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プロローグ
しおりを挟む―――――――――どうして。
どうしてこんな事に。
何がいけなかったんだろう。
助けた事?
黙っていた事?
嘘を吐いた事?
愛してしまった事?
「・・・フィーネ・・・無事か」
「っお父様!動いてはなりません!!嫌、いや・・・」
古びた納屋で鉄臭い臭いが立ち込める。
子供の頃から秘密基地にしていた場所が血で汚れていた。
「・・・フィー・・・」
「嫌、いやぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
私の名前を呼びながらこと切れた父の姿に絶望し、父の亡骸に覆い被さる。
私を助けようとしただけだ。
私が匿ったあの人から遠ざけようとしただけだ。
それなのに私は一瞬でもあの人の心配をしてしまった・・・。
私のせいだ。
私の。
私のせいでこの日、父が死んだ。
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