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悪役令息(泣き虫)は大事な侍従に思いを伝える
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その日の夜、ロシェット邸は深い静けさに包まれていた。
遠くで風が葉を揺らす音、窓の外をかすめる梟の羽音。そうした自然の囁きが時折、屋敷の壁に触れる以外は、まるで世界が止まったかのような静寂があった。
フェリクス・リタウェルの私室もまた、暖炉の火がぱちぱちと木を焼く音以外は、すべてが穏やかに息を潜めている。けれど、その静けさに反して、ひとりの青年の胸はひどくざわついていた。
ベッドの縁に腰かけていたフェリクスは、両手を膝の上に置いたまま、何度も指先を絡めては解き、胸元でぎゅっと握った手を開いたり閉じたりしていた。
いつもより早く支度を済ませたのは、理由がある。今夜こそ、伝えようと決めていたから。
──テオにだけは、真っ先に伝えたい。
心の中にあるこの気持ちを誰かに話すのは、とても怖かった。けれど、それでも言える相手がひとりだけいた。
この世界の中で、兄と同じくらい信頼を寄せられる人間。家族のような存在──いや、血の繋がり以上に「家族」と呼びたい人。
父に勘当され、すべてを失ったあの日。
見下され、蔑まれ、心が擦り切れる寸前まで追い詰められた自分の隣に、彼はいてくれた。
テオドール──
かつてはリタウェル本邸に仕える侍従の一人だった彼が、辺境のロシェット家まで共に来てくれたあの日のことを、フェリクスは今でもはっきりと覚えている。
だからこそ──テオには、誰よりも先に伝えたかった。
扉の外から、控えめなノック音が聞こえた。
「……どうぞ」
返事をすると、静かに扉が開き、見慣れた姿が現れる。
「失礼いたします、フェリクス様。夜具の確認に参りました」
やわらかく笑むテオの顔は、いつも通り落ち着いていて、その声もまた、聞き慣れた軽い調子だった。
フェリクスは、胸の奥からせりあがってくる緊張を必死に押さえ込みながら、ベッドの縁から立ち上がった。
そして、彼に向き直る。
「テオ……あの、ちょっと……その、話があるんだ」
真剣な声音だったが、どこかぎこちない。テオは、フェリクスの肩の張り具合や、指の先の小さな震えを見逃さなかった。
「……どうされました? 藪から棒に」
けれどその口調は、あくまで柔らかく。
フェリクスはぐっと唇を引き結び、一瞬だけ視線を落とす。
けれど、すぐにもう一度顔を上げて、まっすぐに彼を見た。
「あの……あのね……」
声が震える。言葉が喉に引っかかるような感覚。
「僕……アーチェ嬢のことが、好きなんだ……!」
その瞬間、頬がぱあっと赤く染まる。
言ってしまった、という気恥ずかしさと、ようやく言えたという安堵が、同時にフェリクスの心に押し寄せていた。
だが、次に返ってきたテオの言葉は、あまりにもあっさりしていた。
「ええ、知ってますけど」
「……え?」
「え?」
「うっそ!? ほ、本当に!? どどどどどどうしよう!! アーチェ嬢にバレてるかな!? やばいよ、僕、挙動不審だったかな!? 気持ち悪いって思われてたらどうしようっ!!」
あっという間に顔面蒼白になり、フェリクスは部屋の中をうろうろと歩き回り始めた。
手はパタパタと振られ、足元もふらついている。
そんなフェリクスの姿を見て、テオはいつもの飄々とした口調で言った。
「落ち着いてください、フェリクス様。まずは深呼吸を」
「無理だって!! どうしよう、アーチェ嬢に避けられたら……!! うわあああああっ……!」
ベッドの脇に座り込んで頭を抱え込むフェリクスを、テオは諦めたように見下ろしながら、ため息をひとつ。
「まあ、アーチェ嬢本人には……バレてないか、微妙なラインですが、ロシェット邸の皆様には――間違いなく、バレてますね」
