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推薦入学決定
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「実は、ノルン=ヘルリッヒ。あなたにお話があるんです」
女性はそう前置きしながら話しはじめた。
「僕に話、ですか?」
「ええ、まずは私の自己紹介をさせていただきます。私はSランク校である王立カルティエ学院の学校長の秘書であるアイリーン=エスパーダです。学校長の指示によりノルン=ヘルリッヒ、あなたを推薦入学にお誘いしにきました」
俺はどうやらこの歳で耳が悪くなってしまったらしい。
「あ、あの! もう一度言ってもらっても構いませんか?」
「ええ、何度でも。ノルン=ヘルリッヒ、あなたをSランク校である王立カルティエ学院の推薦入学をお誘いしにきました」
「「「……え、ええええええええええーーーっ!!!」」」
俺達3人はびっくりして、持っていたナイフとフォークを落としてしまった。
俺にザックとセレーネが言い寄ってきた。
「ど、どういうことだよノルン。お前なんかしたのか?」
「ノルン。どーゆー事なの?」
顔の近くまで言い寄ってきて、圧迫感がすごい。
「な、何もしてないし何も知らないんだけど……」
「お二人とも、ノルン君の言う通り、彼は何もしてませんよ?」
それを聞いて2人は少し冷静になり自分の座っていた席に腰を下ろす。
「そ、そうですか」
「そ、そうよ! ノルンがそんなことするわけないわよね。何言ってんだろ、私」
「ノルン君、Sランク校である王立カルティエ学院に入学する気はありませんか?」
「あ、あの少しよろしいでしょうか?」
「? 構いませんよ?」
アイリーンさんはピンときていない顔で言った。
「あ、あの、なぜ僕が推薦されるのでしょうか? 自分で言うのも少し恥ずかしいのですが、剣術はともかく魔法が全然使えないんです。そんな僕をなぜ推薦するのでしょうか?」
「あなたのその内に秘めている『魔力量』を見込んで推薦しています。私の主である学院長がいうには、あなたのような『魔力量』を持った人間は見たことがない、と言っておられました。そして入学するのなら自らが教えたい、とも言っておられました」
「『魔力量』、ですか」
よかった。『魔力回路』については知らないっぽい。昨日の夜、宿で会った仮面の男性が俺に言えなかったほどだ。信用のできる人以外、あまり言いふらさない方がいいかもしれないな。
「はい、そうです。で、どうですか? 学院に来たくなりましたか?」
俺は少し考えた後、沈黙を破った。
「……当然です。Sランク校は受験生のみんなの憧れ。でも僕には到底行けないと心の中で決めつけていた。そんな矢先に僕に転がってきたチャンス。掴まないわけにはいきませんよ」
「それでは……」
俺はアイリーンさんの言葉を遮るように少し大きな声で言った。
「しかし! 僕は悩んでるんです。本当に推薦をさせていただいていいのか。入学した後ついていけるのか、それとやっぱり2人と離れたくないな、と」
それを聞いていたザックとセレーネは俺に向かって言ってきた。
「ノルン! 俺は応援するぜ! 前に言った通りどんなに離れていても俺達は幼馴染なんだぞ!」
「そうよ! 悩むなんてノルンらしくないわ。私たち3人はどれだけ離れていても幼馴染なんだからね!」
それを聞いて俺は思った。
やっぱりいつも2人は俺に元気を与えてくれる。悩んでいたら助けてくれる。そんな幼馴染が2人もいるなんて、なんて幸せなんだろう、と。
そうして俺は決めた。
「アイリーンさん。推薦入学の件お願いします!」
「喜んで。学院長に伝えておくわ。保護者の方にも伝えておいてね」
そうして話した後、残っていた料理を食べることにした。
冷めているのに美味しい。さすがレストラン。
食べている時、俺はふと思い聞いてみることにした。
「あの、アイリーンさん。学費っていくらなんでしょうか?」
「ああ、言ってなかったわね。推薦入学した者は、学費免除、学園寮の費用の免除などの特別待遇措置が取られるわ。あ、ノルン君の場合特別に学院長に魔法を教えてもらえるわ」
「特別待遇措置、Sランクの学院長直々に教えてもらうことができる、ですか」
「ええ、そうよ。びっくりしてるの?」
「ええ、でも同時にワクワクしてるんです」
「そう、まあおめでとう」
そうして話した後、料理もお腹いっぱい食べ、俺達はレストランを出た。
「3日後、詳しい書類を手渡しするわ。私たちが会った会場で待ってるから、忘れないように」
