198 / 250
六章 家族団欒
35話 帰路
しおりを挟む
最後に元帝国民たちを馬車に乗せて、俺たちはとうとうボウタオンを出る時がきた。
あのおっさん?あいつならここに滞留(無理やり)させといたから気にすんな。
ここにいたのは一泊だけだったがミリーナや雫たちと過ごした大切な場所だ。俺はそう思いながらしみじみと町を眺めた。頑丈そうな木でできている壁、壁の上にある無数の棘と穴、壁の前にある3メートルほどの深さの水路、そこに住み着くピラニアみたいな凶暴な魚。ちなみに棘には長持ちする毒が塗られていて穴からは吹き矢が出るらしい。
うん。完璧な防壁だなこれ。
「アストどうしたの?」
俺がそんなことを思ってると横からミリーナにそう声をかけられた。
「いやな、この街の防壁ってなんかすごいなと思ってな」
「えへへ、これ考案したの私なんだ。アストに褒めてもらえてよかったよ」
「これ全部ミリーナが考えたのか!?」
「?そうだけど」
無自覚でこんなことしてるのって恐ろしいな。いやまだ壁に棘を付けようとかはわかるけど毒までつけるかね?溝だってさ、深く掘ればいいだけなのになんでわざわざ危険な魚を入れちゃってるの?
と、質問にしてみると。
「んーなんとなく?」
俺はこの時察した。そしてミリーナにいたずらすることは絶対にしないと心に決めたのであった。
なんでかって?かえってくるイタズラが怖すぎんだよ!考えても見ろよ?料理は全部ミリーナに任せてあるんだからいつジャイアンシチューみたいなのが出てくるかわかんないんだぞ。あれだけは絶対にやだ。この季節だからないだろうけどシチューに抜け殻とか絶対にいやだからな!。
「んーとりあえず帰ろうよ」
「あ、ああ」
俺はそのミリーナの声に我にかえにミリーナとともに馬車に乗り込んだ。
街の思い出はもういいのかだって?もう十分だよ。ミリーナがいればいつでもそこが思い出になるんだから。ここだけにとらわれずにいつもを思い出に残しながら生きるんだよ。
俺たちは馬車にゆっくり揺られながら最後尾を走っていく。
一方、雫たちはというと。
「んもーミリッチだらまた抜け駆けしてー」
「まぁまぁお姉ちゃん。そんなに怒らなくても」
雫はミリーナがまたコウキと二人きりでラブラブしてるのが気に食わないようでプンプンしていた。その割にはミリッチというほどにミリーナを大切な友達と思っているのだが。
橙里はそんなお姉ちゃんに呆れながらもなだめようと必死になっていた。
「あ、そういえばお姉ちゃん」
「何よ!?」
「ひっ!て、天界にはいい男性とかいなかったの?」
橙里は怒り狂っている雫の声にビビっていたがそんな質問を投げかけた。すると雫はなんでそんなことを?と不思議に思いすっかりミリーナのことを頭の隅に追いやっていた。
そう、雫は忘れっぽく単純なのだ。
「確か前に言ってよね?えっとアカデミーエデンだっけ?」
「そうだよ。日本語で簡単に翻訳したら理想卿たる学園って感じになるのかな?」
「エデンってなに?」
愛華がそう聞くと雫は笑顔に戻り説明をしていく。
「エデンってのはね。おっきな木のことを言うんだ」
それから雫はみんなに絵本でも読み聞かせるように自分の天界での思い出を話していった。
ーーーーーーーーー
作者より。
先に謝ります。本当にごめんなさい!
ちょっとこれからしばらくの間アストsideではなく雫sideで少しだけやろうかと思ってます。
雫が神界でやってたことを書いていくつもりです。
これからも頑張るので応援よろしくお願いします!
