月夜の森の異種族見聞譚 〜臆病な森人ナユタナの見聞〜

ポムサノコペリ

文字の大きさ
3 / 21
第一夜『小さき森人ナユタナ』

三(第三話)

しおりを挟む


 中庭の小屋ごやでは、井戸水が汲まれ、湯桶へと運ばれていた。
 竈からは、湯を沸かす音が絶え間なく響いている。

 日は西の端に沈み、薄闇が庭を満たしはじめていた。
 風は冷えを纏い、昼の温もりをさらってゆく。

 背の低い草花が揺れる、手入れの行き届いた庭の真ん中で、ナユタナは周囲を見回す。
 女中に履かされた庭履きは、木底に布をかぶせただけの、簡素なものだった。

 庭師の老人は薪を積みながら、しきりに空を仰ぎ、時折ナユタナとユトロの様子をうかがっていた。

「表の庭のほうが、楽しめるのではないか?」
「少し、葉をいただいても……よろしいでしょうか」
「好きにしろ」

 短い許しの言葉を受け、ナユタナは草を摘んでゆく。
 根を傷つけぬよう、指先でそっと引き取った。

「お……あそこのオオクギの皮も、少し……よろしいでしょうか?」
「構わん」

 庭の奥に立つ、太い老木を見て、ナユタナの目が輝いた。
 慣れぬ履物でよたよたと歩く姿に、庭師は、思わず幼い子供を見るような眼差しを向けた。
 ユトロもまた、後ろをぴたりとついて歩く。

「ナユタナ、これをやろう。
 護身用に持っておくといい」

 ナユタナが老木の皮を爪で剥ごうとしたので、ユトロは腰の短剣を差し出した。

「あ……ありがとうございます……」

 思いもよらぬ武器に、おずおずとそれを受け取る。
 鞘に碧い魔石をあしらった立派な短剣は、抜かれた途端、刃に青白い光を帯びた。

「これは……碧晶へきしょうではないか?!」
「よく切れるぞ」

 それは、ナユタナが文献でしか知らぬ、希少な鉱物であった。
 幼い頃から憧れていた、澄み渡る碧の鉱石に、すっかり心を奪われる。

「なんと美しい……!」

 丁寧な言葉遣いなどいつしか忘れ、剣身に見入っていた。

 薄く軽い碧晶の剣は、力を込めずとも、するりと木や草を裂いた。
 だがその軽さゆえ、かえって加減が分からず、幹をえぐり、皮を細切れにしてしまった。
 老木を傷つけた自分に、ナユタナはうなだれた。