「はい、分かりました。それではまた3日後」
そうして俺たち3人とアイリーンさんは別れた。
女性はそう前置きしながら話しはじめた。
「僕に話、ですか?」
「ええ、まずは私の自己紹介をさせていただきます。私はSランク校である王立カルティエ学院の学校長の秘書であるアイリーン=エスパーダです。学校長の指示によりノルン=ヘルリッヒ、あなたを推薦入学にお誘いしにきました」
俺はどうやらこの歳で耳が悪くなってしまったらしい。
「あ、あの! もう一度言ってもらっても構いませんか?」
「ええ、何度でも。ノルン=ヘルリッヒ、あなたをSランク校である王立カルティエ学院の推薦入学をお誘いしにきました」
「「「……え、ええええええええええーーーっ!!!」」」
俺達3人はびっくりして、持っていたナイフとフォークを落としてしまった。
俺にザックとセレーネが言い寄ってきた。
「ど、どういうことだよノルン。お前なんかしたのか?」
「ノルン。どーゆー事なの?」
顔の近くまで言い寄ってきて、圧迫感がすごい。
「な、何もしてないし何も知らないんだけど……」
「お二人とも、ノルン君の言う通り、彼は何もしてませんよ?」
それを聞いて2人は少し冷静になり自分の座っていた席に腰を下ろす。
「そ、そうですか」
「そ、そうよ! ノルンがそんなことするわけないわよね。何言ってんだろ、私」
「ノルン君、Sランク校である王立カルティエ学院に入学する気はありませんか?」
「あ、あの少しよろしいでしょうか?」
「? 構いませんよ?」
アイリーンさんはピンときていない顔で言った。
「あ、あの、なぜ僕が推薦されるのでしょうか? 自分で言うのも少し恥ずかしいのですが、剣術はともかく魔法が全然使えないんです。そんな僕をなぜ推薦するのでしょうか?」
「あなたのその内に秘めている『魔力量』を見込んで推薦しています。私の主である学院長がいうには、あなたのような『魔力量』を持った人間は見たことがない、と言っておられました。そして入学するのなら自らが教えたい、とも言っておられました」
「『魔力量』、ですか」
よかった。『魔力回路』については知らないっぽい。昨日の夜、宿で会った仮面の男性が俺に言えなかったほどだ。信用のできる人以外、あまり言いふらさない方がいいかもしれないな。
「はい、そうです。で、どうですか? 学院に来たくなりましたか?」
俺は少し考えた後、沈黙を破った。
「……当然です。Sランク校は受験生のみんなの憧れ。でも僕には到底行けないと心の中で決めつけていた。そんな矢先に僕に転がってきたチャンス。掴まないわけにはいきませんよ」
「それでは……」
俺はアイリーンさんの言葉を遮るように少し大きな声で言った。
「しかし! 僕は悩んでるんです。本当に推薦をさせていただいていいのか。入学した後ついていけるのか、それとやっぱり2人と離れたくないな、と」
それを聞いていたザックとセレーネは俺に向かって言ってきた。
「ノルン! 俺は応援するぜ! 前に言った通りどんなに離れていても俺達は幼馴染なんだぞ!」
「そうよ! 悩むなんてノルンらしくないわ。私たち3人はどれだけ離れていても幼馴染なんだからね!」
それを聞いて俺は思った。
やっぱりいつも2人は俺に元気を与えてくれる。悩んでいたら助けてくれる。そんな幼馴染が2人もいるなんて、なんて幸せなんだろう、と。
そうして俺は決めた。
「アイリーンさん。推薦入学の件お願いします!」
「喜んで。学院長に伝えておくわ。保護者の方にも伝えておいてね」
そうして話した後、残っていた料理を食べることにした。
冷めているのに美味しい。さすがレストラン。
食べている時、俺はふと思い聞いてみることにした。
「あの、アイリーンさん。学費っていくらなんでしょうか?」
「ああ、言ってなかったわね。推薦入学した者は、学費免除、学園寮の費用の免除などの特別待遇措置が取られるわ。あ、ノルン君の場合特別に学院長に魔法を教えてもらえるわ」
「特別待遇措置、Sランクの学院長直々に教えてもらうことができる、ですか」
「ええ、そうよ。びっくりしてるの?」
「ええ、でも同時にワクワクしてるんです」
「そう、まあおめでとう」
そうして話した後、料理もお腹いっぱい食べ、俺達はレストランを出た。
「3日後、詳しい書類を手渡しするわ。私たちが会った会場で待ってるから、忘れないように」
「はい、分かりました。それではまた3日後」
そうして俺たち3人とアイリーンさんは別れた。
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