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12話
しおりを挟む「は? 処刑……」
レイは国王の言った言葉をすぐには理解できなかった。
処刑? 誰を?
もしかして、自分を処刑しようとしているのか?
「ち、父上? 処刑ってどういう事ですか……?」
まさか肉親である国王から、処刑すると言われるとは考えていなかったレイは信じられない、といった様子で国王に質問する。
「言葉通りだ。お前は断頭台へと送る」
断頭台。
ここまでハッキリと言われれば誤魔化すことは出来ない。
国王は、レイを殺そうとしている。
「だ、断頭台っ!? 待ってください!」
レイは慌てて自分を断頭台へと送ろうとしている国王を止めようとする。
そしてその間に必死に何故自分が断頭台へと送られるのか考える。
何故だ。何故自分は処刑されなければならない?
自分はそれ程悪いことをしたのか?
「伝え方が悪かったな。もちろんいきなり処刑する訳ではない。お前に罰を与えたあとにケジメとして断頭台へと立ってもらう」
「何で俺が断頭台へと送られなければならないんですか! 何で……っ!」
「お前がしたことは、それ程の事だからだ」
「え……?」
レイは呆けた顔になった。
自分は処刑されるような事はしていないと思っていたからだ。
「当たり前だろう。婚約者に冤罪をかけるだけに飽き足らず、公爵家をスパイ呼ばわりし内戦を起こそうとしたお前が、何故生きていられると思うんだ」
「で、でもそれは反省して……」
「反省で済むような問題ではない」
ピシャリ、と国王は断言する。
「それに、お前を生かしておくと王家の総意と受け取られたら本当に内戦が起こるかもしれない。ケジメとしてお前には死んでもらう」
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