「ああ、なんてことだ……オオクギよ、すまない。
 私の腕が、まだ未熟であったばかりに……」
「切れすぎるのも、考えものだな」

 ユトロが指先の爪を伸ばし、それで木の皮を剥いだ。
 ナユタナは目を見開き、ぽとりと短剣を落とす。
 瞬く間に、爪は元の長さへと戻っていた。

 ユトロは短剣を拾って鞘に収め、剥いだ木の皮と一緒に、ナユタナへ差し出した。

「ナユタナよ、お前は何色が好きだ?」

 唐突に問われ、剣と木の皮を抱えたまま、ナユタナは男を見上げる。

「お前の髪は琥珀で、瞳は翡翠だ。
 蒼い服が、似合いそうだな」

 ナユタナは、はっとして、ユトロの言う色が、服のことだと気付いた。
 いま身にまとっているのは、麻袋を縫い合わせたような、ぼろ衣であった。


 △ ☽ △


 湯浴みの準備が整う頃には、空はすっかり暮れていた。
 橙の灯が吊るされた浴み小屋には、女中が二人、控えるように残っていた。

 そこへユトロとダランが入ってきた。
 女中たちは、手桶を持ったまま固まった。

 ためらいなく服を脱いだナユタナに、女中が慌てて薄布をかけた。
 人族の習わしなのだろうと、ナユタナは袖に腕を通す。

「本当に、切ってしまわれるのですか?」

 ごわごわとした金髪を前に、ダランが念を押した。

「この髪をほぐすには、丸一日はかかる。
 切ったほうが早い……でしょう」

 ナユタナの髪は、固めた綿のように絡まっていた。
 元の状態に戻すには、相当の時間と気力が要る。

「ユトロ様も、それでよろしいので?」
「俺は構わん。
 だが、大切に伸ばしていたのではないのか?」

 膝まで伸びた髪だ。日頃の手入れも、容易ではなかっただろう。
 ユトロの知る女の多くは、髪を丁寧に扱い、結い方にこだわり、花や香を添えていた。
 そのことが、ナユタナの気持ちを思わせた。

「ナユタナ様は、生まれの地にて、髪に関するしきたりはおありで?」

 ダランの問いかけに、ナユタナは首を横に振った。

 森人族には、髪を切る習慣がなかった。
 それは“しきたり”などではなく、周りに切る者がいないから、というだけであった。

 思い返せば、長い髪は手間ばかりで、なぜ切る発想に至らなかったのか、今さらながら不思議であった。
 切ったところで、二度と生えぬということもあるまい。

 ほどなく、ナユタナの長い髪は、ダランの手によって切り落とされた。

 ずしりと重かったものが消え、体がふっと軽くなる。
 頭の後ろを確かめたナユタナは、思わずその場でぴょんと跳ねた。

 体の奥まで風が通り抜けたようで、胸がじんじんと熱を帯びる。
 硬くこわばっていた口元が、僅かに緩んだ。

「それは、燃やして……ください。虫が湧いてしまいますから」
「では、私めが始末して参ります」

 ダランは、大きな髪の塊を抱え、小屋を出ていった。
 まるで、ナユタナ自身を抱えてゆくようにも見えた。

 やがて、仕切り壁の隙間から、赤い炎が揺れる。


 ダランが浴み小屋を出るのと入れ替わるように、すり鉢を抱えた女中が入ってきた。
 その後ろから、陶瓶を抱えたもう一人の女中が、前を歩く娘の長衣をつまんでついてくる。

「ナユタナ様、言われた通りに潰して、油と混ぜましたよ」
「こちらも、お持ちしました」

 二人は若い人族の娘だ。
 一人は顔に大きな火傷痕があり、もう一人は瞳が白く濁り、形がかろうじてわかる程度だった。

「うむ。薬は体を洗ってからで、酒は湯桶に入れて……ください」

 ナユタナの指示に、立っていた女中がすり鉢を受け取る。
 火傷痕の娘は、陶瓶を抱えた娘を桶のそばへ導いた。

「どのくらい、入れますか?」
「ミルナの椀に二杯ほど……ええと、このくらいだ」

 ナユタナは湯桶の縁に身をかがめ、両手ですくった水の量で示す。
 それを見て、火傷痕の娘が瓶の栓を抜き、蒸留酒を垂らした。

 次にナユタナは竈へ向かい、灰を集めて戻る。
 手の中の灰を湯に浸し、こっそり魔法を使って、きれいに溶かした。

 最後に、碧晶の短剣で指先をほんの少し刺し、血を数滴垂らす。

 一連の所作が、まじないのように映り、女中たちは目を見張った。

「これは、何かの儀式でしょうか」
「虫退治の薬湯を作った……のです」

 ナユタナの言葉に、皆、半信半疑であった。

 火傷痕の娘が、ちらりと壁に寄りかかるユトロを見つめる。

「あのう……ユトロ様は、そこでずっと見ていらっしゃるのですか?
 ナユタナ様は、女性なのですよ……?」

「マーヤ、無礼です」

 年長の女中が慌てて謝り、マーヤと呼ばれた娘は頭を下げる。

「いや、構わん。俺がここにいては不都合か?」

 そのとき、外で話を聞いていたダランが戻り、ユトロを戸口まで押しやった。

「だから言ったではありませんか。出ますよ、ユトロ様」
「ナユタナは、嫌がっていないようだが」
「その娘には、言えることと、言えぬことがあるのです」
「奴隷ではないと、言ったはずだ」
「いいから、早く!」

