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第3章
第27話 神の加護、有無の確認
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……やっと神殿についた……!
馬車に乗っている間なぜかわからないが馬車の中の空気がそれはもうひどいことになっていた。
馬車の空気がなぜ悪くなったかはわからないが、いつから悪くなったかはわかる。
天使が僕が自分の命や名誉を軽んじているんじゃないかと言ったのが空気が悪くなり始めた原因だ、しかしその後、なぜか僕がなぜそんなことを言ったのか話したら理由はよくわからないがさらに馬車の中の雰囲気というか空気がさらに悪くなっていったのだ。
しかもなぜか会話の最後の方では、最初に僕が話し始めた頃にはなかった諦めの空気が馬車内に漂っていたのだ……。
この状況を僕なりにわかりやすく別の話で例えるのなら、数学のテストの問題の答えが違っているのはわかるがその答えのどこがなぜ間違っているのかわからないそういう感じだ。
?そのたとえは適切とは言えない?どこが適切じゃないの?
まぁいい、そんなことよりやっと神殿に着いた!
もしかしたら神の加護、検査の話が出てからたったの数日しか経ってないというのにどこに不満があるんだ?と思う人もいるだろうが今回に限っていうのなら僕にもアテナ殿にもあまりにも時間がなさすぎたそういう意味では周りにも悪いが神殿もお祖父様やその周りもあまりにも行動が遅すぎたように思う。ゆえにこそ個人的には神の加護の検査はもう少し早くおこなわれても良かったのではないか?と思う。
「伯爵様、神の加護の有無を調べるための部屋へつきました、そこの子供早く検査を始めたいので私についてきて来てください」
神の加護の有無を調べるための部屋についたと神官に言われた。
ん?この神官の声どこかで聞いたような……まぁいい、検査が終わった後にいたら聞こう。
「はい、それで神の加護の有無はなにでどうやって調べるのですか?」
案内についた神官、僕の予想が正しく、昔と階級が変わらないのであれば今も司祭かな?
その司祭の声を聞くのは正直苦痛なのでさっさと話を終わらせるために必要なことを端的に聞いた。
「……はい、あそこに水晶がありますよね?その水晶が先ほどお話しした神の加護の有無を確認するための水晶です。もしもあなたが神の加護を所持している場合はあの水晶が光ります」
神官は僕の言葉に少しイラッとしたのか少し間を置いた後に水晶に関する説明をした。
「ご丁寧にご説明ありがとうございます、神官様」
そう神官に棒読みで慇懃無礼に礼を言った。
「フフ……」
神官は僕のお礼を聞いて少し苛立ったようだ。
いや~嫌いなやつの怒っている姿を見ることほど楽愉快な気持ちになることはないよね~。
「それではこの机の前まで来て水晶に触れてください、もしも貴方が神の加護を持っていたらその水晶が光るはずです。あと……少年、あまり意地の悪いことはしない方がいいですよ?そのような行動は人から嫌われる行為ですから」
そう言ったのは神の加護の有無を確認するための水晶の前に立っている、すごく偉いだろう女性だった。
その偉そうな女性を見て思ったのは、こいつ神の加護持ちか神の使徒かのどちらかだ。
ふむ……、お祖父様や母上は驚いたような顔をしているな……ということは司祭や司教レベルでは無いのは確実……そしてなんとなくの予想ではあるがあの女性は神の加護持ちか神の使徒であると思う、そして女性……ということは……聖女か、それに近い役職かな?
「聖「お久しぶりです、伯爵様?私はたまたまこの領地を通りかかったのですが、なにやら神の加護を得ているかもしれない子供がいるという話で失礼ではないかとは思いましたが、神の加護を所持しているかもしれないという少年が神の加護を所持しているかの検査の立会人として今回、参加させていただきます」……はい、そうですか……」
そうお祖父様が返事した、これは純粋にあの女性が偉いのそれとも神の加護や神の使徒がすごいのか……これは……両方かな?
「ふむ……、これでいいですか?」
そう言って水晶に触れた。
触れた瞬間水晶からすごい光が出た。
……これは……目が~~、とでも言うべきか?
まぁ、冗談はここまでにして水晶は電球の光みたいに光った。
「これは……神の加護の検査の結果、貴方は少なくとも最上級の、神の加護が神から与えられているとわかりました」
これは……神の使徒であることがバレたかな?
