4 / 15
第1章
4:使節団の登城
しおりを挟む
翌日。王宮に使節団の代表者が訪れた。
第二王女の婚姻について、答えを聞く為だ。
正直なところ、イリニ王国は絶対に断れないと思っている。
アロガンシア大帝国は強大な力を持っている。吹けば飛ぶほど小さなイリニ王国などニンファ王国の後ろ盾があったとしても、蹂躙は容易い。
そう考えている代表者は、イリニ王国を甘く見ていた。
「第二王女ヴィオラを側妃として迎えるという話ですが、我々はこれを受けることとしました。」
目の下に濃いクマを作ったグロリアは、そう宣言した。
「いやぁ~、さすがご英断です。では、第二王女様を連れていきますね!」
物事が上手くいき、ピリピリとした空気にも気づかない代表者は、すぐに立ち上がり、グロリアの隣に座るヴィオラに近づこうとするが、衛兵に行く手を塞がれた。
「何を言っているのです? 我が国の王女を、『精霊の神子』を、なんの準備もなしに嫁がせる訳にはいきません。こちらで十分な支度をさせた後に、帝国へ送りましょう。」
グロリアの冷め切った目に、代表者は身を凍らせる。
「いつ頃に……」
「そうですねぇ。今回は急なお話でしたし、婚約期間などもありませんでしたので、少なくとも半年はかかりますわ。」
「そんなに待てない!」
子供のようにかんしゃくを起こす代表者を、皆が困惑の目で見ていた。
「ええ、これ以上お待たせするのもいけませんわね。ヴィオラはこちらで帝国に送りますので、皆様方は英気を養った後、ゆっくりと帝国にお帰りください。」
グロリアは、有無を言わせず帰らせた。
第二王女の婚姻について、答えを聞く為だ。
正直なところ、イリニ王国は絶対に断れないと思っている。
アロガンシア大帝国は強大な力を持っている。吹けば飛ぶほど小さなイリニ王国などニンファ王国の後ろ盾があったとしても、蹂躙は容易い。
そう考えている代表者は、イリニ王国を甘く見ていた。
「第二王女ヴィオラを側妃として迎えるという話ですが、我々はこれを受けることとしました。」
目の下に濃いクマを作ったグロリアは、そう宣言した。
「いやぁ~、さすがご英断です。では、第二王女様を連れていきますね!」
物事が上手くいき、ピリピリとした空気にも気づかない代表者は、すぐに立ち上がり、グロリアの隣に座るヴィオラに近づこうとするが、衛兵に行く手を塞がれた。
「何を言っているのです? 我が国の王女を、『精霊の神子』を、なんの準備もなしに嫁がせる訳にはいきません。こちらで十分な支度をさせた後に、帝国へ送りましょう。」
グロリアの冷め切った目に、代表者は身を凍らせる。
「いつ頃に……」
「そうですねぇ。今回は急なお話でしたし、婚約期間などもありませんでしたので、少なくとも半年はかかりますわ。」
「そんなに待てない!」
子供のようにかんしゃくを起こす代表者を、皆が困惑の目で見ていた。
「ええ、これ以上お待たせするのもいけませんわね。ヴィオラはこちらで帝国に送りますので、皆様方は英気を養った後、ゆっくりと帝国にお帰りください。」
グロリアは、有無を言わせず帰らせた。
4
あなたにおすすめの小説
結婚して5年、初めて口を利きました
宮野 楓
恋愛
―――出会って、結婚して5年。一度も口を聞いたことがない。
ミリエルと旦那様であるロイスの政略結婚が他と違う点を挙げよ、と言えばこれに尽きるだろう。
その二人が5年の月日を経て邂逅するとき
この子、貴方の子供です。私とは寝てない? いいえ、貴方と妹の子です。
サイコちゃん
恋愛
貧乏暮らしをしていたエルティアナは赤ん坊を連れて、オーガスト伯爵の屋敷を訪ねた。その赤ん坊をオーガストの子供だと言い張るが、彼は身に覚えがない。するとエルティアナはこの赤ん坊は妹メルティアナとオーガストの子供だと告げる。当時、妹は第一王子の婚約者であり、現在はこの国の王妃である。ようやく事態を理解したオーガストは動揺し、彼女を追い返そうとするが――
惚れた男は根暗で陰気な同僚でした【完結】
Lynx🐈⬛
恋愛
イベント企画会社に勤める水木 茉穂は今日も彼氏欲しさに合コンに勤しむ、結婚願望が強い女だった。
ある日の週末、合コンのメンツが茉穂に合わず、抜け出そうと考えていたのを、茉穂狙いの男から言い寄られ、困っていた所に助けに入ったのは、まさかの男。
同僚で根暗の印象の男、【暗雨】こと村雨 彬良。その彬良が会社での印象とは全く真逆の風貌で茉穂の前に現れ、茉穂を助けたのである………。
※♡話はHシーンです
※【Mにされた女はドS上司に翻弄される】のキャラを出してます。
※ これはシリーズ化してますが、他を読んでなくても分かる様には書いてあると思います。
※終了したら【プラトニックの恋が突然実ったら】を公開します。
初夜った後で「申し訳ないが愛せない」だなんてそんな話があるかいな。
ぱっつんぱつお
恋愛
辺境の漁師町で育った伯爵令嬢。
大海原と同じく性格荒めのエマは誰もが羨む(らしい)次期侯爵であるジョセフと結婚した。
だが彼には婚約する前から恋人が居て……?
離婚します!~王妃の地位を捨てて、苦しむ人達を助けてたら……?!~
琴葉悠
恋愛
エイリーンは聖女にしてローグ王国王妃。
だったが、夫であるボーフォートが自分がいない間に女性といちゃついている事実に耐えきれず、また異世界からきた若い女ともいちゃついていると言うことを聞き、離婚を宣言、紙を書いて一人荒廃しているという国「真祖の国」へと向かう。
実際荒廃している「真祖の国」を目の当たりにして決意をする。
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる