森に捨てられたけど【もふもふ語スキル】で神獣たちに囲まれてスローライフを満喫中~もふもふたちに育てられた最強のちびっ子が人間界でも無双します
月ノ@最強付与術師の成長革命/発売中
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第26話 もふもふ祭り
しおりを挟む夕方くらいになって、ついにお祭りがはじまった。
ココさんが用意した焚火のまわりを、みんなで囲んで、踊りまくるのだ。
もふもふ踊りはちょっと変わった振付で、コツがいる。
僕はアリシアの手をとって、一緒に踊った。
「うまく踊れないわ……。舞踏会には出たことがあるけれど、こんな踊りは初めてよ……」
「はは……でも、上手なほうだよ。最初にしては。うまく踊れてる」
実際、アリシアの踊りのセンスは抜群で、すぐに踊れていた。
さすがは王宮育ちだ。
「さあて、ここでもふもふ列車がとおりまーす!」
もふもふ列車の先頭を行くのはベアトリスだ。
列車……といっても、ただ縄で身体をつないで、いっしょに歩くだけなんだけどね……。
まあつまり、ただの列車ごっこ。
けど、これがみんなでやるとけっこう楽しい。
「僕も入る!」
「わ、私も……!」
僕らはもふもふ列車の最後尾に連なり、森の中を歩き回った。
◆
「ふぅ……疲れたね……」
踊って、歩きまわったから、さすがにへとへとだ。
僕らは焚火のそばに腰かけた。
そろそろシュシュ主催の「にゃんにゃん剣術披露」がはじまる時間だ。
「さぁて、ここにお見せしますのは、世にも不思議な剣術の数々です……!」
シュシュがシルクハットをかぶって登場する。
僕らはシュシュの剣裁きにみとれて、拍手で称えた。
「次はポンタ主催の『変身だれだゲーム』やでぇ~!」
ポンタはタヌキの神獣長だ。
変身が得意で、いつもこの日のために練習をしている。
「さあて、これはだぁれだ!」
「ウル!」
「正解!」
ポンタが森の仲間に変身して、それが誰なのか当てるゲーム。
商品として、なにかもふもふしたものがもらえる。
他にも、ラビィ主催の「もふもち早食い競争」では、ベアトリスがぶっちぎりの優勝をしていた。
楽しすぎて、夜はあっというまにふけていった。
◆
アリシアは、星空を見上げながら、感動の言葉を漏らす。
「星がきれいね……。こんなにたくさんの星が見えるなんて……。王都ではありえないことだわ」
「特に、この時期はきれいなんだ」
「私、森の中にこんなに温かい場所があるなんて知らなかったわ。こんなふうに誰かと笑いあったのは初めて」
「そうなんだ……。ここではみんな家族だからね。もちろんアリシアも」
アリシアは僕の手をぎゅっと握る。
「私、リュカと出会えてほんとうによかった」
「僕もだよ。アリシアといっしょに、今日はほんとうに楽しかった」
「私、またここに来たいわ。そして、またみんなでもふもふ祭りがしたい」
「うん、もちろんだよ。ぜひ。また来年、一緒に来よう」
「ええ、絶対よ」
「そのためにも、はやく家に戻って、お父さんに無事を知らせなきゃね」
「うん…………」
僕は硬く決意した。
明日は絶対に、ウルを倒す……!
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