「御老公、聞きたいことがあるのですが、ちょっとよろしいでしょうか?」
なんと呼んだら良いかわからないから神官であろう女性を御老公と呼び、質問をして良いか聞いた。
「御老公とは……難したい言葉を知っているのですね?質問…ですか?はい、私に答えられる範囲の質問であれば大丈夫ですよ」
御老公はそう言い質問を許可してくれた。
「もしかしたら失礼な質問に当たるかもしれませんが、貴女は神の加護を所持しているか神の使徒かのどちらかだと思うのですが僕の予想はあっているでしょうか?もしあっている場合貴方が所持しているのは神の加護でしょうか?神の使徒でしょうか?」
女性の神官にそう質問した。
さっきも話したがあの女性からは神から感じた全身が総毛立つような雰囲気を感じる……。
……とは言え神官だろう女性からは僕と同格か少し上程度の魔力?というか雰囲気しか感じないから神とは比べるまでもないが……
「ふむ……なぜ私が神の加護持ちや神の使徒であると思ったのですか?」
ここは……アテナ殿のためにも少しでも僕自身を大きく見せる必要があるな……
「いつとかどのようにとかは言うつもりはありませんが昔、神の関係者に会う機会がありまして貴女からそれらの人たちと同種の雰囲気を感じたからです。あぁ……もちろんさっき話した神の関係者の方が貴女よりすごい雰囲気でしたがね?」
神官の女性の質問にそう答えた。
これで少なくとも僕は天使とあったことのある人間だと思われたはずだ。
「……そうですか……神の関係者とあったことがあるのですか……(これは……あまり深入すべきではないですね……それに詳細をいいところで答えてくれるとは思えませんし……)そうですね、貴方の予想通り、私は神の使徒です、そして聖女でもあります」
ふむ……女性の神官……いや、聖女か?は、やはり僕の予想通り神の使徒であり聖女だったらしい。
まぁそれはいい、こいつの前でアテナ殿を従者にすると宣言するのがもっとも早く僕が神の加護を持っていることとその神の加護持ちがアテナ殿を従者にするつもりだと周囲に宣伝できることになるだろう。
「話は変わりますが、僕…実は神の加護持ちとしてアテナ・フォン・ピスティスという者を従者にするつもりなんですよ」
僕に聖女殿にそう言った。
そう言った瞬間、部屋の空気が凍った、マジかこいつ、とか、今言うか?とかそんな感じの空気だ。
「お、おい…アレス……」
「アレス君、貴方、私を利用するつもりでそれを言ってる?私だから許すけどそんなことしてたら敵を作ることになるわよ?……ふむ?貴方それを理解してやってるわね?なぜ今、敵を作る可能性を作ってまでその言葉を言ったの?」
僕にお祖父様が注意しようとして、聖女はその言葉に被せるようにして僕に発言の意図を聞いてきた。
「そ…そんな……神の使徒であり聖女でもある貴女を利用するなどそのような恐れ多いこと僕にはとてもとても……このような発言は敵を作る可能性があるのですか?申し訳ありません、まだまだ若輩の身なのでそこまで理解が及ばず、今後このような発言をしないよう気をつけます」
白々しいとは思うが白々しくとも言うのと言わないのと違うと思うのでとりあえず、知らなかったと言い訳し非礼を謝罪し今後、同じことはしないようにすると言った。
「白々しい……わかりました……知らなかったのであれば仕方ありませんね、今後は気をつけてください」
聖女様は苦虫を噛み潰したような顔をした後、謝罪を受け入れ今後は気をつけるように注意し許してくれた。
「聖女様、謝罪を受け入れてありがとうございます」
そう言った後、お祖父様の斜め後ろに立っていた神官の男性に近づいた。
「ねぇ?神官さん?貴方、今から3年前、司祭だった?」
「は?私ですか?「そうです、貴方です」……はい、3年前も司祭でしたがどうかしましたか?」
やはりこいつは3年前、司祭だったか……
「たいしたことではありません、貴方に少々聞きたいことがあるだけです……貴方は3年前この教会ではなく教会兼孤児院の院長?みたいな立場でしたか?」
後ろに立っている天使は僕の知りたいことがわかったようで苦虫を噛み潰したような顔をしたが止めるわけにもいかず傍観していた。
「はい……そうですがなぜそう思ったのですか?というかなぜそのようなことを……」