 男たちが出てゆくと、女中たちはほっと息をつき、ナユタナを湯桶に入れた。

「よくやったわ、マーヤ」
「はぁ……ちびるかと思いました」
「また、そんなはしたない言葉を」

 年長の女中が、マーヤの頭を撫でる。

「ユトロさま、おっかない声で怒らなくてよかったね」
「香りをちょっと付けただけでも、“鼻が曲がる”って怒鳴るものね、あの方」
「ええ、女心となると、不思議と鈍い方ですよね」
「あたし、奥歯を舌でいじってたら、“うるさい!”って。
 そんなことで注意されます?」

 女中たちのひそひそ声に、ナユタナは耳を澄ました。

 ユトロが浴み小屋を出て行ったことや、女中の気遣いが、森人のナユタナにはよく分からない。
 だが、人族の女中たちもまた、ユトロの声を怖がっているようで──そのことに、親しみを覚えた。

「すみません、ナユタナ様。
 怖くて、誰も言い出せなかったのです」
「これで、心置きなく湯浴みができますね」
「ナユタナ様は、おいくつなのですか?
 森人を見るのは、私、初めてです」
「大樹海から来たって、ほんとうですか?」

 笑顔で集まる女中たちに、ナユタナは思わず縮こまった。

 種族のことは、隠すべきだろうか──ナユタナは思い悩む。
 だが、彼女たちを味方にすれば、森域へ帰る手伝いをしてくれるかもしれない。

「いくつか、とは、一年ずつ増やす数のこと……ですか?」
「え? ええと、はい。あたしは十四です」

 マーヤは指で数えるようにして続けた。

「リーナは八歳、サーラは十八で、オルザさんは……」

 一人ひとりをナユタナに紹介し、年長と思しき女中を見て、マーヤは言葉を濁した。

 ナユタナは、四人の名と特徴を覚える。

 火傷痕の少女が、マーヤ。
 目が悪く幼いのが、リーナ。
 足を引きずるのが、サーラ。

 一人だけ紺の長衣を纏うオルザは、最年長でまとめ役なのだと思った。

 オルザはナユタナに優しく微笑み、手桶でぬる湯をかけた。

「私は四十で、サーラの母です。
 ナユタナ様は、ずいぶんお若く見えますが、森人も人族と同じように、年を重ねるのでしょうか」

 水面を眺めるナユタナは、短くなった髪をいじった。

「森人は、人族のようには数えん。
 繋ぎの木ネルタナという、生まれた日に植えた木を見て、おおよその年月を知る。
 私の木は太く大きい。百には届かぬだろうが、五十より長い年月を生きている……でしょう」

