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しおりを挟むついさっき、性的興奮はしないっていった口で、僕の涙をなめるとか、こいつは大丈夫なのか、ちょっと1本、いや、2本くらい頭のネジが行方不明なんじゃ。普通しないとおもうぞ、好きでもないやつの涙をなめるとか、絶対にしない。あ、でも付き合うのだし、もしかしてなの? なんかムズムズしてきた。
「すばるっ、お、お腹空いた!! なんか、デリバリーとって、ピザがいい、ピザ食いたい」
「ふーーん、良いけど」
さっと絡めていた指を外して、昴は、僕から離れ、部屋の中をスタスタと歩き、テーブルの上にあるメニュー表を持ってきた。
「どれ頼むの?」
「マルゲリータ」
「1枚だけ?」
「え、おま、2枚頼んで良いのかよ、くっ、セレブめ」
「2枚頼んだ方がお得なんだよ、ほら」
指を差された所をみると、2枚目無料の文字、は?どういうことだよ。
「はぁ!? 2枚目無料? え、意味解んないんだが、何で? 騙されてない?絶対料金2倍とられるって、てか、あれか、1枚がめちゃくちゃ高い設定なのか? ピザ……五千円って高いな、そういうことか」
「騙されてないから、好きなの頼むと良いよ」
「え、五千円のピザをそんな気軽に……じゃぁマルゲリータ」
「2枚ともマルゲリータ?」
「うん、ダメ?」
あれ? 駄目なのかな、僕、マルゲリータピザが大好きなんだけど、2枚も食べれるとか天国かと思ってたけど、び、微妙なのかな。昴は、フッと微かに笑って、スマホで注文してる。な、なんだよ、悪いかよ、好きなもの頼めっていったじゃんか。
「お前は頼まなくて良かったの?」
「うん、飛羽の1口だけちょうだい」
「あ、うん、1口だけな、絶対に」
また昴は、フッと笑う、こいつ、なんか、割りとよく笑うよな。意外なんだけど。
1時間くらいして、デリバリーが届き、熱々の箱をあけると、中に作りたてのピザが入ってた。何これ、めちゃうまそうなんだが。ぷーんと、香ばしいよい香りが部屋に広がる。
「え、これ本当に2枚目無料なの!? めちゃくちゃうまそうなんだが、まじかよ、天国じゃん」
目を輝かせて、僕は、ピザを切らずにかぶりついた。昴がえ? って顔をしてる。ふふ、驚いてやがる。
「一回、切らないで丸のまま食べてみたかったんだよ、あるだろ、そういうの、男のロマン的な、ワイルドさっての? むしゃむしゃ」
「フッ、フフッ、とばね、ヤバイね、君、思った以上に面白いな、フフッ」
「お前はなんか、むっつりすけべな感じすんぞ、そんなこそこそ笑うなよ」
もぐもぐと口一杯にピザを詰め込んで、食べてると、ふいに昴の顔が近づいてきて、パクッと僕が齧ってる丸いマルゲリータを反対側から噛った。
「フングッ!! げほ、おま、急に」
「1口ちょうだいって、言っただろ」
「い、言ったけど、そっちにもう1枚あるんだから何もこっち食わんでもいいだろが」
何で僕の方が赤面しなきゃなんないんだよ!!
「も、もうやらないからな、そっち食えよ」
「もういらないよ、飛羽が食べて」
「は? 本当に? お前、食細すぎじゃない?」
「そうだね、あまり食べないかもね」
「はぁーー? 何でも食えるのに、贅沢なやつだな」
「そうだね、でも飛羽が食べてると美味しそうに見えるから、飛羽と一緒にいたらもっと食べるかもね」
「んだよ、でも、解るわー人が食べてるとうまそうに思うもんな、ハンバーガーとか食いながら歩いてるやつみると、それちょっとちょうだいって、思う思う」
解るわ~と、言いながらも、僕はマルゲリータを平らげた。めっちゃ美味しかった。昴はまた笑いを堪えてる。何か本当にむっつりすけべな感じするの僕だけなんだろうか。もっと爽やかに笑ってくれないかな。せっかくイケメンなのにさ。そんな圧し殺した笑いかたしなくてよくない?
指をぺろぺろなめてると、まーた、こっち見て笑ってるんだ。悪かったね下品で。
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