卒業証書は受け取れない!?

16話 温泉発見 (2）

僕が、湖の近くで寝ていると、凄い勢いで、走ってくる何かの音が聞こえて目が覚めた。
その何かは、七海と舞花だった。


「優太君ー！森がお風呂で温泉なのー！」


いや、なにか言っているが、言葉がおかしいよ？
何を言ってるかはもちろん分かるけど....
温泉？！
こんな異世界でも温泉なんてあるのか！


「落ち着いて七海。え、マジで？温泉あるの？」
「うん！まだ入ってはないけど、それっぽい！いこ！」
「うん、良いよ。でもそれって、僕等は近くで護衛してろって事だよね？」
「もちろん！なに？一緒に入ろうとか考えてたの？」
「い、いえ。そんなことはございません。
んじゃぁ、浅賀にメッセ飛ばすから待っててね。」


やっぱりそうだよねー。
いやいや、まあそんなことになるのが無いのは分かってたけどさー。
そんなことを言っていても話は進まないので、この主旨のメッセを浅賀に送ったところ、

『了解、女子達がお風呂に入りたいのは当たり前だろ。すぐ行く。』

と、来た。
言葉通り、約3分で来た浅賀を見て、七海が待ちきれないという感じで、言った。


「よし！みんなも揃ったみたいだし早く行くわよ！」
「待ってよ七海ー。」


僕等は、七海からはぐれないように、しっかり走ってついて行った。