 忘れていた言葉遣いを、最後に慌てて加えた。

 女中たちは、その年に驚き、顔を見合わせた。

「見て……!」

 サーラが湯桶を見て、叫ぶ。

 水面には、無数の血吸虫シリュマが静かに浮いていた。
 見慣れた血吸虫より大きい虫に、女中たちの顔が引きつる。

「な、ナユタナ様の髪から、虫が、桶に……!」

 マーヤの声に、皆はナユタナの頭を見た。

 髪の中から虫が跳ね出ると、自ら湯の中へ飛び込む。
 虫は水面でしばらくもがき、やがて動かなくなった。

「不思議……」
「どうなっているのです……?」

 命令されたかのように入水する血吸虫に、女中たちは驚いた。
 そして、目を丸くする人族に、ナユタナは得意げに微笑む。

「面白いであろう? 虫の習性を利用しておるのだ。
 血吸虫は、湯に溶かした私の血に引かれて飛び込む。
 湯に混ぜた灰は虫の息を止め、強い酒が身を乾かすのだ」

 女中たちは、ナユタナの知識に感心した。
 小さな虫が見えず、様子を知りたがるリーナには、サーラが優しく教えていた。

 実のところ、血吸虫は血に引かれているわけではない。
 ナユタナの血を吸って育った虫は、その血に含まれる魔素に、強く引きつけられているのだった。

「虫さん、かわいそう……」

 状況を知ったリーナが、ぽつりと呟く。

「森からこの地まで共に過ごした虫だが、増えると馬も殺すというからな。
 惨いが、仕方あるまい」

 盗賊に捕まっていたナユタナは、『魔封じの首輪』をどうにかしなければならなかった。
 所持品はすべて奪われ、髪の中に虫がいるだけだ。

 そこで、血吸虫が魔素の多く含まれた血を好むと知っていたナユタナは、首輪に血を塗り、虫に齧らせようと試みていた。
 毎日少しずつ、それは行われ、虫は髪の中に増えていった。

 だが、首輪はユトロによって壊され、血吸虫は用済みとなった。

「土へ還り、大地の糧となってくれ」

 命を無駄にさせたことを、ナユタナは深く詫びた。


 血吸虫の死骸は藁で集められ、竈の火にくべられた。
 冷えた湯桶に鍋の湯が足され、ナユタナは石鹸で洗われた。

 女中たちに洗われたナユタナは、乾いた布で体を拭き、すり鉢の薬を、ただれた肌に塗った。

「頭にも塗りますね。これ、とってもいい香りがします」
「本当ね。こんな香りの草、あったかしら」

 すり鉢の塗り薬を、女たちは興味深そうに眺めた。

「甘い香りは、オオクギの皮だ。
 ただれを癒し、保湿にも効果が……あります」
「あたしが潰したのは、ラナフの葉と、あと、いい匂いの草です。
 灰緑色の細い葉でした」
「炎症と痛みを抑える薬草と、香りが良いのはトレンダ。
 腐れを防ぐ作用がある」

 女中たちは新しい服を木箱から取り出し、ナユタナに着せてゆく。

「ナユタナ様は、まるで学者様や薬師様のようで、とても頼もしいですね」
「薬草師のドロナさんも、きっと喜ぶでしょう」
「あたし、頑張ってナユタナ様をお手伝いしますね!」

 オルザとサーラとマーヤが、着替え終えたナユタナを囲む。

「お嫁さんがきたから、ユトロさま、おっかない声で怒らなくなるといいな」

 祈るように口にするリーナの言葉に、三人も静かに頷いた。

 大樹海へ帰りたいとは、とても言える雰囲気ではない。
 笑おうとしたナユタナは、こわばったまま固まっていた。

しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

拾った年上侯爵が甘え上手すぎて、よしよししてたら婚約することになりました

星乃和花
恋愛
⭐︎火木土21:00更新ー本編8話・後日談8話⭐︎ 王都の市場で花屋をしているリナは、ある朝―― 路地裏で倒れている“美形の年上男性”を拾ってしまう。 熱で弱っているだけ……のはずが、彼はなぜか距離が近い。 「行かないで」「撫でて」「君がいると回復する」 甘えが上手すぎるうえに、褒め方までずるい。 よしよし看病してあげていたら、いつの間にか毎日市場に現れるようになり、 気づけば花屋は貴族の面会所(?)になっていて―― しかも彼の正体は、王都を支える侯爵家の当主だった!? 「君は国のために必要だ(※僕が倒れるから)」 年上当主の“甘え策略”に、花屋の心臓は今日ももたない。 ほのぼの王都日常コメディ×甘やかし捕獲ラブ、開幕です。

『辺境伯一家の領地繁栄記』スキル育成記~最強双子、成長中~

鈴白理人
ファンタジー
ラザナキア王国の国民は【スキルツリー】という女神の加護を持つ。 そんな国の北に住むアクアオッジ辺境伯一家も例外ではなく、父は【掴みスキル】母は【育成スキル】の持ち主。 母のスキルのせいか、一家の子供たちは生まれたころから、派生スキルがポコポコ枝分かれし、スキルレベルもぐんぐん上がっていった。 双子で生まれた末っ子、兄のウィルフレッドの【精霊スキル】、妹のメリルの【魔法スキル】も例外なくレベルアップし、十五歳となった今、学園入学の秒読み段階を迎えていた── 前作→『辺境伯一家の領地繁栄記』序章:【動物スキル?】を持った辺境伯長男の場合

アイムキャット❕~異世界キャット驚く漫遊記~

ma-no
ファンタジー
 神様のミスで森に住む猫に転生させられた元人間。猫として第二の人生を歩むがこの世界は何かがおかしい。引っ掛かりはあるものの、猫家族と楽しく過ごしていた主人公は、ミスに気付いた神様に詫びの品を受け取る。  その品とは、全世界で使われた魔法が載っている魔法書。元人間の性からか、魔法書で変身魔法を探した主人公は、立って歩く猫へと変身する。  世界でただ一匹の歩く猫は、人間の住む街に行けば騒動勃発。  そして何故かハンターになって、王様に即位!?  この物語りは、歩く猫となった主人公がやらかしながら異世界を自由気ままに生きるドタバタコメディである。 注:イラストはイメージであって、登場猫物と異なります。   R指定は念の為です。   登場人物紹介は「11、15、19章」の手前にあります。   「小説家になろう」「カクヨム」にて、同時掲載しております。   一番最後にも登場人物紹介がありますので、途中でキャラを忘れている方はそちらをお読みください。

絡みあうのは蜘蛛の糸 ~繋ぎ留められないのは平穏かな?~

志位斗 茂家波
ファンタジー
想いというのは中々厄介なものであろう。 それは人の手には余るものであり、人ならざる者にとってはさらに融通の利かないもの。 それでも、突き進むだけの感情は誰にも止めようがなく… これは、そんな重い想いにいつのまにかつながれていたものの物語である。 ――― 感想・指摘など可能な限り受け付けます。 小説家になろう様でも掲載しております。 興味があれば、ぜひどうぞ!!

優の異世界ごはん日記

風待 結
ファンタジー
月森優はちょっと料理が得意な普通の高校生。 ある日、帰り道で謎の光に包まれて見知らぬ森に転移してしまう。 未知の世界で飢えと恐怖に直面した優は、弓使いの少女・リナと出会う。 彼女の導きで村へ向かう道中、優は「料理のスキル」がこの世界でも通用すると気づく。 モンスターの肉や珍しい食材を使い、異世界で新たな居場所を作る冒険が始まる。

召喚とか聖女とか、どうでもいいけど人の都合考えたことある?

浅海 景
恋愛
水谷 瑛莉桂(みずたに えりか)の目標は堅実な人生を送ること。その一歩となる社会人生活を踏み出した途端に異世界に召喚されてしまう。召喚成功に湧く周囲をよそに瑛莉桂は思った。 「聖女とか絶対ブラックだろう!断固拒否させてもらうから!」 ナルシストな王太子や欲深い神官長、腹黒騎士などを相手に主人公が幸せを勝ち取るため奮闘する物語です。

この聖水、泥の味がする ~まずいと追放された俺の作るポーションが、実は神々も欲しがる奇跡の霊薬だった件~

夏見ナイ
ファンタジー
「泥水神官」と蔑まれる下級神官ルーク。彼が作る聖水はなぜか茶色く濁り、ひどい泥の味がした。そのせいで無能扱いされ、ある日、無実の罪で神殿から追放されてしまう。 全てを失い流れ着いた辺境の村で、彼は自らの聖水が持つ真の力に気づく。それは浄化ではなく、あらゆる傷や病、呪いすら癒す奇跡の【創生】の力だった! ルークは小さなポーション屋を開き、まずいけどすごい聖水で村人たちを救っていく。その噂は広まり、呪われた女騎士やエルフの薬師など、訳ありな仲間たちが次々と集結。辺境の村はいつしか「癒しの郷」へと発展していく。 一方、ルークを追放した王都では聖女が謎の病に倒れ……。 落ちこぼれ神官の、痛快な逆転スローライフ、ここに開幕!

処理中です...