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六章 家族団欒
37話 最後の1人
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「おい、そんな縁起でもねえこと言ってんじゃねぇよ。流石に怒るぞ」
俺は、そんなことを口走ったおっちゃんに軽い怒気を含ませたことを言った。
「儂だってこんなこと起きて欲しくはない!だが……見えてしまったものは見えてしまったのだ」
「…………詳しく話せるか」
俺は切羽詰まった様子のおっちゃんを見て冗談じゃないと察し、怒気を抑えてそう聞いた。
「1人の……禍々しい大剣を持った男が……魔物を率いて……ここを滅ぼした」
おっちゃんは途切れ途切れにも人物の特徴とどうやってここを滅ぼすのかを語ってくれた。
「……それだけか」
「…………アスト、お前以外の奴らが……全員死ぬ。儂も、ミリーナも」
「っ……!? 」
俺はそれを聞いて最初こそ驚いたが、だんだんと怒りが湧いてきた。
「おい、ミリーナが死ぬだと?」
「っ……!?」
「アスト!」
俺は今度こそ、殺気と怒気を含めた声を出したが、ミリーナが間に止めに入った。
「なんだよ」
「アストが私たちのことを心配してくれてるのはわかってる。だから、こんな未来信じちゃダメ。アストは私たちを守ってくれるんでしょ?」
「っ……!?。ああ、そうだな」
確かにそうだ。おっちゃんが見た未来が全部現実になるとは限らない。いや、絶対に現実になんかさせるもんか。
「すまなかったな。おっちゃん」
「いや、良い」
「なぁ、日にちとかはわかるか?」
「ああ。だいたい今から一年後だ。その一年のうちに、其奴はこの国以外の多数の国を滅ぼす」
「どこにいるかは?」
「それは分からん。儂が見えたのは未来であって、今ではないのだ」
「…………じゃあ、最初に滅ぼされる国なんかは?」
「…………確かあの塔があるのは……少し持っていてくれ」
おっちゃんはそう呟いて、部屋の本を漁りだした。
しばらくして、額に汗をかきながらおっちゃんが戻ってきた。
その手には、どこのかわからない真新しい地図が握られていた。
「この地図は、工国ナリュマーの地図なんだが、儂が見た未来と全く同じ建物があったのがここなんだ。今から2ヶ月後にここは襲撃される。男はいないが、SS相当の魔物がいたのを見た」
SSか……それぐらいならどうにかなりそうだが問題は数と相性だな。全部の魔物に言えるが、それぞれには人間のように得意な戦い方がある。
わかりやすいのがドラゴンなんだが、あいつらは地上にいるよりは空からブレスで攻撃するのが得意だから大体そんな戦い方をする。まぁ例外はいるがな。
他にも、地面に潜って下から攻撃してくる魔物なんかもいるんだがこいつは案外簡単に対策はできる。
「そこに俺はいたのか?」
「いいや。だが、アストが作った馬が戦闘をしていた。善戦はしてたのだがSSの魔物に踏み潰されてしまっていた」
「そうか……」
そういえば、工国の奴らが国に戻るのもそのぐらいだったな。そう考えると……これは狙ってたのか?
だとしたら帝国が滅んでいつ国に戻るかを把握していることになる。
だとしたら……俺たちのことを監視していた?
だとしても俺が気づくはずだ……俺が気づかないほどの実力者?そんな奴がなんで今になって……。
俺はここで、1つの最悪の予想が立った。
「邪神か……」
「ん?何か言ったか、アスト」
「いいや……なんでもない」
危ない危ない。おっちゃんには聞こえてないから良かったが聞こえてたらめんどくさいことになってそうだからな。
にしても、来るの早すぎないか?ガイア様は5年は何もないとか言ってたはずだが。
いや……魔物を率いているなら邪王の線もあるな。
まぁ、会ってみないと分からないな。邪王だとしても力があることに越したことはないし、ちょっと鍛えるか。
「ミリーナ、一週間だけ俺に時間をくれないか」
「……アスト。何する気なの?」
「鍛える。鍛えて鍛えて……お前らを失わないようにする」
俺は、上目遣いで心配そうにしているミリーナの問いかけに、そう答えた。
俺から大切なものを奪おうとするものは……例外なく潰す!
俺はさらなる強さを求めて、絶対にこいつらを守ると今まで以上に心に決めた。
ーーーーーーーーー
作者より。
どうも、2つのことを一度にできない屑作者です。
もう一個の方に時間を取られてなかなか更新できませんがこれからも頑張るので応援よろしくお願いします!
