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ざまぁされたらやり返す編
34話 バレる(前編) イラストあり
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「お待たせいたしました、ガイム様! 今度こそ撤退の準備が整いましたので、こちらへ!」
「…………っ」
愚図どもが、と、そう言うだけのカロリーすら捻出する気になれず、ガイムは兵士の案内で馬車へと向かって行く。
あれからしばらくモンスターたちとの攻防が続き、ようやくその大半が片付き始め──多くの死傷者を出しながら、だが──、どうにかガイムとヘルデンらが逃げられるくらいの体勢は整った。
殿軍(しんがり)を務めるものはまだ多くの死傷者が出るであろうが、それはガイムには関係のないことなので、退路の確保を優先させたのだ。
これ以上ちんたらしていたら、ヤツらがここに来てしまう。
(このわしが、そんな情けない理由で遁走するしかないとはな……。これも結局は使わず終いか)
懐にあるそれをギュッと握りしめながらそんなことを思う。
これは正真正銘の最終手段だが、もっとも手っ取り早い手段であることに変わりはない。
自分らしからぬ手段ではあるものの、今回の損失額を考えると、後先考えずにこれを使いたくなってしまいたくなる気持ちでいっぱいだった。
「はあ……はぁ……はっ……ああぁあ゛あ゛ッ!! だる……だっるマジで! なんでこんなことに巻き込まれなくちゃいけねぇんだよ!?」
そんなことを思っていると、激昂した様子のヘルデンがガイムの後を追ってくる。
そしてその背後には、ビーリッシュに肩を借り、這う這うの体で歩くエニファーの姿があった。彼女は腹の辺りを負傷しているらしく、意識も朦朧としている様子だ。
「ねえ……ねえ、ヘルデン様! お願いだからエニファーに治癒魔法掛けてよ! 他の治癒魔法使い死んじゃってるし……このままじゃエニファーも死んじゃうよぉっ!」
「は? 知るかバカ女。テメエらわがまますぎ。金使い過ぎ。いい機会だから他のに乗り換えるわ」
彼はガイムを追い越してさっさと馬車に乗ると、振り返ることすらせずに、
「ってか、まだ俺とガイムの分しか逃げる用の馬車用意できてねえから。どの道無理。お前もここでくだばっとけ」
「そん、な……」
真っ青な顔をして押し黙るビーリッシュを尻目に、ガイムも馬車に乗り込もうとした──。
そのとき、
「はい到着~! ……からの、治癒魔法【ヒール】!!」
「「ッ!!」」
突如として上空から現れ、エニファーの元へと着地するとともに、彼女に治癒魔法をかけ始めた、その人物は……!
「ユーリ……っ!」
王国最強の勇者が、拳闘士と賢者を従えて、この場に馳せ参じてしまったようだった。
手早くエニファーの治療を終えたユーリは、ビーリッシュに笑いかけて、
「はい、しばらく安静にさせて。それと、この辺は結界魔法張ってあるから大丈夫だと思うけど、遠くに行くと危ないから、僕たちの近くにいて」
「あ、ありがと……」
そういって自身の背後にエニファーを横たえると、ゆっくりと立ち上がり、
「んっん~。初老の男の人に名前呼び捨てにされても、あんまり嬉しくないですねぇ。あなたと同い年くらいの女の人に言われるなら、結構ドキドキしちゃうんだけどなぁ~。
あ、でもこれジェンダーハラスメントじゃないからね~?
