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美味しい朝食を頂きまして、何だか僕まで高貴な気分になってきて、ご馳走さまでしたなんて、手と手を合わせてきちんと挨拶をしてしまう。
なんか、日本のお作法をきちんとしたくなる、せねばならない食事というか。そちらさんが、そこまで本気でお作りになった食事を、こちらとしましても本気で食させていただきます、みたいな。魂と魂のぶつかり合いよ。
「あぁ、美味しい、こんな美味しい朝食を食べたの産まれてはじめてだった、特に茶碗蒸し、本物の銀杏はいってて海老の旨味と椎茸の出汁が最高オブ最高、感動の1品でござる」
「なにその口調」
「いや、ちょっと高貴さをだしてみたが、違うか、いやまじ茶碗蒸し神だったわ~うち、海老なんか絶対いれてくれないもん、良くてカニカマよ、カニカマ」
「え? ごめん、何それ」
昴がきょとんとした顔をしてて、まじかと思う。カニカマ知らんのかい。だとしたら、ホボカニも絶対知らんのだろ。
「この世で一番庶民に消費されてるカニぽいのだよ」
「カニぽい……へぇ、え? カニなの?」
「いや、実は魚なんだ」
「え?」
「ふふ、混乱するが良い、僕をハウスクリーニングとして雇う日がくれば、カニカマを食べさせてあげるよ」
「でも、ハウスクリーニングって、料理しないけど」
「なんだと!? そーなの」
「洗濯と掃除だけだよ、あれ? 飛羽さっき自分でそう言わなかった?」
「言ったわ、すまん、何かと間違えたわ、あれか、ナニーとかか」
「ナニー!? あははっ!! まって、あはは」
昴が爆笑しだして、何だよ、ナニーの何がそんなに面白いんだよ、こいつのツボまじ解らんな。僕が眉を寄せてにらんでいると、昴は目尻にたまった涙をふきながら謝った。
「いや、ごめ、ナニーっていうと、母親代わりっていうか、赤ちゃんにしつけとかする人のイメージだから、飛羽が、僕を、フッ、あはは、あーーいいね、ナニー、飛羽似合ってる、すごく良い」
「おま、バカにしてんだろが」
「いや、本当に、僕を育てて欲しかった、そしたら絶対楽しかったなって思ったんだよ」
昴にしては、可愛い事を言う。なんだよ、ちょっと母性本能くすぐられるわ。母性本能無いけど。
「もーーいいよ、カニカマはその内食べさせてやるよ、結構旨いんだから、胡瓜と酢の物にしてさ~疲れた時とか最高だかんな」
「へぇ、それは楽しみだな」
楽しく会話をしてたら、プルルルルって着信音が鳴った。え、昴、着信音それなの……昔の電話のベルの音じゃん。おじいちゃんみたいだな。まぁ、良いけど。ちょっと、てか、かなり、ダサいけど。
「ごめん、親から、あっちで電話してくる」
昴が急に固い表情になってて、ん? と思う。まぁ、親から電話って皆そんなもんかーー。昴は良い子ちゃんだから、怒られる要素なんかないもんな………電話かかってきて、怒られる要素……あ、僕!? あ、やば、僕みたいな得体の知れないオメガを部屋に泊めてたら怒られるんじゃ、あぁ、やっぱりこういう部屋には盗聴機とか監視カメラがあって、会話や様子を録音とか録画とかされちゃってるんだ、ひーーー大丈夫なのか昴。
僕のせいで、怒られたらすまん。でも追い出さないで。もうちょいだけ、この夢みたいな空間にいさせてくれ、英気を養わせてくれ、だいぶゲージ回復してるから、もうちょっとだけ甘い蜜を吸ってたい。でも、昴の立場が悪くなるなら、すぐに出ていく。今すぐ出てく。僕は祈りながら昴が戻ってくるのをまった。
なんか、日本のお作法をきちんとしたくなる、せねばならない食事というか。そちらさんが、そこまで本気でお作りになった食事を、こちらとしましても本気で食させていただきます、みたいな。魂と魂のぶつかり合いよ。
「あぁ、美味しい、こんな美味しい朝食を食べたの産まれてはじめてだった、特に茶碗蒸し、本物の銀杏はいってて海老の旨味と椎茸の出汁が最高オブ最高、感動の1品でござる」
「なにその口調」
「いや、ちょっと高貴さをだしてみたが、違うか、いやまじ茶碗蒸し神だったわ~うち、海老なんか絶対いれてくれないもん、良くてカニカマよ、カニカマ」
「え? ごめん、何それ」
昴がきょとんとした顔をしてて、まじかと思う。カニカマ知らんのかい。だとしたら、ホボカニも絶対知らんのだろ。
「この世で一番庶民に消費されてるカニぽいのだよ」
「カニぽい……へぇ、え? カニなの?」
「いや、実は魚なんだ」
「え?」
「ふふ、混乱するが良い、僕をハウスクリーニングとして雇う日がくれば、カニカマを食べさせてあげるよ」
「でも、ハウスクリーニングって、料理しないけど」
「なんだと!? そーなの」
「洗濯と掃除だけだよ、あれ? 飛羽さっき自分でそう言わなかった?」
「言ったわ、すまん、何かと間違えたわ、あれか、ナニーとかか」
「ナニー!? あははっ!! まって、あはは」
昴が爆笑しだして、何だよ、ナニーの何がそんなに面白いんだよ、こいつのツボまじ解らんな。僕が眉を寄せてにらんでいると、昴は目尻にたまった涙をふきながら謝った。
「いや、ごめ、ナニーっていうと、母親代わりっていうか、赤ちゃんにしつけとかする人のイメージだから、飛羽が、僕を、フッ、あはは、あーーいいね、ナニー、飛羽似合ってる、すごく良い」
「おま、バカにしてんだろが」
「いや、本当に、僕を育てて欲しかった、そしたら絶対楽しかったなって思ったんだよ」
昴にしては、可愛い事を言う。なんだよ、ちょっと母性本能くすぐられるわ。母性本能無いけど。
「もーーいいよ、カニカマはその内食べさせてやるよ、結構旨いんだから、胡瓜と酢の物にしてさ~疲れた時とか最高だかんな」
「へぇ、それは楽しみだな」
楽しく会話をしてたら、プルルルルって着信音が鳴った。え、昴、着信音それなの……昔の電話のベルの音じゃん。おじいちゃんみたいだな。まぁ、良いけど。ちょっと、てか、かなり、ダサいけど。
「ごめん、親から、あっちで電話してくる」
昴が急に固い表情になってて、ん? と思う。まぁ、親から電話って皆そんなもんかーー。昴は良い子ちゃんだから、怒られる要素なんかないもんな………電話かかってきて、怒られる要素……あ、僕!? あ、やば、僕みたいな得体の知れないオメガを部屋に泊めてたら怒られるんじゃ、あぁ、やっぱりこういう部屋には盗聴機とか監視カメラがあって、会話や様子を録音とか録画とかされちゃってるんだ、ひーーー大丈夫なのか昴。
僕のせいで、怒られたらすまん。でも追い出さないで。もうちょいだけ、この夢みたいな空間にいさせてくれ、英気を養わせてくれ、だいぶゲージ回復してるから、もうちょっとだけ甘い蜜を吸ってたい。でも、昴の立場が悪くなるなら、すぐに出ていく。今すぐ出てく。僕は祈りながら昴が戻ってくるのをまった。
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