俺は、そんなことを口走ったおっちゃんに軽い怒気を含ませたことを言った。
「儂だってこんなこと起きて欲しくはない!だが……見えてしまったものは見えてしまったのだ」
「…………詳しく話せるか」
俺は切羽詰まった様子のおっちゃんを見て冗談じゃないと察し、怒気を抑えてそう聞いた。
「1人の……禍々しい大剣を持った男が……魔物を率いて……ここを滅ぼした」
おっちゃんは途切れ途切れにも人物の特徴とどうやってここを滅ぼすのかを語ってくれた。
「……それだけか」
「…………アスト、お前以外の奴らが……全員死ぬ。儂も、ミリーナも」
「っ……!? 」
俺はそれを聞いて最初こそ驚いたが、だんだんと怒りが湧いてきた。
「おい、ミリーナが死ぬだと?」
「っ……!?」
「アスト!」
俺は今度こそ、殺気と怒気を含めた声を出したが、ミリーナが間に止めに入った。
「なんだよ」
「アストが私たちのことを心配してくれてるのはわかってる。だから、こんな未来信じちゃダメ。アストは私たちを守ってくれるんでしょ?」
「っ……!?。ああ、そうだな」
確かにそうだ。おっちゃんが見た未来が全部現実になるとは限らない。いや、絶対に現実になんかさせるもんか。
「すまなかったな。おっちゃん」
「いや、良い」
「なぁ、日にちとかはわかるか?」
「ああ。だいたい今から一年後だ。その一年のうちに、其奴はこの国以外の多数の国を滅ぼす」
「どこにいるかは?」
「それは分からん。儂が見えたのは未来であって、今ではないのだ」
「…………じゃあ、最初に滅ぼされる国なんかは?」
「…………確かあの塔があるのは……少し持っていてくれ」
おっちゃんはそう呟いて、部屋の本を漁りだした。
しばらくして、額に汗をかきながらおっちゃんが戻ってきた。
その手には、どこのかわからない真新しい地図が握られていた。
「この地図は、工国ナリュマーの地図なんだが、儂が見た未来と全く同じ建物があったのがここなんだ。今から2ヶ月後にここは襲撃される。男はいないが、SS相当の魔物がいたのを見た」
SSか……それぐらいならどうにかなりそうだが問題は数と相性だな。全部の魔物に言えるが、それぞれには人間のように得意な戦い方がある。
わかりやすいのがドラゴンなんだが、あいつらは地上にいるよりは空からブレスで攻撃するのが得意だから大体そんな戦い方をする。まぁ例外はいるがな。
他にも、地面に潜って下から攻撃してくる魔物なんかもいるんだがこいつは案外簡単に対策はできる。
「そこに俺はいたのか?」
「いいや。だが、アストが作った馬が戦闘をしていた。善戦はしてたのだがSSの魔物に踏み潰されてしまっていた」
「そうか……」
そういえば、工国の奴らが国に戻るのもそのぐらいだったな。そう考えると……これは狙ってたのか?
だとしたら帝国が滅んでいつ国に戻るかを把握していることになる。
だとしたら……俺たちのことを監視していた?
だとしても俺が気づくはずだ……俺が気づかないほどの実力者?そんな奴がなんで今になって……。
俺はここで、1つの最悪の予想が立った。
「邪神か……」
「ん?何か言ったか、アスト」
「いいや……なんでもない」
危ない危ない。おっちゃんには聞こえてないから良かったが聞こえてたらめんどくさいことになってそうだからな。
にしても、来るの早すぎないか?ガイア様は5年は何もないとか言ってたはずだが。
いや……魔物を率いているなら邪王の線もあるな。
まぁ、会ってみないと分からないな。邪王だとしても力があることに越したことはないし、ちょっと鍛えるか。
「ミリーナ、一週間だけ俺に時間をくれないか」
「……アスト。何する気なの?」
「鍛える。鍛えて鍛えて……お前らを失わないようにする」
俺は、上目遣いで心配そうにしているミリーナの問いかけに、そう答えた。
俺から大切なものを奪おうとするものは……例外なく潰す!
俺はさらなる強さを求めて、絶対にこいつらを守ると今まで以上に心に決めた。
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作者より。
どうも、2つのことを一度にできない屑作者です。
もう一個の方に時間を取られてなかなか更新できませんがこれからも頑張るので応援よろしくお願いします!
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