──あなたにそう言われるから、反吐が出そうだ、って。
そう言ってるんですよ、ガイムさん?」
目が一切笑っていない笑顔を浮かべながら、そう言った。
「……それはそれは、大変な失礼を致しました。ユーリ殿」
面倒なことになった……と。
心中で渋面を広げながらも、ガイムも相好を崩してその声に応じる。
そう。
確かに面倒なことは起きてしまった。
……しかし、
「それで、今日はどうされたのですかな? 我々は大暴走の調査をするため、たまたまここを訪れただけなのですが……」
「…………ッ」
面倒なだけで、決して恐れていた事態ではない。
先にも論じた通り、こうなったとしても、いくらでも言い逃れできる手段は用意してあるのだ。
そんなことには想像すら及ばないのであろう、バカな女拳闘士が、殺意をむき出しにしながら一歩詰め寄ってくる。
「おい、この状況でそんなん通用すると思ってんのかテメエ。どう見たってお前らが引き起こしたもんだろうがよ!?」
「はて、本当になんのことやら……。なにか証左でもあるのですかな?」
「テメッ、いい加減に……!」
更に詰め寄ろうとするファイフを手で制すると、ユーリはセイリーヌに目で合図する。
彼女はひとつ頷くと、キっとガイムを睨み据え、
「私が証言いたします。ガイム大臣、あなたは大暴走を意図的に誘発させ、王国での大量虐殺を企てました。
これは立派なテロ行為です。一国の大臣であるという肩書など関係ありません。ここにいる全員、いまこの場で身柄を捕縛し、王国へ連行します」
毅然とした口調で言い切るセイリーヌに、しかしガイムは小さく鼻を鳴らし、
「誰ですかな? そのご婦人は?」
「なっ……!」
さすがに言葉を詰まらせるセイリーヌに、ガイムは白々しく言葉を重ねていく。
「政治家などをやっておりますと、その手の狂言を受けることはありますが……さすがにこれはひどい。根も葉もない悪評を、どこの馬の骨とも知れぬ女に吹聴させるなど、さすがに悪質と言う他ありませぬ。これは帝国を通して、厳重に抗議させていただかねばなりますまいなあ」
「…………ッ!!」
どこの馬の骨とも知れない女。
幼い頃から隷属を強いられ、殴られ、蹴られ、ガイムの意のままの操られてきたセイリーヌに対し、彼はそんな言葉を吐き捨てた。
胸の内から湧き出る暴力的な感情を抑え込みつつ、セイリーヌも言葉の刃を翻す。
「あなたとのトーク履歴等はすべて保存してあります。知らないでは済まされませんよ」
「そんなものはいくらでも捏造が可能でしょう。特に『アンペルマン』の技術開発部は、そういったことがお得意だと聞き及んでおります」
「それを判断するのはあなたではありません!」
「……その言葉、そっくりそのままお返しいたしまする」
その言葉を待っていた、とばかりに、ガイムは双眸を眇めてユーリを見やり、
「ユーリ殿、先ほどからあなたは、一体どの立場で我々にものを言っているのですかな?」
「ん~。どの立場、といいますと?」
「勇者でもない。王国兵士でもない。なんの権限も持っていない、ただの一般市民であるあなたが、どういった権利を振りかざし、我々を捕縛するなどと言っているのか……と、そうお尋ねしているのです」
「勇者はテメエが辞めさせたんだろうがよ……!」
と、猛獣のごとき唸り声を上げるファイフに鼻を鳴らし、ガイムは続ける。
「あなたにわたくしどもを捕縛する権限はございませぬ。裁く権利もなければ、こうして引き留める権利すらない。で、あるにもかかわらず、こうして大暴走のさなか、我々に言いがかりをつけて引き留めている。