「いや……たいした理由は無いよ……なんとなく聞いただけ……おい、この僕の予想ってあってると思う?」
司祭に対して最初は適当に誤魔化して、その後、天使の方を向いて聞いた。
「えぇ……貴方の予想通りです……」
天使は苦虫を噛み潰したような表情をしながらそう答えた。
「アレス君、君はさっきから何を話しているんだい?」
天使とそんな話をしていたら僕に対してそう聖女様が聞いてきた。
「別になんでもないよ、あとこれは個人的なおねがいになるのですが僕の従者、クーストーディアに加護の有無を調べるための水晶を使わせてみていいでしょうか?」
僕はそう聖女様におねがいしてみた。
「は……?なぜ……?……………………………まぁいいでしょう……わかりました、他ならぬアレス君が言うのです。なにか意味があるのでしょう……わかりました、クーストーディアさん?でしたか?水晶で加護の有無を確かめてください」
聖女様はどうするか少し悩んだようだがこれをすることにより僕にどんな利点があるかよくわからないが僕に恩を売るためにとたぶん僕の影響力を削ぐためにクーストーディアの加護の有無を確かめる行為を許可してくれた。
「アレス様……」
天使はそう恨めしげに言った。
「早くしてくれ」
文句を言いたそうにしている天使に対して僕はそう急かした。
「………はい……」
そう言いながら水晶の方に向かい歩き出し。
そして水晶の前について神の加護の有無を確かめた。
………結果はもちろん天使は神の加護を持っていた……。
しかし思ったほどではなかった。これは……たぶん水晶で測っても神の加護までしか出ないようにしたな………、ある程度予想していたが天使としてはある程度、力が無ければならない、しかしあまり力があり過ぎれば従者のままではいられなくなる……これがその絶妙なラインなのかな?このくらいであれば周囲に自分の意見を適度に聞かせられ、しかし力がそこまでないから力があるがゆえに受ける制限も少ない、ゆえにこそこのくらいがちょうどいい塩梅なのだろう。
「クーストーディア殿?は神の加護を所持しているみたいだがこれを機にアレスの従者は辞めるつもりか?」
そうお祖父様は天使に聞いた。
その言葉に対して終始苦々しい表情を浮かべながら天使は返事した。
「いえ……私は今後もアレス様の従者を続けていきたいと思っています……」
そう、天使が答えた。
当たり前だね、そもそも天使には僕の従者を辞め僕の監視を緩めるなんて選択選べるわけ無いからね。
「そうか……それではアテナ殿をアレスの従者にするという話は無かったことにしたほうがいいか……」
「待ってください、旦那様、できればアテナ様をアレス様の従者にする件は無かったことにはしないでいただきたいです……」
天使は慌てたようにお祖父様に待ったをかけてくれた。
「なぜだ?」
そうお祖父様が天使に問いかけた。
「それは……」
そう言いながら天使は僕を見た。
ここから先は僕が話さなければならないのか……仕方がないとはいえ少し面倒くさいな……。
「アレスなぜそれほどまでにアテナにこだわる?言ってはなんだが神の加護を持っている人間を従者にできる機会はこれを逃したらまずないぞ?」
そうお祖父様が言ってきた、それはそうとアテナ殿ではないのか……まぁいいが……どちらでも……
「はー……めんどくさ……、正直な話をするのならアテナを従者にするかクーストーディアを従者にするかの二択を選ばなければならないのなら僕は一も二もなくアテナを従者にするよ」
僕がなぜこんな答えのわかりきった愚問をいちいち答えなければならないんだ?
「……御義父様、アレスにいくつか聞きたいことがあるのですが聞いてよろしいでしょうか?」
そう、真剣な声音で母上がお祖父様に僕に質問する許可を求めた。
「あぁ……儂も御主と同じ気持ちじゃ……アレスへの質問を許可する、アレスもできうる限り質問に答えてほしい」
母上の言葉に対してお祖父様も真剣に返事した。
「アレスへの質問の許可ありがとうございます」
「はいできる限り真剣に答えます、というかこれまで僕があなた方の質問に対して適当に答えたことあります?僕の記憶が正しければこれまでそんなことをしたことはなかったと思いますが僕はお祖父様たちにそんな風に思われていたのか……ひどいなー悲しいなー(棒読み)」
((そういうとこだよ!!))
この時ばかりは聖女や司祭、天使も含めて全員同じことを思った。
「(本当のところ、そう思われるとわかった上でこの言動をしてるんだがな……ありはしないとは思うがもしも本心からゲオールギアー家の人間を非難した時、周りが僕の発言を重要視しないようにするためにも日頃から適度に適当にしなければならない、しかし同時に周囲に僕の発言を軽視させないためにも適度に真面目に頑張り実績を作り周りから評価されていなければならない、そこの微調整がすごく難しい)」
「話を戻します、アレス?貴方はなぜクーストーディア殿ではなくアテナを従者にしたいと思ったのですか?」
母上はそんな答えのわかりきった質問をしてきた。
とは言え理由を全部答えるわけにはいけないか……
「ふむ……理由…ねぇ……まぁ理由としては今、現在も僕はアテナ殿を信用しているし、正直な話クーストーディアのことは能力があろうと周りがどれだけ信じていようと僕がクーストーディアを信用することは絶対にない、これは言葉通り0%だ、対してアテナに関しては正直無防備な状態をさらすことに関して欠片も躊躇わない」
正直な話、話こそしないがアテナに殺されたのなら殺されたで仕方ないと思えるしね……それに正直、アテナに殺される可能性はあまり考える必要がないくらい低いだろう、少なくとも神に敵視されて殺されるのと比べれば……。
「……?ん?クーストーディア殿は信用ならない性格なのですか?」
僕の言葉に対して母上がそう聞いてきた。
「信用という意味で言えば同じようなもんだよ?とはいえ総合的な話としてどちらを側に置くかと言われればアテナを側に置くよ?答えになっていない答えしか言えなくて申し訳ないね……」
母上からの質問に対してそのように返答した。
「アレスそれでは答えに……「デメテル殿?少しいいか?儂からアレスに聞きたいことがある」え?」
「……はい……わかりました……あとは御義父様にお任せいたします……」
お祖父様の言葉に対して不承不承ながら母上は了解した。
「それで僕に何を聞きたいんですか?できる限り真剣には答えますが当然、答えられないこともありますよ?」
一応、お祖父様そう断りを入れておいた。
「あぁ、わかった一応確認しておくが、答えたくないではなく答えられないことなんだな?」
そうお祖父様が行ってくれた……よかったこれは伝わったかな?
「えぇ、確かに答えたくないこともありますが答えられないこともあります」
そうお祖父様に対して返事した。
「それでは……「なにが答えられない質問だったか……なんて質問しないでよ?それじゃ答えてるのとなにも変わらないから」………そうか……わかった……」
僕の言葉に対してお祖父様は少し考え込んだ後に口を開いた。
「それほどまでに不味いことなのか?」
少し考え込んだ後にお祖父様はそう僕に質問してきた。
「不味いかどうかね……不味いは不味いが一番の問題はそれをした場合どうなるか知りようが無いのが一番大きい、たとえ被る不利益がわかったところで不利益があまりにも大きいのはわかっているからこれに関して触れるつもりは欠片もない、話は変わるが……理由を言うつもりは無いが個人的にはアテナ殿をすごく信用している、だからこそ先にも話したが、もしもアテナ殿かクーストーディア……殿かのどちらかを従者にしたいか、するかと問われれば一も二もなくアテナ殿と答えるだろう」
少し話しすぎたか?問題はないとは思うが……。一応以降の質問は全部だんまりしよう。
「アレス?それでお前はやはりアテナ殿を従者にするつもりなのか?」
「………」
「おい?」
「………」
「ハァー、先ほどと同じ質問をするがお前はアテナ殿かクーストーディア殿かの二人だったらどちらがどちらが信用できる?」
「………」
「はー、これ以上質問に答えるつもりはないということか?いや……正確にはこれ以上質問に答えるべきではないと思ったからか………」
「………」
「あぁーー……ハァ……わかった、もう仕方がない、帰るか……帰るぞ皆」
「えっ?」
そう言ってお祖父様は困ったように同時に仕方がないとでも言うように帰る準備を始めた、母上はなんとなくわかったようなわからないようなそんな感じの反応だった、天使は心底疲れたようなそんな顔をしていた、クソ司祭はなにも知らないし聞いてないとでも言いたげな態度だった、聖女は困ったようなそして同時に、面倒くさそうなそんなオーラが全身から出ていた。
最後にアテナ殿は困ったような、しかしなぜか嬉しそうにしていた。
そんな感じで教会での用事や、やるべきことは全部終わって屋敷に帰るために馬車に乗り込んだ。
馬車に乗っている間なぜかわからないが馬車の中の空気がそれはもうひどいことになっていた。
馬車の空気がなぜ悪くなったかはわからないが、いつから悪くなったかはわかる。
天使が僕が自分の命や名誉を軽んじているんじゃないかと言ったのが空気が悪くなり始めた原因だ、しかしその後、なぜか僕がなぜそんなことを言ったのか話したら理由はよくわからないがさらに馬車の中の雰囲気というか空気がさらに悪くなっていったのだ。
しかもなぜか会話の最後の方では、最初に僕が話し始めた頃にはなかった諦めの空気が馬車内に漂っていたのだ……。
この状況を僕なりにわかりやすく別の話で例えるのなら、数学のテストの問題の答えが違っているのはわかるがその答えのどこがなぜ間違っているのかわからないそういう感じだ。
?そのたとえは適切とは言えない?どこが適切じゃないの?
