猫が崇拝される人間の世界で猫獣人の俺って…

えの

文字の大きさ
4 / 12

4

しおりを挟む


どうやらひと足遅かったようだ。デュオの腕の中でスヤスヤと眠るエールを一瞥し、周りを見渡す。なんだー?やけに連れが多いじゃないか。この人…お金持ちだとは薄々気付いていたけど…まさか貴族なんじゃ…。有り得るな…。ってきり商家かと思ってた。だってめちゃくちゃ美味しいパンとか果物とかジャムとか…つまり高級な食べ物ばっかりくれるからさ!!

それに商家といえば盗賊なんかに襲われやすい、故に護衛は必須。この人が差し入れする時は必ず護衛の人が居た。気付かれていないと思っているだろうが、俺の聴力をなめないでいただきたい。この愛らしいお耳は飾りじゃないのだ!!

このミルル様にはマルっとお見通しよ!!ただ、護衛の武装が思ったよりも重々しいってか…なんてーかな…これは…そう甲冑を身にまとった騎士団!!なんかの紋章入ってるし甲冑が異常なまでにキラキラしてて目に刺さるし痛い。おまけに騎士達の表情も心無しか俺を見てて目をキラキラさせているような…。これは…また俺を猫神様と勘違いしている可能性大だな。

エールとの別れは心苦しいが、この視線に耐えれるほど俺のハートは強くない!!止めろ!!俺を崇めるな!!さっさとお帰り戴こう…。


「やっと迎えに来たんだな。しかもこんなに大勢引き連れて…。また変な女に引っ掛かるなよ!!今度こそ俺がエールを引き取るからな!!立派に育ててやるよ!!」

顎を少しあげ、胸を反らし、威張るように言えば、エールとデュオ以外の人達が地面にひれ伏した。


「えっ…ちょっ…えぇ?!」


何事?!えっ、予想を上回る行動取られると本当に困る!!俺は崇められるような功績を納めたりしてないし、ましてや猫神様とやらではない!!猫違いです!!思わず背を丸めしっぽを抱きしてしまった。人間怖い…。

「ミルル…」

何故そんな目で見る?!愛おしそうなデュオの眼差しに頭の中が一段と混乱してきた。


「そんなにもエールの事を…本当に嬉しく思うよ。ミルル、ありがとう。さぁ、一緒に帰ろう。私達の家に」

デュオは片手でエールを抱き直し、空いたもう片方の腕で俺を優しく抱き締めた。

「ふぇっ?!」

あまりの不意打ちの発言と行動に、変な声が出てしまった…。この人…本当に何がしたいんだよー!!



しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

弟がガチ勢すぎて愛が重い~魔王の座をささげられたんだけど、どうしたらいい?~

マツヲ。
BL
久しぶりに会った弟は、現魔王の長兄への謀反を企てた張本人だった。 王家を恨む弟の気持ちを知る主人公は死を覚悟するものの、なぜかその弟は王の座を捧げてきて……。 というヤンデレ弟×良識派の兄の話が読みたくて書いたものです。 この先はきっと弟にめっちゃ執着されて、おいしく食われるにちがいない。

聖獣召喚に巻き込まれた俺、モフモフの通訳をしてたら冷徹騎士団長に外堀を埋められました

たら昆布
BL
完璧っぽいエリート騎士×無自覚な愛され系

異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします

み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。 わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!? これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。 おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。 ※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。 ★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★ ★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★

この俺が正ヒロインとして殿方に求愛されるわけがない!

ゆずまめ鯉
BL
五歳の頃の授業中、頭に衝撃を受けたことから、自分が、前世の妹が遊んでいた乙女ゲームの世界にいることに気づいてしまったニエル・ガルフィオン。 ニエルの外見はどこからどう見ても金髪碧眼の美少年。しかもヒロインとはくっつかないモブキャラだったので、伯爵家次男として悠々自適に暮らそうとしていた。 これなら異性にもモテると信じて疑わなかった。 ところが、正ヒロインであるイリーナと結ばれるはずのチート級メインキャラであるユージン・アイアンズが熱心に構うのは、モブで攻略対象外のニエルで……!? ユージン・アイアンズ(19)×ニエル・ガルフィオン(19) 公爵家嫡男と伯爵家次男の同い年の乙女ゲー転生BLです。

普段「はい」しか言わない僕は、そばに人がいると怖いのに、元マスターが迫ってきて弄ばれている

迷路を跳ぶ狐
BL
全105話*六月十一日に完結する予定です。 読んでいただき、エールやお気に入り、しおりなど、ありがとうございました(*≧∀≦*)  魔法の名手が生み出した失敗作と言われていた僕の処分は、ある日突然決まった。これから捨てられる城に置き去りにされるらしい。  ずっと前から廃棄処分は決まっていたし、殺されるかと思っていたのに、そうならなかったのはよかったんだけど、なぜか僕を嫌っていたはずのマスターまでその城に残っている。  それだけならよかったんだけど、ずっとついてくる。たまにちょっと怖い。  それだけならよかったんだけど、なんだか距離が近い気がする。  勘弁してほしい。  僕は、この人と話すのが、ものすごく怖いんだ。

親友と一緒に異世界転生したら俺だけ神獣だった件 ~伝説の召喚術師になったあいつの溺愛が物理的に重すぎます~

たら昆布
BL
親友と異世界転生したら召喚獣になっていた話 一部完結

2度目の異世界移転。あの時の少年がいい歳になっていて殺気立って睨んでくるんだけど。

ありま氷炎
BL
高校一年の時、道路陥没の事故に巻き込まれ、三日間記憶がない。 異世界転移した記憶はあるんだけど、夢だと思っていた。 二年後、どうやら異世界転移してしまったらしい。 しかもこれは二度目で、あれは夢ではなかったようだった。 再会した少年はすっかりいい歳になっていて、殺気立って睨んでくるんだけど。

処理中です...