「えぇぇぇぇえぇぇぇええぇえぇっ!!?」
フェリクスはその場で崩れ落ちた。床に突っ伏したまま、両手で顔を覆って呻く。
「も、もうだめだ……終わった……どこかに消えたい……」
「ちなみに、俺は毎日オリビアにフェリクス様の件でせっつかれております。“まだフェリクス様は告白しないのですか”と」
「……っ、うそでしょぉぉぉ……!!」
「毎晩お茶を淹れながら文句言われる俺の身にもなってください」
「やめてぇぇえぇぇぇぇ!!」
フェリクスは床に突っ伏したまま、枕に顔を押し当てて呻いた。
その姿はどこか子供のようで、けれどその分だけ、純粋な想いが滲んでいた。
そんな彼の背中に、テオはそっと手を添えた。
「フェリクス様」
いつもより少し、真剣な声音だった。
「話してくれて、ありがとうございます」
「……え?」
「俺は、あなたの侍従です。でもそれ以上に──あなたの家族のつもりでいます。だから、こうして打ち明けてくださったこと、心から嬉しいんです」
フェリクスは驚いたように顔を上げる。
「テオ……」
「フェリクス様が誰かを好きになるのは、素敵なことです。その相手がアーチェ嬢なら、なおさら。優しさと強さを持つ、あなたにふさわしい方だと思います」
その言葉に、フェリクスの胸の奥があたたかくなる。
「……でも、怖いんだ。伝えたら、嫌われるかもしれない。僕なんかが、彼女を好きになる資格なんてあるのかなって……」
そう呟くフェリクスに、テオは優しく微笑む。
「想いに資格なんてありません。積み重ねてきたものが、少しずつ心を近づけてくれるんです。焦らず、一歩ずつ進めば、それでいい」
フェリクスは静かにうなずき、そっと自分の胸に手を置いた。
そして、顔を赤らめながらも口を開いた。
「……ありがとう、テオ。君に一番に伝えたかったんだ。君だけには、ちゃんと……言いたかったから」
「はい。何があっても、俺はずっと味方です」
その言葉に、フェリクスははにかんだ笑みを浮かべる。
静かな夜の中で、二人の距離が、またほんの少しだけ近づいた気がした。
遠くで風が葉を揺らす音、窓の外をかすめる梟の羽音。そうした自然の囁きが時折、屋敷の壁に触れる以外は、まるで世界が止まったかのような静寂があった。
フェリクス・リタウェルの私室もまた、暖炉の火がぱちぱちと木を焼く音以外は、すべてが穏やかに息を潜めている。けれど、その静けさに反して、ひとりの青年の胸はひどくざわついていた。
ベッドの縁に腰かけていたフェリクスは、両手を膝の上に置いたまま、何度も指先を絡めては解き、胸元でぎゅっと握った手を開いたり閉じたりしていた。
いつもより早く支度を済ませたのは、理由がある。今夜こそ、伝えようと決めていたから。
──テオにだけは、真っ先に伝えたい。
心の中にあるこの気持ちを誰かに話すのは、とても怖かった。けれど、それでも言える相手がひとりだけいた。
この世界の中で、兄と同じくらい信頼を寄せられる人間。家族のような存在──いや、血の繋がり以上に「家族」と呼びたい人。
父に勘当され、すべてを失ったあの日。
見下され、蔑まれ、心が擦り切れる寸前まで追い詰められた自分の隣に、彼はいてくれた。
テオドール──
かつてはリタウェル本邸に仕える侍従の一人だった彼が、辺境のロシェット家まで共に来てくれたあの日のことを、フェリクスは今でもはっきりと覚えている。
だからこそ──テオには、誰よりも先に伝えたかった。
扉の外から、控えめなノック音が聞こえた。
「……どうぞ」
返事をすると、静かに扉が開き、見慣れた姿が現れる。
「失礼いたします、フェリクス様。夜具の確認に参りました」
やわらかく笑むテオの顔は、いつも通り落ち着いていて、その声もまた、聞き慣れた軽い調子だった。
フェリクスは、胸の奥からせりあがってくる緊張を必死に押さえ込みながら、ベッドの縁から立ち上がった。
そして、彼に向き直る。
