです。
感想、ありがとうございます。
何話まで読んでの感想なのかはこちらからは残念ながら分かりませんが、警察とも最新話では既に関わってます。
ちょっと残念な警察官にね。(笑)
はじめまして
意味深でこわいメール文です。
読みやすい文章でいいですね。
またお邪魔させて頂きます!
感想、ありがとうございます。
意味深と思っていただけて何よりです。
完結するまで毎日更新していますので、またちょくちょく読みに来てくださいね。