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閑話:馬車の中にて
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「それにしても、サーベント公爵ご夫妻が来て下さるなんて思わなかったわ」
フデキオのお母さんの妹さんご夫妻で、ノーム一族を統括している方達。両親が亡くなってから、彼の親代わりになっていた。当然クリスティアとも懇意にしていて、結婚式にもご参加頂けた。確か
『貴族夫人としてはわたくしの方が先輩なのだから、何かあれば相談してね、子供が出来たら知らせて欲しいわ』
って仰って下さったっけ。
でもフデキオ達がああなった事を、クリスティアは隠そうとしていた。それもフデキオの名誉と侯爵家を守るためになんだから、無駄に我慢強いよねクリスティア。
「しっかしくうちゃんも思い切りましたね~。旦那様達の不倫をご夫妻にタレこむなんて、未だに信じられませんよ」
ちっちっち、と私は指を振る。
「タレこむなんて……わたくしがしたのは“相談”よ?」
だって『相談して』って言って下さったし~?
「けどまさかあそこまで、乗り気になって下さるとは思わなかったわ」
変装して紛れ込んでいて欲しいって頼んだけど、引き受けて下さるかはダメもとだった。それが蓋を開けたらオッケーして下さっただけじゃなく、侍女のお仕着せとかもあったのに、選んだのが野良着だったのにも驚きだ。
カーニバル状態になった中でも、お2人のお声、しっかり聞こえてたもんなぁ……ノリノリで。
お2人がフデキオ達をどうするかは、もうクリスティアには関係ない。悪役夫人は退場したのだから。
「ハンス、病院より先に役所へ先に行ってくれる?」
「はーい」
まずクリスティア、あんたを解放するよ。
それからこれからの事を、考えようか。
―――――――――――――――――
※短くてすいませんm(__)m。
フデキオのお母さんの妹さんご夫妻で、ノーム一族を統括している方達。両親が亡くなってから、彼の親代わりになっていた。当然クリスティアとも懇意にしていて、結婚式にもご参加頂けた。確か
『貴族夫人としてはわたくしの方が先輩なのだから、何かあれば相談してね、子供が出来たら知らせて欲しいわ』
って仰って下さったっけ。
でもフデキオ達がああなった事を、クリスティアは隠そうとしていた。それもフデキオの名誉と侯爵家を守るためになんだから、無駄に我慢強いよねクリスティア。
「しっかしくうちゃんも思い切りましたね~。旦那様達の不倫をご夫妻にタレこむなんて、未だに信じられませんよ」
ちっちっち、と私は指を振る。
「タレこむなんて……わたくしがしたのは“相談”よ?」
だって『相談して』って言って下さったし~?
「けどまさかあそこまで、乗り気になって下さるとは思わなかったわ」
変装して紛れ込んでいて欲しいって頼んだけど、引き受けて下さるかはダメもとだった。それが蓋を開けたらオッケーして下さっただけじゃなく、侍女のお仕着せとかもあったのに、選んだのが野良着だったのにも驚きだ。
カーニバル状態になった中でも、お2人のお声、しっかり聞こえてたもんなぁ……ノリノリで。
お2人がフデキオ達をどうするかは、もうクリスティアには関係ない。悪役夫人は退場したのだから。
「ハンス、病院より先に役所へ先に行ってくれる?」
「はーい」
まずクリスティア、あんたを解放するよ。
それからこれからの事を、考えようか。
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※短くてすいませんm(__)m。
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