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聖女のお仕事。
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一瞬。
言われている意味がわからなかった。
でも、それが聖女宮のお仕事という意味であればわからないでも無い、そう思い返しアウレリアを見たシルフィーナ。
それでも。
彼女は先ほどの台詞などまるで話してもいないかのように他の令嬢と別の会話に興じている。
ああ、自分が即答できなかったのが悪かったのか。
それとも、あれは聞き違いだったのか。
確かにあれは本当に小さな声で。
きっと間にいたエヴァンジェリンくらいにしか聞こえていなかったかもしれない、そう思い次に隣の義妹の顔を覗き見るけれど。
エヴァンジェリンも先ほどの声は聞こえていなかったかのように、シルフィーナの方には関心も示さず目の前の令嬢との会話を続けている。
(はあ。みなさんの会話に入れません……)
誰かに話しかけられてもええ、とかはい、とかそんなふうに答えるだけ。
こうしてせっかく会話を振って頂けたのに、考えすぎたのが悪かったのか、ちゃんとお答えすることもできなくて。
そんな自分に自己嫌悪すると共に、こうした貴族社会のお茶会の難しさも感じて。
下級貴族の方たちとのお茶会では、何をするでもなく座っているだけで色々と話しかけられ。
それに相槌を打っているだけでなんとなく話が進んでいた。
結局、自分が侯爵夫人だという地位のおかげで今まではなんとかなっていた感がある。
こうした上級貴族の集まりでは自身にそれなりの会話術がない限り、こうして空気を読むことも難しいのだ、と。
そう反省して。
それにしても。
先ほどのアウレリアのつぶやきは、本当にどういう意味合いだったのかが気になる。
「シルフィーナさまは、聖女というお仕事に興味はございませんか?」
と、言葉の意味だけ考えれば、まるで自分に聖女のお仕事を勧めているようにも思える。
だけれど。
いくらなんでもそれは無い。
それくらいがわかるくらいには、シルフィーナにも常識がある。
聖女というものは未婚の女性が務めるもの。
もちろん貴族女性である必要があり、ある程度の魔力量が必要だというのも知っている。
来春アウレリアがジークヴァルドと結婚するということは、聖女が代替わりすることを意味している。
けれど、その候補者は今現在まだ独身で、婚姻が数年は先になるだろうと思われる若い女性であるべきだし、それに。
貴族院でちゃんと学んだ人のお仕事だ。
そういうふうにシルフィーナは思っていた。
当然自分にはどちらにしても資格はないし、仮にこのまま白い結婚のまま離縁されたとしても。
資格がない。
そうに違いない。
そう思って。
だから。同じように聖女宮のお仕事であったとしても自分には難しいのじゃないだろうか。
確か、エヴァンジェリンは先代の聖女で、婚姻後は聖女宮で働いていると聞いた。
であれば。
本当に、自分など、出る幕ではないのじゃぁ。
そうに違いない。
♢ ♢ ♢
途中から黙り込んでしまったシルフィーナをチラチラと見ていたエヴァンジェリン。
さっきのアウレリアの不用意な一言がいけない。
そうは理解しているけれど、それもこの場で、このお茶会の場で公に話すことではないと。
エヴァンジェリンはシルフィーナの耳元に口を寄せて。
「お義姉様、お茶会が終わってからプライベートで少しお話ししましょ?」
そう囁いた。
はっとする彼女の顔を見て、ゆったりと微笑むと。
シルフィーナもやっとこちらを見て笑顔を見せてくれた。
言われている意味がわからなかった。
でも、それが聖女宮のお仕事という意味であればわからないでも無い、そう思い返しアウレリアを見たシルフィーナ。
それでも。
彼女は先ほどの台詞などまるで話してもいないかのように他の令嬢と別の会話に興じている。
ああ、自分が即答できなかったのが悪かったのか。
それとも、あれは聞き違いだったのか。
確かにあれは本当に小さな声で。
きっと間にいたエヴァンジェリンくらいにしか聞こえていなかったかもしれない、そう思い次に隣の義妹の顔を覗き見るけれど。
エヴァンジェリンも先ほどの声は聞こえていなかったかのように、シルフィーナの方には関心も示さず目の前の令嬢との会話を続けている。
(はあ。みなさんの会話に入れません……)
誰かに話しかけられてもええ、とかはい、とかそんなふうに答えるだけ。
こうしてせっかく会話を振って頂けたのに、考えすぎたのが悪かったのか、ちゃんとお答えすることもできなくて。
そんな自分に自己嫌悪すると共に、こうした貴族社会のお茶会の難しさも感じて。
下級貴族の方たちとのお茶会では、何をするでもなく座っているだけで色々と話しかけられ。
それに相槌を打っているだけでなんとなく話が進んでいた。
結局、自分が侯爵夫人だという地位のおかげで今まではなんとかなっていた感がある。
こうした上級貴族の集まりでは自身にそれなりの会話術がない限り、こうして空気を読むことも難しいのだ、と。
そう反省して。
それにしても。
先ほどのアウレリアのつぶやきは、本当にどういう意味合いだったのかが気になる。
「シルフィーナさまは、聖女というお仕事に興味はございませんか?」
と、言葉の意味だけ考えれば、まるで自分に聖女のお仕事を勧めているようにも思える。
だけれど。
いくらなんでもそれは無い。
それくらいがわかるくらいには、シルフィーナにも常識がある。
聖女というものは未婚の女性が務めるもの。
もちろん貴族女性である必要があり、ある程度の魔力量が必要だというのも知っている。
来春アウレリアがジークヴァルドと結婚するということは、聖女が代替わりすることを意味している。
けれど、その候補者は今現在まだ独身で、婚姻が数年は先になるだろうと思われる若い女性であるべきだし、それに。
貴族院でちゃんと学んだ人のお仕事だ。
そういうふうにシルフィーナは思っていた。
当然自分にはどちらにしても資格はないし、仮にこのまま白い結婚のまま離縁されたとしても。
資格がない。
そうに違いない。
そう思って。
だから。同じように聖女宮のお仕事であったとしても自分には難しいのじゃないだろうか。
確か、エヴァンジェリンは先代の聖女で、婚姻後は聖女宮で働いていると聞いた。
であれば。
本当に、自分など、出る幕ではないのじゃぁ。
そうに違いない。
♢ ♢ ♢
途中から黙り込んでしまったシルフィーナをチラチラと見ていたエヴァンジェリン。
さっきのアウレリアの不用意な一言がいけない。
そうは理解しているけれど、それもこの場で、このお茶会の場で公に話すことではないと。
エヴァンジェリンはシルフィーナの耳元に口を寄せて。
「お義姉様、お茶会が終わってからプライベートで少しお話ししましょ?」
そう囁いた。
はっとする彼女の顔を見て、ゆったりと微笑むと。
シルフィーナもやっとこちらを見て笑顔を見せてくれた。
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