近況ボードのほうでアンケートをいろいろとっているのでよかったらアンケート?というか武器や防具の強化考案をいろいろしてください。できる限り採用していこうと思ってます。
あのおっさん?あいつならここに滞留(無理やり)させといたから気にすんな。
ここにいたのは一泊だけだったがミリーナや雫たちと過ごした大切な場所だ。俺はそう思いながらしみじみと町を眺めた。頑丈そうな木でできている壁、壁の上にある無数の棘と穴、壁の前にある3メートルほどの深さの水路、そこに住み着くピラニアみたいな凶暴な魚。ちなみに棘には長持ちする毒が塗られていて穴からは吹き矢が出るらしい。
うん。完璧な防壁だなこれ。
「アストどうしたの?」
俺がそんなことを思ってると横からミリーナにそう声をかけられた。
「いやな、この街の防壁ってなんかすごいなと思ってな」
「えへへ、これ考案したの私なんだ。アストに褒めてもらえてよかったよ」
「これ全部ミリーナが考えたのか!?」
「?そうだけど」
無自覚でこんなことしてるのって恐ろしいな。いやまだ壁に棘を付けようとかはわかるけど毒までつけるかね?溝だってさ、深く掘ればいいだけなのになんでわざわざ危険な魚を入れちゃってるの?
と、質問にしてみると。
「んーなんとなく?」
俺はこの時察した。そしてミリーナにいたずらすることは絶対にしないと心に決めたのであった。
なんでかって?かえってくるイタズラが怖すぎんだよ!考えても見ろよ?料理は全部ミリーナに任せてあるんだからいつジャイアンシチューみたいなのが出てくるかわかんないんだぞ。あれだけは絶対にやだ。この季節だからないだろうけどシチューに抜け殻とか絶対にいやだからな!。
「んーとりあえず帰ろうよ」
「あ、ああ」
俺はそのミリーナの声に我にかえにミリーナとともに馬車に乗り込んだ。
街の思い出はもういいのかだって?もう十分だよ。ミリーナがいればいつでもそこが思い出になるんだから。ここだけにとらわれずにいつもを思い出に残しながら生きるんだよ。
俺たちは馬車にゆっくり揺られながら最後尾を走っていく。
一方、雫たちはというと。
「んもーミリッチだらまた抜け駆けしてー」
「まぁまぁお姉ちゃん。そんなに怒らなくても」
雫はミリーナがまたコウキと二人きりでラブラブしてるのが気に食わないようでプンプンしていた。その割にはミリッチというほどにミリーナを大切な友達と思っているのだが。
橙里はそんなお姉ちゃんに呆れながらもなだめようと必死になっていた。
「あ、そういえばお姉ちゃん」
「何よ!?」
「ひっ!て、天界にはいい男性とかいなかったの?」
橙里は怒り狂っている雫の声にビビっていたがそんな質問を投げかけた。すると雫はなんでそんなことを?と不思議に思いすっかりミリーナのことを頭の隅に追いやっていた。
そう、雫は忘れっぽく単純なのだ。
「確か前に言ってよね?えっとアカデミーエデンだっけ?」
「そうだよ。日本語で簡単に翻訳したら理想卿たる学園って感じになるのかな?」
「エデンってなに?」
愛華がそう聞くと雫は笑顔に戻り説明をしていく。
「エデンってのはね。おっきな木のことを言うんだ」
それから雫はみんなに絵本でも読み聞かせるように自分の天界での思い出を話していった。
ーーーーーーーーー
作者より。
先に謝ります。本当にごめんなさい!
ちょっとこれからしばらくの間アストsideではなく雫sideで少しだけやろうかと思ってます。
雫が神界でやってたことを書いていくつもりです。
これからも頑張るので応援よろしくお願いします!
近況ボードのほうでアンケートをいろいろとっているのでよかったらアンケート?というか武器や防具の強化考案をいろいろしてください。できる限り採用していこうと思ってます。
14
あなたにおすすめの小説
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
最難関ダンジョンをクリアした成功報酬は勇者パーティーの裏切りでした
新緑あらた
ファンタジー
最難関であるS級ダンジョン最深部の隠し部屋。金銀財宝を前に告げられた言葉は労いでも喜びでもなく、解雇通告だった。
「もうオマエはいらん」
勇者アレクサンダー、癒し手エリーゼ、赤魔道士フェルノに、自身の黒髪黒目を忌避しないことから期待していた俺は大きなショックを受ける。
ヤツらは俺の外見を受け入れていたわけじゃない。ただ仲間と思っていなかっただけ、眼中になかっただけなのだ。
転生者は曾祖父だけどチートは隔世遺伝した「俺」にも受け継がれています。
勇者達は大富豪スタートで貧民窟の住人がゴールです(笑)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる