【完結】伯爵令嬢が効率主義の権化だったら。 〜面倒な侯爵子息に絡まれたので、どうにかしようと思います〜

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第二章:初めての社交お茶会に出向く。

第6話 クラウンの言い分 -眠気との戦い編-(1)

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 それから一週間程後のとある夜。

「クラウンお坊ちゃま、起きてください」

 ぐっすりと寝ていた所を、メイドに突然たたき起こされた。

「……何だよ、俺眠いんだけど」

 そんな不満を言いながら、俺は目元を擦って安眠の邪魔者を睨みつける。

 しかしその後に続いた言葉に、俺は怪訝な表情を浮かべる事になる。

「旦那様が御呼びです、早急にリビングまでお越しください」
「……お父様が?」

 お父様からの呼び出しなんて、俺にとっては滅多にある事じゃない。

「はい。つい今しがた旦那様は社交からお戻りになられました。奥様も呼んでいらっしゃいます。どうか早急に御仕度を」

 そう言われ、俺は仕方がなくベッドから体を引き剥がす。

(でも、呼んでるって……何の用事だろう?)

 正直、呼び出される心当たりなど皆無だ。
 しかし、父の言葉には逆らえない。

 俺は急いで身支度を整えた後、呼び出し先のリビングへと向かったのだった。



 リビングに着くと、既にお父様とお母様が座っていた。
 そしてお父様に、こんな事を聞かれる。

「今社交界では『お前が王族主催のパーティーからオルトガン伯爵の第二令嬢を追い出した』という噂が流れている。何か、心当たりは?」

 顰め面で告げられた問いを、俺は一度頭の中で復唱した。
 しかし、全くもって心当たりがない。


 オルトガン伯爵の、第二令嬢。
 それが自分にとっての何なのかはと知っている。

 そう。
 事ある毎に父が言って聞かせてきた、俺の婚約者だ。

 しかし彼女の存在は、俺にとってそれ以上でも以下でもない。

(お父様は「王城のパーティーで婚約者と会えるぞ」なんて言ってたけど、結局は顔合わせも出来なかったし)

 未だ会ったことも無い、婚約者という肩書の女。
 それが、俺が相手に対して抱く印象の全てである。

 それなのに何故『追い出した』などという話になるのか。
 全く理解できない。

 だから。

「何で俺がそんな事するの?」

 今の気持ちをそのままに、俺は言った。
 するとお父様は目に見えて安心する。

(良かった。なんかよく分かんないけど、とりあえずお父様の機嫌はちょっとマシになったみたいだ)

 そんな感想を抱きながら、俺は眠い目を擦る。


 眠気のせいか、考えが何だかぼんやりとしている気がする。
 だからだろう。

(先日の、王城での社交パーティー)

 その言葉から、俺はとある記憶を思い出した。

「あぁ、そう言えばパーティーの途中で勝手に帰っていった、無礼な奴なら居たな」

 ソレは呟きに似た、何かだった。
 そして、口に出してしまうと同時に、あの時の感情が一気にぶりかえしてくる。

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