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第7話
お土産2
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なんとも気まずい雰囲気のまま、しかし、目をそらせなかった。そらしてしまったら、最後のところで辛うじて繋がっているものが、ぶつりと切れてしまう気がした。
だが、それも時間の問題だろう。この緊張がいつまでも持つわけがない。
これが最後のチャンスだ。……だったら、一か八か。
俺は思い切って、真実を伝えた。
「あの噂は、事実無根だからな」
よし、言った! これで納得するならよし、信じてくれなくても、やるだけはやった!
ロズニスは、くしゃくしゃに目をつぶって、溜まっていた涙をぼとぼと落としたかと思うと、こくんと一つ頷いた。そして、うえ~、と大っぴらに泣き出す。
「ぎょめんなはい~~~」
はいはい。ごめんなさい、だな。
俺はロズニスに近付いた。左手でぐしゃぐしゃの顔を拭いながら、右手をやみくもに伸ばしてくる。それに好きに上着を掴ませながら、俺は俺で、背中をぽすぽすと叩いてやった。
ついでに、涙と鼻水を手だけで拭いきれなくなっているのを見て、上着の裾を引っ張り上げて貸してやった。さっき着てきたばかりだから、きれいなはずだ。
しかし、お約束どおり遠慮なくブビーと鼻をかまれて、苦言を呈したくなる。
「簡単に噂なんて信じるからだ」
「らって~~」
「なにが『だって』だ」
「わらし、をおいて~、るひあんさ、ま、おいっっっかっけった~くしぇにぃ~~っ」
私を置いて、ルシアン様を追いかけたくせに、か?
俺は呆れて感心した。
女子供って、不思議だよな。どうしてどこにでもついてきたがるんだろうな。
妹や弟もよく、遊びに行く俺についてきたがってたっけ。足手まといだから置いていくと、泣いて怒って母に言いつけたものだった。おかげでどれくらい母にどつかれたことか。
男友達もそうだった。ノリと勢いでその場にいた奴だけで出かけると、後で必ず、一緒でなかった奴が拗ねるんだよな。
「あー。連れてかなくて、悪かったよ。でも、おまえのことは、忘れたことなかったぞ。ほら、これが証拠だ。行った町ごとにいろいろ買ったんだ。もちろん、美味いものもあるぞ。それはあっちだけどな」
後ろの机の上を指差すが、たぶんロズニスは見ていない。泣きっぱなしで、それどころではないようだ。
「もう泣きやめって。茶を淹れてやるから。どれか食べてみようぜ。ほら、選べよ。どれにする?」
俺はロズニスをひきずって、研究机の前に連れていった。山積みの包みをいくつか開いて、中が見えるようにしてやる。
特に甘かったのはどれだっけ。女は甘い物を口にすると、気分が落ち着くようだからな。
よく炒った胡桃を砂糖菓子と練り上げたものを選び、しゃくりあげている口に押し込んでやる。
ロズニスはびっくりして目を見開いて俺を見上げた。それににんまりと笑いかけ、うまいだろ? と尋ねる。
むぐむぐしながら、素直に頷く。よしよし。いい子だ。
「こっちも開けて、見てろ。俺は茶を淹れてくるから」
肩に担いでいた袋をロズニスの胸元に押し付け、俺は明るい気分で茶器のセットを取りに行った。
だが、それも時間の問題だろう。この緊張がいつまでも持つわけがない。
これが最後のチャンスだ。……だったら、一か八か。
俺は思い切って、真実を伝えた。
「あの噂は、事実無根だからな」
よし、言った! これで納得するならよし、信じてくれなくても、やるだけはやった!
ロズニスは、くしゃくしゃに目をつぶって、溜まっていた涙をぼとぼと落としたかと思うと、こくんと一つ頷いた。そして、うえ~、と大っぴらに泣き出す。
「ぎょめんなはい~~~」
はいはい。ごめんなさい、だな。
俺はロズニスに近付いた。左手でぐしゃぐしゃの顔を拭いながら、右手をやみくもに伸ばしてくる。それに好きに上着を掴ませながら、俺は俺で、背中をぽすぽすと叩いてやった。
ついでに、涙と鼻水を手だけで拭いきれなくなっているのを見て、上着の裾を引っ張り上げて貸してやった。さっき着てきたばかりだから、きれいなはずだ。
しかし、お約束どおり遠慮なくブビーと鼻をかまれて、苦言を呈したくなる。
「簡単に噂なんて信じるからだ」
「らって~~」
「なにが『だって』だ」
「わらし、をおいて~、るひあんさ、ま、おいっっっかっけった~くしぇにぃ~~っ」
私を置いて、ルシアン様を追いかけたくせに、か?
俺は呆れて感心した。
女子供って、不思議だよな。どうしてどこにでもついてきたがるんだろうな。
妹や弟もよく、遊びに行く俺についてきたがってたっけ。足手まといだから置いていくと、泣いて怒って母に言いつけたものだった。おかげでどれくらい母にどつかれたことか。
男友達もそうだった。ノリと勢いでその場にいた奴だけで出かけると、後で必ず、一緒でなかった奴が拗ねるんだよな。
「あー。連れてかなくて、悪かったよ。でも、おまえのことは、忘れたことなかったぞ。ほら、これが証拠だ。行った町ごとにいろいろ買ったんだ。もちろん、美味いものもあるぞ。それはあっちだけどな」
後ろの机の上を指差すが、たぶんロズニスは見ていない。泣きっぱなしで、それどころではないようだ。
「もう泣きやめって。茶を淹れてやるから。どれか食べてみようぜ。ほら、選べよ。どれにする?」
俺はロズニスをひきずって、研究机の前に連れていった。山積みの包みをいくつか開いて、中が見えるようにしてやる。
特に甘かったのはどれだっけ。女は甘い物を口にすると、気分が落ち着くようだからな。
よく炒った胡桃を砂糖菓子と練り上げたものを選び、しゃくりあげている口に押し込んでやる。
ロズニスはびっくりして目を見開いて俺を見上げた。それににんまりと笑いかけ、うまいだろ? と尋ねる。
むぐむぐしながら、素直に頷く。よしよし。いい子だ。
「こっちも開けて、見てろ。俺は茶を淹れてくるから」
肩に担いでいた袋をロズニスの胸元に押し付け、俺は明るい気分で茶器のセットを取りに行った。
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