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16話
「いたぞ!」
国王軍の兵士と思わしき人物が、エミーを捕らえて王宮の間へとやって来た。
「なっ、何すんのよ! 私は王妃なのよ!? こんなことして、タダじゃすまないわよ!」
エミーは捕らえている兵士へ罵声を浴びせながら睨みつける。
「あんたの家族も、大切な人も拷問にかけてから殺してやる! 覚悟しなさい!」
エミーは周囲が見えないほどに怒り、叫び散らしていたが、王宮の間を埋め尽くす貴族に気づいた。
「なっ、何よこれ!?」
「これが、エミリアを押しのけ、王妃の座に座ろうとした女狐か……何と下品なんだ」
エミリアの父は眉をひそめて不快感を表す。
そしてこんな女が一時期でも国母になろうとしていたことに呆れてため息をついた。
「コイツのドレスを見ろ。宝石に金銀。お前たちが考え無しに使った金は、この国を支えるための資金だったのだ」
「ふ、ふん! 私は王妃よ! 私のためのお金を使って何が悪いの!」
「そうだ! 俺達は王族なんだ! 一番偉いんだ! 逆らうなんて不敬だぞ!」
エミーもアルバートも、散財したことを全く悪びれることなく、逆に当然だと主張する。
「……もう、いくら言葉を重ねても無駄だな。おい、あれを持ってこい」
そう命令すると、すぐに二つの杯が持ってこられた。
中にはワインと思わしき液体が入っている。
「な、何だこれは」
アルバートは質問する。
それに対して、簡潔な答えが返ってきた。、
「毒杯です」
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