半精霊の側妃

井草千影

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第1章

4:使節団の登城

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 翌日。王宮に使節団の代表者が訪れた。
 第二王女の婚姻について、答えを聞く為だ。
 正直なところ、イリニ王国は絶対に断れないと思っている。
 アロガンシア大帝国は強大な力を持っている。吹けば飛ぶほど小さなイリニ王国などニンファ王国の後ろ盾があったとしても、蹂躙は容易い。
 そう考えている代表者は、イリニ王国を甘く見ていた。

「第二王女ヴィオラを側妃として迎えるという話ですが、我々はこれを受けることとしました。」
 目の下に濃いクマを作ったグロリアは、そう宣言した。
「いやぁ~、さすがご英断です。では、第二王女様を連れていきますね!」
 物事が上手くいき、ピリピリとした空気にも気づかない代表者は、すぐに立ち上がり、グロリアの隣に座るヴィオラに近づこうとするが、衛兵に行く手を塞がれた。

「何を言っているのです? 我が国の王女を、『精霊の神子』を、なんの準備もなしに嫁がせる訳にはいきません。こちらで十分な支度をさせた後に、帝国へ送りましょう。」
 グロリアの冷め切った目に、代表者は身を凍らせる。
「いつ頃に……」
「そうですねぇ。今回は急なお話でしたし、婚約期間などもありませんでしたので、少なくとも半年はかかりますわ。」
「そんなに待てない!」
 子供のようにかんしゃくを起こす代表者を、皆が困惑の目で見ていた。
「ええ、これ以上お待たせするのもいけませんわね。ヴィオラはこちらで帝国に送りますので、皆様方は英気を養った後、ゆっくりと帝国にお帰りください。」
 グロリアは、有無を言わせず帰らせた。
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