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裏:レオン
10嫁さん(未定)かわいい!2
しおりを挟む「……かわいそうすぎない?」
「ええ、かわいそうなお嬢さんです。……だから、旦那様……近づいて怯えさせたらダメですよ」
「そんな! 俺もかわいいこと仲良くなりたい!」
「なれると思っているんですか。かわいそうでしょう」
「ひどい!!」
俺と、ハウスメイドなリス女さんとメイドなハムスター女さんとのガチンコ勝負が勃発した。絶対負ける戦だが、俺だって簡単に引くわけにはいかない。だって、かわいいフリーの女の子!!
「あ、あの……」
俺とリスとハムスターなメイドが話していると、遠慮がちな声がして二人とも振り返る。
あの子だ。
俺が振り返った途端、ビクッとなった彼女だけど、すぐに体勢を立て直して、頭をぺこりと下げた。ありゃ、これ、完全に、メイドの挨拶だ。
「お礼が遅くなってしまいましたが、助けて頂いて、ありがとうございました。助けて頂いたのに、あの時は驚いて失礼な態度を取ってしまいました……申し訳ありません!!」
一気に喋ると、彼女は肩に力が入ったまま、不安そうに俺を見てくる。
かっわいい!! なのに俺を前にして、ちゃんと普通に喋ってるし、逃げない!!
思わず抱きつきたいほどかわいかったが、ハウスメイドに、んんっと、咳払いで釘を刺される。
「節度を保った反応を」
ぼそりと呟かれた声の低さに、俺は震えた。
も、もちろんだとも。
「……近づいても、大丈夫かい?」
できるだけ優しい声を出してたずねる。
「は、はい!」
そして近くまで行くと、彼女が震えていることに気付いて、片膝を突いた。
「手を、にぎっても?」
「は、い……」
怯えているのは分かったが、女の子の手を握りたかった!! 握りたかった!! 生の肌に! 触れたかった!! だって、悲鳴上げて逃げない女の子が!! しかも美少女!! 二百年前に鍛えていたような気がする、俺のイケてるメンズな貴族力を見せつけるときがきた!!
手は一応、人間の形をしているけど、猫パンチすれば爪はにゅっと出てくるし、毛皮に覆われてるし、肉球まである。五本指あっても、きっと怖いだろう。でも、手の平というか肉球に置くようにして、そっと手を取る。ちょっと猫っぽさをアピールすれば、ギリ、かわいい寄りに傾くと信じて……。
ちっちゃ!手、ちっちゃ!!
ちょっと震えているけど、我慢してね。……俺、人肌に、餓えてるんだ……。逃げない貴重な女の子、逃したくない。
「……大変な目に遭ったようだね。ここには君を傷つける人はいない。見た目は恐ろしくても、優しい者達ばかりだ。どうか、皆を信じて、君がどうしたいか決まるまで、ここにいてくれないだろうか。君には恐ろしい化け物屋敷のように感じるだろう。だから、君が出て行きたいというのを引き留めることはできない。だが、闇雲に逃げてしまうと、身ひとつの君は、きっとつらい目に遭うだろう。だから、どうするか決まるまででいい。私たちを心から信じる必要もない。だが、先を決めるまでの間、私たちの申し出を利用してくれれば………」
そこまで言ったところで、慌てた様子で彼女が叫んだ。
「あ、あの!! 待って下さい、そんな、ごめんなさい。私が怖がったから、あの、助けて下さったのに、私、そんなつもりじゃなくて………っ」
「……信じてくれるのかい?」
「もちろんです!!」
待って。チョロすぎて心配なんだけど……。
困ってリスのハウスメイドを見る。なんか、隠れてサムズアップされた。えぇ……、アリなの? ……いや、ナシでしょう。
「……もう少し、人を疑いなさい」
ひどい目に遭ったばかりなのに、純粋すぎる……。
なのに彼女は首を横に振った。
「あなたに助けて頂かなかったら、あの時私は死んでいました。あなたがもし私を騙しているのだとしたら、それでもいいのです。今、私が生きているのはあなたのおかげなので、あなたの言葉を信じます」
天使か!!
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