「テオ……あの、ちょっと……その、話があるんだ」
真剣な声音だったが、どこかぎこちない。テオは、フェリクスの肩の張り具合や、指の先の小さな震えを見逃さなかった。
「……どうされました? 藪から棒に」
けれどその口調は、あくまで柔らかく。
フェリクスはぐっと唇を引き結び、一瞬だけ視線を落とす。
けれど、すぐにもう一度顔を上げて、まっすぐに彼を見た。
「あの……あのね……」
声が震える。言葉が喉に引っかかるような感覚。
「僕……アーチェ嬢のことが、好きなんだ……!」
その瞬間、頬がぱあっと赤く染まる。
言ってしまった、という気恥ずかしさと、ようやく言えたという安堵が、同時にフェリクスの心に押し寄せていた。
だが、次に返ってきたテオの言葉は、あまりにもあっさりしていた。
「ええ、知ってますけど」
「……え?」
「え?」
「うっそ!? ほ、本当に!? どどどどどどうしよう!! アーチェ嬢にバレてるかな!? やばいよ、僕、挙動不審だったかな!? 気持ち悪いって思われてたらどうしようっ!!」
あっという間に顔面蒼白になり、フェリクスは部屋の中をうろうろと歩き回り始めた。
手はパタパタと振られ、足元もふらついている。
そんなフェリクスの姿を見て、テオはいつもの飄々とした口調で言った。
「落ち着いてください、フェリクス様。まずは深呼吸を」
「無理だって!! どうしよう、アーチェ嬢に避けられたら……!! うわあああああっ……!」
ベッドの脇に座り込んで頭を抱え込むフェリクスを、テオは諦めたように見下ろしながら、ため息をひとつ。
「まあ、アーチェ嬢本人には……バレてないか、微妙なラインですが、ロシェット邸の皆様には――間違いなく、バレてますね」
「えぇぇぇぇえぇぇぇええぇえぇっ!!?」
フェリクスはその場で崩れ落ちた。床に突っ伏したまま、両手で顔を覆って呻く。
「も、もうだめだ……終わった……どこかに消えたい……」
「ちなみに、俺は毎日オリビアにフェリクス様の件でせっつかれております。“まだフェリクス様は告白しないのですか”と」
「……っ、うそでしょぉぉぉ……!!」
「毎晩お茶を淹れながら文句言われる俺の身にもなってください」
「やめてぇぇえぇぇぇぇ!!」
フェリクスは床に突っ伏したまま、枕に顔を押し当てて呻いた。
その姿はどこか子供のようで、けれどその分だけ、純粋な想いが滲んでいた。
そんな彼の背中に、テオはそっと手を添えた。
「フェリクス様」
いつもより少し、真剣な声音だった。
「話してくれて、ありがとうございます」
「……え?」
「俺は、あなたの侍従です。でもそれ以上に──あなたの家族のつもりでいます。だから、こうして打ち明けてくださったこと、心から嬉しいんです」
フェリクスは驚いたように顔を上げる。
「テオ……」
「フェリクス様が誰かを好きになるのは、素敵なことです。その相手がアーチェ嬢なら、なおさら。優しさと強さを持つ、あなたにふさわしい方だと思います」
その言葉に、フェリクスの胸の奥があたたかくなる。
「……でも、怖いんだ。伝えたら、嫌われるかもしれない。僕なんかが、彼女を好きになる資格なんてあるのかなって……」
そう呟くフェリクスに、テオは優しく微笑む。
「想いに資格なんてありません。積み重ねてきたものが、少しずつ心を近づけてくれるんです。焦らず、一歩ずつ進めば、それでいい」
フェリクスは静かにうなずき、そっと自分の胸に手を置いた。
そして、顔を赤らめながらも口を開いた。
「……ありがとう、テオ。君に一番に伝えたかったんだ。君だけには、ちゃんと……言いたかったから」
「はい。何があっても、俺はずっと味方です」
その言葉に、フェリクスははにかんだ笑みを浮かべる。
静かな夜の中で、二人の距離が、またほんの少しだけ近づいた気がした。
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