まぁいい、そんなことよりやっと神殿に着いた!
もしかしたら神の加護、検査の話が出てからたったの数日しか経ってないというのにどこに不満があるんだ?と思う人もいるだろうが今回に限っていうのなら僕にもアテナ殿にもあまりにも時間がなさすぎたそういう意味では周りにも悪いが神殿もお祖父様やその周りもあまりにも行動が遅すぎたように思う。ゆえにこそ個人的には神の加護の検査はもう少し早くおこなわれても良かったのではないか?と思う。
「伯爵様、神の加護の有無を調べるための部屋へつきました、そこの子供早く検査を始めたいので私についてきて来てください」
神の加護の有無を調べるための部屋についたと神官に言われた。
ん?この神官の声どこかで聞いたような……まぁいい、検査が終わった後にいたら聞こう。
「はい、それで神の加護の有無はなにでどうやって調べるのですか?」
案内についた神官、僕の予想が正しく、昔と階級が変わらないのであれば今も司祭かな?
その司祭の声を聞くのは正直苦痛なのでさっさと話を終わらせるために必要なことを端的に聞いた。
「……はい、あそこに水晶がありますよね?その水晶が先ほどお話しした神の加護の有無を確認するための水晶です。もしもあなたが神の加護を所持している場合はあの水晶が光ります」
神官は僕の言葉に少しイラッとしたのか少し間を置いた後に水晶に関する説明をした。
「ご丁寧にご説明ありがとうございます、神官様」
そう神官に棒読みで慇懃無礼に礼を言った。
「フフ……」
神官は僕のお礼を聞いて少し苛立ったようだ。
いや~嫌いなやつの怒っている姿を見ることほど楽愉快な気持ちになることはないよね~。
「それではこの机の前まで来て水晶に触れてください、もしも貴方が神の加護を持っていたらその水晶が光るはずです。あと……少年、あまり意地の悪いことはしない方がいいですよ?そのような行動は人から嫌われる行為ですから」
そう言ったのは神の加護の有無を確認するための水晶の前に立っている、すごく偉いだろう女性だった。
その偉そうな女性を見て思ったのは、こいつ神の加護持ちか神の使徒かのどちらかだ。
ふむ……、お祖父様や母上は驚いたような顔をしているな……ということは司祭や司教レベルでは無いのは確実……そしてなんとなくの予想ではあるがあの女性は神の加護持ちか神の使徒であると思う、そして女性……ということは……聖女か、それに近い役職かな?
「聖「お久しぶりです、伯爵様?私はたまたまこの領地を通りかかったのですが、なにやら神の加護を得ているかもしれない子供がいるという話で失礼ではないかとは思いましたが、神の加護を所持しているかもしれないという少年が神の加護を所持しているかの検査の立会人として今回、参加させていただきます」……はい、そうですか……」
そうお祖父様が返事した、これは純粋にあの女性が偉いのそれとも神の加護や神の使徒がすごいのか……これは……両方かな?
「ふむ……、これでいいですか?」
そう言って水晶に触れた。
触れた瞬間水晶からすごい光が出た。
……これは……目が~~、とでも言うべきか?
まぁ、冗談はここまでにして水晶は電球の光みたいに光った。
「これは……神の加護の検査の結果、貴方は少なくとも最上級の、神の加護が神から与えられているとわかりました」
これは……神の使徒であることがバレたかな?
「御老公、聞きたいことがあるのですが、ちょっとよろしいでしょうか?」
なんと呼んだら良いかわからないから神官であろう女性を御老公と呼び、質問をして良いか聞いた。
「御老公とは……難したい言葉を知っているのですね?質問…ですか?はい、私に答えられる範囲の質問であれば大丈夫ですよ」
御老公はそう言い質問を許可してくれた。
「もしかしたら失礼な質問に当たるかもしれませんが、貴女は神の加護を所持しているか神の使徒かのどちらかだと思うのですが僕の予想はあっているでしょうか?もしあっている場合貴方が所持しているのは神の加護でしょうか?神の使徒でしょうか?」
女性の神官にそう質問した。
さっきも話したがあの女性からは神から感じた全身が総毛立つような雰囲気を感じる……。
……とは言え神官だろう女性からは僕と同格か少し上程度の魔力?というか雰囲気しか感じないから神とは比べるまでもないが……
「ふむ……なぜ私が神の加護持ちや神の使徒であると思ったのですか?」
ここは……アテナ殿のためにも少しでも僕自身を大きく見せる必要があるな……
「いつとかどのようにとかは言うつもりはありませんが昔、神の関係者に会う機会がありまして貴女からそれらの人たちと同種の雰囲気を感じたからです。あぁ……もちろんさっき話した神の関係者の方が貴女よりすごい雰囲気でしたがね?」
神官の女性の質問にそう答えた。
これで少なくとも僕は天使とあったことのある人間だと思われたはずだ。
「……そうですか……神の関係者とあったことがあるのですか……(これは……あまり深入すべきではないですね……それに詳細をいいところで答えてくれるとは思えませんし……)そうですね、貴方の予想通り、私は神の使徒です、そして聖女でもあります」
ふむ……女性の神官……いや、聖女か?は、やはり僕の予想通り神の使徒であり聖女だったらしい。
まぁそれはいい、こいつの前でアテナ殿を従者にすると宣言するのがもっとも早く僕が神の加護を持っていることとその神の加護持ちがアテナ殿を従者にするつもりだと周囲に宣伝できることになるだろう。
「話は変わりますが、僕…実は神の加護持ちとしてアテナ・フォン・ピスティスという者を従者にするつもりなんですよ」
僕に聖女殿にそう言った。
そう言った瞬間、部屋の空気が凍った、マジかこいつ、とか、今言うか?とかそんな感じの空気だ。
「お、おい…アレス……」
「アレス君、貴方、私を利用するつもりでそれを言ってる?私だから許すけどそんなことしてたら敵を作ることになるわよ?……ふむ?貴方それを理解してやってるわね?なぜ今、敵を作る可能性を作ってまでその言葉を言ったの?」
僕にお祖父様が注意しようとして、聖女はその言葉に被せるようにして僕に発言の意図を聞いてきた。
「そ…そんな……神の使徒であり聖女でもある貴女を利用するなどそのような恐れ多いこと僕にはとてもとても……このような発言は敵を作る可能性があるのですか?申し訳ありません、まだまだ若輩の身なのでそこまで理解が及ばず、今後このような発言をしないよう気をつけます」
白々しいとは思うが白々しくとも言うのと言わないのと違うと思うのでとりあえず、知らなかったと言い訳し非礼を謝罪し今後、同じことはしないようにすると言った。
「白々しい……わかりました……知らなかったのであれば仕方ありませんね、今後は気をつけてください」
聖女様は苦虫を噛み潰したような顔をした後、謝罪を受け入れ今後は気をつけるように注意し許してくれた。
「聖女様、謝罪を受け入れてありがとうございます」
そう言った後、お祖父様の斜め後ろに立っていた神官の男性に近づいた。
「ねぇ?神官さん?貴方、今から3年前、司祭だった?」
「は?私ですか?「そうです、貴方です」……はい、3年前も司祭でしたがどうかしましたか?」
やはりこいつは3年前、司祭だったか……
「たいしたことではありません、貴方に少々聞きたいことがあるだけです……貴方は3年前この教会ではなく教会兼孤児院の院長?みたいな立場でしたか?」
後ろに立っている天使は僕の知りたいことがわかったようで苦虫を噛み潰したような顔をしたが止めるわけにもいかず傍観していた。
「はい……そうですがなぜそう思ったのですか?というかなぜそのようなことを……」
「いや……たいした理由は無いよ……なんとなく聞いただけ……おい、この僕の予想ってあってると思う?」
司祭に対して最初は適当に誤魔化して、その後、天使の方を向いて聞いた。
「えぇ……貴方の予想通りです……」
天使は苦虫を噛み潰したような表情をしながらそう答えた。
「アレス君、君はさっきから何を話しているんだい?」
天使とそんな話をしていたら僕に対してそう聖女様が聞いてきた。
「別になんでもないよ、あとこれは個人的なおねがいになるのですが僕の従者、クーストーディアに加護の有無を調べるための水晶を使わせてみていいでしょうか?」
僕はそう聖女様におねがいしてみた。
「は……?なぜ……?……………………………まぁいいでしょう……わかりました、他ならぬアレス君が言うのです。なにか意味があるのでしょう……わかりました、クーストーディアさん?でしたか?水晶で加護の有無を確かめてください」
聖女様はどうするか少し悩んだようだがこれをすることにより僕にどんな利点があるかよくわからないが僕に恩を売るためにとたぶん僕の影響力を削ぐためにクーストーディアの加護の有無を確かめる行為を許可してくれた。
「アレス様……」
天使はそう恨めしげに言った。
「早くしてくれ」
文句を言いたそうにしている天使に対して僕はそう急かした。
「………はい……」
そう言いながら水晶の方に向かい歩き出し。
そして水晶の前について神の加護の有無を確かめた。
………結果はもちろん天使は神の加護を持っていた……。
しかし思ったほどではなかった。これは……たぶん水晶で測っても神の加護までしか出ないようにしたな………、ある程度予想していたが天使としてはある程度、力が無ければならない、しかしあまり力があり過ぎれば従者のままではいられなくなる……これがその絶妙なラインなのかな?このくらいであれば周囲に自分の意見を適度に聞かせられ、しかし力がそこまでないから力があるがゆえに受ける制限も少ない、ゆえにこそこのくらいがちょうどいい塩梅なのだろう。
「クーストーディア殿?は神の加護を所持しているみたいだがこれを機にアレスの従者は辞めるつもりか?」
そうお祖父様は天使に聞いた。
その言葉に対して終始苦々しい表情を浮かべながら天使は返事した。
「いえ……私は今後もアレス様の従者を続けていきたいと思っています……」
そう、天使が答えた。
当たり前だね、そもそも天使には僕の従者を辞め僕の監視を緩めるなんて選択選べるわけ無いからね。
「そうか……それではアテナ殿をアレスの従者にするという話は無かったことにしたほうがいいか……」
「待ってください、旦那様、できればアテナ様をアレス様の従者にする件は無かったことにはしないでいただきたいです……」
天使は慌てたようにお祖父様に待ったをかけてくれた。
「なぜだ?」
そうお祖父様が天使に問いかけた。
「それは……」
そう言いながら天使は僕を見た。
ここから先は僕が話さなければならないのか……仕方がないとはいえ少し面倒くさいな……。
「アレスなぜそれほどまでにアテナにこだわる?言ってはなんだが神の加護を持っている人間を従者にできる機会はこれを逃したらまずないぞ?」
そうお祖父様が言ってきた、それはそうとアテナ殿ではないのか……まぁいいが……どちらでも……
「はー……めんどくさ……、正直な話をするのならアテナを従者にするかクーストーディアを従者にするかの二択を選ばなければならないのなら僕は一も二もなくアテナを従者にするよ」
僕がなぜこんな答えのわかりきった愚問をいちいち答えなければならないんだ?
「……御義父様、アレスにいくつか聞きたいことがあるのですが聞いてよろしいでしょうか?」
そう、真剣な声音で母上がお祖父様に僕に質問する許可を求めた。
「あぁ……儂も御主と同じ気持ちじゃ……アレスへの質問を許可する、アレスもできうる限り質問に答えてほしい」
母上の言葉に対してお祖父様も真剣に返事した。
「アレスへの質問の許可ありがとうございます」
「はいできる限り真剣に答えます、というかこれまで僕があなた方の質問に対して適当に答えたことあります?僕の記憶が正しければこれまでそんなことをしたことはなかったと思いますが僕はお祖父様たちにそんな風に思われていたのか……ひどいなー悲しいなー(棒読み)」
((そういうとこだよ!!))