これは立派な殺人教唆です。一国の大臣と勇者、そして勇敢な帝国兵士に対し、このような狼藉は許されていいことではない! 相応の報いを受ける覚悟はあるのでしょうな!?」
「「…………ッ!!」」
少しでも不利な状況に陥りかけたら、論点をずらして別角度で攻撃し、隙あらば自らが被害者となって相手を詰り、謝罪や賠償を求める。
これがガイムのやり方だった。
その悪辣な手法に、ファイフは爆発寸前のような赤色に顔を染め上げ、セイリーヌにも悔しそうに歯噛みしている。
そんな中、ユーリだけは冷静だった。
ユーリは、ガイムの手法が悪辣だとも思わない。
汚い手段だとも思わない。
ただ、思う。
この男は、本当に強い、と。
「…………っ」
愚図どもが、と、そう言うだけのカロリーすら捻出する気になれず、ガイムは兵士の案内で馬車へと向かって行く。
あれからしばらくモンスターたちとの攻防が続き、ようやくその大半が片付き始め──多くの死傷者を出しながら、だが──、どうにかガイムとヘルデンらが逃げられるくらいの体勢は整った。
殿軍(しんがり)を務めるものはまだ多くの死傷者が出るであろうが、それはガイムには関係のないことなので、退路の確保を優先させたのだ。
これ以上ちんたらしていたら、ヤツらがここに来てしまう。
(このわしが、そんな情けない理由で遁走するしかないとはな……。これも結局は使わず終いか)
懐にあるそれをギュッと握りしめながらそんなことを思う。
これは正真正銘の最終手段だが、もっとも手っ取り早い手段であることに変わりはない。
自分らしからぬ手段ではあるものの、今回の損失額を考えると、後先考えずにこれを使いたくなってしまいたくなる気持ちでいっぱいだった。
「はあ……はぁ……はっ……ああぁあ゛あ゛ッ!! だる……だっるマジで! なんでこんなことに巻き込まれなくちゃいけねぇんだよ!?」
そんなことを思っていると、激昂した様子のヘルデンがガイムの後を追ってくる。
そしてその背後には、ビーリッシュに肩を借り、這う這うの体で歩くエニファーの姿があった。彼女は腹の辺りを負傷しているらしく、意識も朦朧としている様子だ。
「ねえ……ねえ、ヘルデン様! お願いだからエニファーに治癒魔法掛けてよ! 他の治癒魔法使い死んじゃってるし……このままじゃエニファーも死んじゃうよぉっ!」
「は? 知るかバカ女。テメエらわがまますぎ。金使い過ぎ。いい機会だから他のに乗り換えるわ」
彼はガイムを追い越してさっさと馬車に乗ると、振り返ることすらせずに、
「ってか、まだ俺とガイムの分しか逃げる用の馬車用意できてねえから。どの道無理。お前もここでくだばっとけ」
「そん、な……」
真っ青な顔をして押し黙るビーリッシュを尻目に、ガイムも馬車に乗り込もうとした──。
そのとき、
「はい到着~! ……からの、治癒魔法【ヒール】!!」
「「ッ!!」」
突如として上空から現れ、エニファーの元へと着地するとともに、彼女に治癒魔法をかけ始めた、その人物は……!
「ユーリ……っ!」
王国最強の勇者が、拳闘士と賢者を従えて、この場に馳せ参じてしまったようだった。
手早くエニファーの治療を終えたユーリは、ビーリッシュに笑いかけて、
「はい、しばらく安静にさせて。それと、この辺は結界魔法張ってあるから大丈夫だと思うけど、遠くに行くと危ないから、僕たちの近くにいて」
「あ、ありがと……」
そういって自身の背後にエニファーを横たえると、ゆっくりと立ち上がり、
「んっん~。初老の男の人に名前呼び捨てにされても、あんまり嬉しくないですねぇ。あなたと同い年くらいの女の人に言われるなら、結構ドキドキしちゃうんだけどなぁ~。
あ、でもこれジェンダーハラスメントじゃないからね~?
