18 / 20
第18話:絶望の刻印(※R18)
しおりを挟む
その夜、玲は、まるで最後の仕上げをするかのように、樹の体を求めた。
樹は、抵抗する気力も、意思も失っていた。ただ、壊れた人形のように、玲のなすがままにされる。玲の体は熱く、その愛撫は以前のように巧みだったが、そこにはもはや一片の優しさも、慈しみも存在しなかった。ただ、相手の魂を完全に支配し、屈服させることへの、冷たい悦楽だけがあった。
樹の体は、皮肉なことに「最高の相性」を持つ玲の動きに正直に反応し、快感に震えた。だが、その快感は、もはや喜びではなく、魂の凌辱であり、耐え難い苦痛でしかなかった。涙はとっくに枯れ果て、ただ虚ろな瞳で、暗い天井を見つめ続ける。
(お前がいないとダメなんだ…)
かつて、心の奥底で微かに囁いていた言葉が、今は明確な呪いとなって樹の全身を縛り付ける。
(お前さえいなければ、俺は…こんな絶望を知らずに済んだのに…)
だが、その言葉は、もはや玲に届くことはない。いや、玲は最初から、樹のそんな魂の叫びなど、聴く気もなかったのだ。彼はただ、自分の音楽を完成させるためだけに、樹の全てを利用し尽くしたのだから。
樹は、抵抗する気力も、意思も失っていた。ただ、壊れた人形のように、玲のなすがままにされる。玲の体は熱く、その愛撫は以前のように巧みだったが、そこにはもはや一片の優しさも、慈しみも存在しなかった。ただ、相手の魂を完全に支配し、屈服させることへの、冷たい悦楽だけがあった。
樹の体は、皮肉なことに「最高の相性」を持つ玲の動きに正直に反応し、快感に震えた。だが、その快感は、もはや喜びではなく、魂の凌辱であり、耐え難い苦痛でしかなかった。涙はとっくに枯れ果て、ただ虚ろな瞳で、暗い天井を見つめ続ける。
(お前がいないとダメなんだ…)
かつて、心の奥底で微かに囁いていた言葉が、今は明確な呪いとなって樹の全身を縛り付ける。
(お前さえいなければ、俺は…こんな絶望を知らずに済んだのに…)
だが、その言葉は、もはや玲に届くことはない。いや、玲は最初から、樹のそんな魂の叫びなど、聴く気もなかったのだ。彼はただ、自分の音楽を完成させるためだけに、樹の全てを利用し尽くしたのだから。
0
あなたにおすすめの小説
番を拒み続けるΩと、執着を隠しきれないαが同じ学園で再会したら逃げ場がなくなった話 ――優等生αの過保護な束縛は恋か支配か
雪兎
BL
第二性が存在する世界。
Ωであることを隠し、平穏な学園生活を送ろうと決めていた転校生・湊。
しかし入学初日、彼の前に現れたのは――
幼い頃に「番になろう」と言ってきた幼馴染のα・蓮だった。
成績優秀、容姿端麗、生徒から絶大な信頼を集める完璧なα。
だが湊だけが知っている。
彼が異常なほど執着深いことを。
「大丈夫、全部管理してあげる」
「君が困らないようにしてるだけだよ」
座席、時間割、交友関係、体調管理。
いつの間にか整えられていく環境。
逃げ場のない距離。
番を拒みたいΩと、手放す気のないα。
これは保護か、それとも束縛か。
閉じた学園の中で、二人の関係は静かに歪み始める――。
執着
紅林
BL
聖緋帝国の華族、瀬川凛は引っ込み思案で特に目立つこともない平凡な伯爵家の三男坊。だが、彼の婚約者は違った。帝室の血を引く高貴な公爵家の生まれであり帝国陸軍の将校として目覚しい活躍をしている男だった。
出戻り王子が幸せになるまで
あきたいぬ大好き(深凪雪花)
BL
初恋の相手と政略結婚した主人公セフィラだが、相手には愛人ながら本命がいたことを知る。追及した結果、離縁されることになり、母国に出戻ることに。けれど、バツイチになったせいか父王に厄介払いされ、後宮から追い出されてしまう。王都の下町で暮らし始めるが、ふと訪れた先の母校で幼馴染であるフレンシスと再会。事情を話すと、突然求婚される。
一途な幼馴染×強がり出戻り王子のお話です。
※他サイトにも掲載しております。
愛してやまなかった婚約者は俺に興味がない
了承
BL
卒業パーティー。
皇子は婚約者に破棄を告げ、左腕には新しい恋人を抱いていた。
青年はただ微笑み、一枚の紙を手渡す。
皇子が目を向けた、その瞬間——。
「この瞬間だと思った。」
すべてを愛で終わらせた、沈黙の恋の物語。
IFストーリーあり
誤字あれば報告お願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる