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婚約破棄編
白豚、大掃除完了!
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夜な夜な自室にてベンジャミンたちと作戦会議を繰り返し、本日見事に大掃除をやり遂げた。
すげぇ、達成感……に浸ることなく、俺には考えなければいけないことが山積みなんだ。
しかし、それよりも、やっぱり俺の眼っておかしくないか?
それとも、この世界の人ってみんなコレが見えてんの? 人の「気」が?
もしかしてオールポート伯爵家に関係している人だけに見えんのかなぁと呑気に思ってた俺のバカ。
バッチリ他の人の「気」も見えてるわっ。
リベリオ大司教も、リトルトン侯爵夫妻も……「気」が見えてたよーっ。
ついでに、この「気」がその人自身の感情や性質を現すものだってことも確信した。
というのも、この部屋に入ってきたばかりのリトルトン侯爵夫妻は、自分の息子が爆弾発言をするのを知らなかったのか、最初は穏やかな色だった。
やや淡い黄色と緑とかね。
なのに、ぼんくら息子がやらかす度に、その色合いが変化していったのだ。
淡い色からだんだんと色が濃くなり、所々にグレーの色が混じり、そのグレーが広がって、そしてまたまた色が濃くなり、黒に近い色になると足元からじわーっと青い色か滲みでてきた。
グレー色については、ベンジャミンたちにもあった。
だが、俺と作戦会議をするうちに色が薄くなり、今はちょんちょんと点のようになっている、それも一か所か二か所。
この色は、疑惑や不安を表していると思う。
赤とかの暖色系は、情熱や強さ、興奮だろうし、反対に青とかの寒色系は、冷静や知性、悲しさもあるかもしれない。
問題は黒だ。これは完全に悪感情だろう。怒りや憎しみ、狡猾、暴力などコーディたちにピッタリな色だ。
んで、俺がなんで今頃「気」が視えることをズラズラと考えているかというと……現実逃避だよっ。
俺の前には、いろいろと協力してくれた今回の功労者である、リベリオ大司教様がニッコリ笑顔で立っている。
うん、本当は俺がリベリオ大司教の前に膝まづいて礼を宣べなければならないのだが、こんな体だからね、動くのが大変でね?
そうしたら、リベリオ大司教様自らが移動してきてくれたのだよ!
このリベリオ大司教様の「気」がヤバイ。
まずは、全体が高貴な色の紫色で覆われている。その縁にはキラキラと光る金色がペカーっと。チラチラと煌めくのは透明な水晶のようなクリスタルブルーです。
高貴・神聖・知性……本当に聖人だったよ。
いやいや、聖職者たって腹黒い人とかいますよね? 世俗にどっぷりな人もいますよね?
でも、リベリオ大司教様は本当に神職に相応しい御方です。
うっ、俗人の俺、しかも白豚の俺にはリベリオ大司教様が眩しすぎる。
「オールポート伯爵」
「ひゃ、ひゃい」
ビシッと背筋が伸びた気がします。
「この度は……「今回の助力で、貴方が負ったすべての償いがてきたとは、教会は思ってはおりません。教会はいつまでも貴方の味方です」……はい?」
こっちがお礼を口にする前に、リベリオ大司教が眉をへにょりと下げて訳わからんことを言いました。
どうした?
しかし、リベリオ大司教の言葉にベンジャミンとディーンはビシリと固まり、俺からの視線を俯くことで避けやがった。
「ええと……では、ありがとうございました。ハーディング侯爵様にもよろしくお伝えください」
わからないままに社交辞令で返したら、今度はリベリオ大司教とその後ろに立つ若い男もビシリと固まってしまった。
あれ? 俺、何か間違えましたか?
リベリオ大司教様はノーマンに案内されて帰っていかれました。
「ふいーっ」
ズルズルと椅子に深く背を預けて、息を吐く。
なんとか大掃除が終わったけど、今度はあいつらが好き勝手にやっていた領地経営を立て直さないとな。
宝石とかドレスとか無駄使いばかりしやがって、シャーロットちゃんが継ぐオールポート伯爵家の財産を減らしたからその補填もしないと。
一難去ってまた一難とばかりに問題が山積みだが、どれから手を付ければいいのか。
「旦那様」
「それやめろ。名前で呼べ」
なんとなく、前世の記憶んがあるからベンジャミンから「旦那様」と呼ばれると、こそばゆい。
「……では、セシル様」
コホンとわざとらしく咳払いをしたベンジャミンは、グワッと目ん玉を見開いて最初の問題を俺に突きつけた。
「まずは使用人の補充を! 我々と通いの下働きたちでは屋敷が回りません」
「ですよねぇ」
この屋敷の使用人たちは根こそぎハーディング侯爵家の騎士たちに捕まり連れていかれた。
残ってても害しかないから、それはいい。
「とりあえず以前働いていた者たちに声はかけますが、既に新しい家で働いていると思います。他にも探してみますが……」
「ああ、軽い罪で解放された元使用人たちは絶対に雇わない。足りなくて困るなら、未経験の者でも構わないし、ハーディング侯爵家の使用人をしばらくの間、こちらに借りてもいいだろう」
ここまできたら、ハーディング侯爵家に頼らせてもらおう。知らないが俺の実家らしいし、今回のことでリベリオ大司教なんて大物を寄越すぐらいた、俺との関係も良好なのだろう。
ベンジャミンは俺の指示が不服なのか、ジト目でこちらを見ていた。
すげぇ、達成感……に浸ることなく、俺には考えなければいけないことが山積みなんだ。
しかし、それよりも、やっぱり俺の眼っておかしくないか?
それとも、この世界の人ってみんなコレが見えてんの? 人の「気」が?
もしかしてオールポート伯爵家に関係している人だけに見えんのかなぁと呑気に思ってた俺のバカ。
バッチリ他の人の「気」も見えてるわっ。
リベリオ大司教も、リトルトン侯爵夫妻も……「気」が見えてたよーっ。
ついでに、この「気」がその人自身の感情や性質を現すものだってことも確信した。
というのも、この部屋に入ってきたばかりのリトルトン侯爵夫妻は、自分の息子が爆弾発言をするのを知らなかったのか、最初は穏やかな色だった。
やや淡い黄色と緑とかね。
なのに、ぼんくら息子がやらかす度に、その色合いが変化していったのだ。
淡い色からだんだんと色が濃くなり、所々にグレーの色が混じり、そのグレーが広がって、そしてまたまた色が濃くなり、黒に近い色になると足元からじわーっと青い色か滲みでてきた。
グレー色については、ベンジャミンたちにもあった。
だが、俺と作戦会議をするうちに色が薄くなり、今はちょんちょんと点のようになっている、それも一か所か二か所。
この色は、疑惑や不安を表していると思う。
赤とかの暖色系は、情熱や強さ、興奮だろうし、反対に青とかの寒色系は、冷静や知性、悲しさもあるかもしれない。
問題は黒だ。これは完全に悪感情だろう。怒りや憎しみ、狡猾、暴力などコーディたちにピッタリな色だ。
んで、俺がなんで今頃「気」が視えることをズラズラと考えているかというと……現実逃避だよっ。
俺の前には、いろいろと協力してくれた今回の功労者である、リベリオ大司教様がニッコリ笑顔で立っている。
うん、本当は俺がリベリオ大司教の前に膝まづいて礼を宣べなければならないのだが、こんな体だからね、動くのが大変でね?
そうしたら、リベリオ大司教様自らが移動してきてくれたのだよ!
このリベリオ大司教様の「気」がヤバイ。
まずは、全体が高貴な色の紫色で覆われている。その縁にはキラキラと光る金色がペカーっと。チラチラと煌めくのは透明な水晶のようなクリスタルブルーです。
高貴・神聖・知性……本当に聖人だったよ。
いやいや、聖職者たって腹黒い人とかいますよね? 世俗にどっぷりな人もいますよね?
でも、リベリオ大司教様は本当に神職に相応しい御方です。
うっ、俗人の俺、しかも白豚の俺にはリベリオ大司教様が眩しすぎる。
「オールポート伯爵」
「ひゃ、ひゃい」
ビシッと背筋が伸びた気がします。
「この度は……「今回の助力で、貴方が負ったすべての償いがてきたとは、教会は思ってはおりません。教会はいつまでも貴方の味方です」……はい?」
こっちがお礼を口にする前に、リベリオ大司教が眉をへにょりと下げて訳わからんことを言いました。
どうした?
しかし、リベリオ大司教の言葉にベンジャミンとディーンはビシリと固まり、俺からの視線を俯くことで避けやがった。
「ええと……では、ありがとうございました。ハーディング侯爵様にもよろしくお伝えください」
わからないままに社交辞令で返したら、今度はリベリオ大司教とその後ろに立つ若い男もビシリと固まってしまった。
あれ? 俺、何か間違えましたか?
リベリオ大司教様はノーマンに案内されて帰っていかれました。
「ふいーっ」
ズルズルと椅子に深く背を預けて、息を吐く。
なんとか大掃除が終わったけど、今度はあいつらが好き勝手にやっていた領地経営を立て直さないとな。
宝石とかドレスとか無駄使いばかりしやがって、シャーロットちゃんが継ぐオールポート伯爵家の財産を減らしたからその補填もしないと。
一難去ってまた一難とばかりに問題が山積みだが、どれから手を付ければいいのか。
「旦那様」
「それやめろ。名前で呼べ」
なんとなく、前世の記憶んがあるからベンジャミンから「旦那様」と呼ばれると、こそばゆい。
「……では、セシル様」
コホンとわざとらしく咳払いをしたベンジャミンは、グワッと目ん玉を見開いて最初の問題を俺に突きつけた。
「まずは使用人の補充を! 我々と通いの下働きたちでは屋敷が回りません」
「ですよねぇ」
この屋敷の使用人たちは根こそぎハーディング侯爵家の騎士たちに捕まり連れていかれた。
残ってても害しかないから、それはいい。
「とりあえず以前働いていた者たちに声はかけますが、既に新しい家で働いていると思います。他にも探してみますが……」
「ああ、軽い罪で解放された元使用人たちは絶対に雇わない。足りなくて困るなら、未経験の者でも構わないし、ハーディング侯爵家の使用人をしばらくの間、こちらに借りてもいいだろう」
ここまできたら、ハーディング侯爵家に頼らせてもらおう。知らないが俺の実家らしいし、今回のことでリベリオ大司教なんて大物を寄越すぐらいた、俺との関係も良好なのだろう。
ベンジャミンは俺の指示が不服なのか、ジト目でこちらを見ていた。
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