──あなたにそう言われるから、反吐が出そうだ、って。
そう言ってるんですよ、ガイムさん?」
目が一切笑っていない笑顔を浮かべながら、そう言った。
「……それはそれは、大変な失礼を致しました。ユーリ殿」
面倒なことになった……と。
心中で渋面を広げながらも、ガイムも相好を崩してその声に応じる。
そう。
確かに面倒なことは起きてしまった。
……しかし、
「それで、今日はどうされたのですかな? 我々は大暴走の調査をするため、たまたまここを訪れただけなのですが……」
「…………ッ」
面倒なだけで、決して恐れていた事態ではない。
先にも論じた通り、こうなったとしても、いくらでも言い逃れできる手段は用意してあるのだ。
そんなことには想像すら及ばないのであろう、バカな女拳闘士が、殺意をむき出しにしながら一歩詰め寄ってくる。
「おい、この状況でそんなん通用すると思ってんのかテメエ。どう見たってお前らが引き起こしたもんだろうがよ!?」
「はて、本当になんのことやら……。なにか証左でもあるのですかな?」
「テメッ、いい加減に……!」
更に詰め寄ろうとするファイフを手で制すると、ユーリはセイリーヌに目で合図する。
彼女はひとつ頷くと、キっとガイムを睨み据え、
「私が証言いたします。ガイム大臣、あなたは大暴走を意図的に誘発させ、王国での大量虐殺を企てました。
これは立派なテロ行為です。一国の大臣であるという肩書など関係ありません。ここにいる全員、いまこの場で身柄を捕縛し、王国へ連行します」
毅然とした口調で言い切るセイリーヌに、しかしガイムは小さく鼻を鳴らし、
「誰ですかな? そのご婦人は?」
「なっ……!」
さすがに言葉を詰まらせるセイリーヌに、ガイムは白々しく言葉を重ねていく。
「政治家などをやっておりますと、その手の狂言を受けることはありますが……さすがにこれはひどい。根も葉もない悪評を、どこの馬の骨とも知れぬ女に吹聴させるなど、さすがに悪質と言う他ありませぬ。これは帝国を通して、厳重に抗議させていただかねばなりますまいなあ」
「…………ッ!!」
どこの馬の骨とも知れない女。
幼い頃から隷属を強いられ、殴られ、蹴られ、ガイムの意のままの操られてきたセイリーヌに対し、彼はそんな言葉を吐き捨てた。
胸の内から湧き出る暴力的な感情を抑え込みつつ、セイリーヌも言葉の刃を翻す。
「あなたとのトーク履歴等はすべて保存してあります。知らないでは済まされませんよ」
「そんなものはいくらでも捏造が可能でしょう。特に『アンペルマン』の技術開発部は、そういったことがお得意だと聞き及んでおります」
「それを判断するのはあなたではありません!」
「……その言葉、そっくりそのままお返しいたしまする」
その言葉を待っていた、とばかりに、ガイムは双眸を眇めてユーリを見やり、
「ユーリ殿、先ほどからあなたは、一体どの立場で我々にものを言っているのですかな?」
「ん~。どの立場、といいますと?」
「勇者でもない。王国兵士でもない。なんの権限も持っていない、ただの一般市民であるあなたが、どういった権利を振りかざし、我々を捕縛するなどと言っているのか……と、そうお尋ねしているのです」
「勇者はテメエが辞めさせたんだろうがよ……!」
と、猛獣のごとき唸り声を上げるファイフに鼻を鳴らし、ガイムは続ける。
「あなたにわたくしどもを捕縛する権限はございませぬ。裁く権利もなければ、こうして引き留める権利すらない。で、あるにもかかわらず、こうして大暴走のさなか、我々に言いがかりをつけて引き留めている。
これは立派な殺人教唆です。一国の大臣と勇者、そして勇敢な帝国兵士に対し、このような狼藉は許されていいことではない! 相応の報いを受ける覚悟はあるのでしょうな!?」
「「…………ッ!!」」
少しでも不利な状況に陥りかけたら、論点をずらして別角度で攻撃し、隙あらば自らが被害者となって相手を詰り、謝罪や賠償を求める。
これがガイムのやり方だった。
その悪辣な手法に、ファイフは爆発寸前のような赤色に顔を染め上げ、セイリーヌにも悔しそうに歯噛みしている。
そんな中、ユーリだけは冷静だった。
ユーリは、ガイムの手法が悪辣だとも思わない。
汚い手段だとも思わない。
ただ、思う。
この男は、本当に強い、と。
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