この時ばかりは聖女や司祭、天使も含めて全員同じことを思った。
「(本当のところ、そう思われるとわかった上でこの言動をしてるんだがな……ありはしないとは思うがもしも本心からゲオールギアー家の人間を非難した時、周りが僕の発言を重要視しないようにするためにも日頃から適度に適当にしなければならない、しかし同時に周囲に僕の発言を軽視させないためにも適度に真面目に頑張り実績を作り周りから評価されていなければならない、そこの微調整がすごく難しい)」
「話を戻します、アレス?貴方はなぜクーストーディア殿ではなくアテナを従者にしたいと思ったのですか?」
母上はそんな答えのわかりきった質問をしてきた。
とは言え理由を全部答えるわけにはいけないか……
「ふむ……理由…ねぇ……まぁ理由としては今、現在も僕はアテナ殿を信用しているし、正直な話クーストーディアのことは能力があろうと周りがどれだけ信じていようと僕がクーストーディアを信用することは絶対にない、これは言葉通り0%だ、対してアテナに関しては正直無防備な状態をさらすことに関して欠片も躊躇わない」
正直な話、話こそしないがアテナに殺されたのなら殺されたで仕方ないと思えるしね……それに正直、アテナに殺される可能性はあまり考える必要がないくらい低いだろう、少なくとも神に敵視されて殺されるのと比べれば……。
「……?ん?クーストーディア殿は信用ならない性格なのですか?」
僕の言葉に対して母上がそう聞いてきた。
「信用という意味で言えば同じようなもんだよ?とはいえ総合的な話としてどちらを側に置くかと言われればアテナを側に置くよ?答えになっていない答えしか言えなくて申し訳ないね……」
母上からの質問に対してそのように返答した。
「アレスそれでは答えに……「デメテル殿?少しいいか?儂からアレスに聞きたいことがある」え?」
「……はい……わかりました……あとは御義父様にお任せいたします……」
お祖父様の言葉に対して不承不承ながら母上は了解した。
「それで僕に何を聞きたいんですか?できる限り真剣には答えますが当然、答えられないこともありますよ?」
一応、お祖父様そう断りを入れておいた。
「あぁ、わかった一応確認しておくが、答えたくないではなく答えられないことなんだな?」
そうお祖父様が行ってくれた……よかったこれは伝わったかな?
「えぇ、確かに答えたくないこともありますが答えられないこともあります」
そうお祖父様に対して返事した。
「それでは……「なにが答えられない質問だったか……なんて質問しないでよ?それじゃ答えてるのとなにも変わらないから」………そうか……わかった……」
僕の言葉に対してお祖父様は少し考え込んだ後に口を開いた。
「それほどまでに不味いことなのか?」
少し考え込んだ後にお祖父様はそう僕に質問してきた。
「不味いかどうかね……不味いは不味いが一番の問題はそれをした場合どうなるか知りようが無いのが一番大きい、たとえ被る不利益がわかったところで不利益があまりにも大きいのはわかっているからこれに関して触れるつもりは欠片もない、話は変わるが……理由を言うつもりは無いが個人的にはアテナ殿をすごく信用している、だからこそ先にも話したが、もしもアテナ殿かクーストーディア……殿かのどちらかを従者にしたいか、するかと問われれば一も二もなくアテナ殿と答えるだろう」
少し話しすぎたか?問題はないとは思うが……。一応以降の質問は全部だんまりしよう。
「アレス?それでお前はやはりアテナ殿を従者にするつもりなのか?」
「………」
「おい?」
「………」
「ハァー、先ほどと同じ質問をするがお前はアテナ殿かクーストーディア殿かの二人だったらどちらがどちらが信用できる?」
「………」
「はー、これ以上質問に答えるつもりはないということか?いや……正確にはこれ以上質問に答えるべきではないと思ったからか………」
「………」
「あぁーー……ハァ……わかった、もう仕方がない、帰るか……帰るぞ皆」
「えっ?」
そう言ってお祖父様は困ったように同時に仕方がないとでも言うように帰る準備を始めた、母上はなんとなくわかったようなわからないようなそんな感じの反応だった、天使は心底疲れたようなそんな顔をしていた、クソ司祭はなにも知らないし聞いてないとでも言いたげな態度だった、聖女は困ったようなそして同時に、面倒くさそうなそんなオーラが全身から出ていた。
最後にアテナ殿は困ったような、しかしなぜか嬉しそうにしていた。
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