その辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

風呂桶之水源餅

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ー本編ーその辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

第53話 2つ目の焔

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俺はみんなの協力の元、新たなファイアクォーツのネックレスを作り出す作業を進めていた。

まずは形のできていたフレームにアマニ油を擦り込み、滑らかな表面を作り出すオイルフィニッシュの作業。
本来なら何日も時間をかけ、じっくりとオイルを浸透させて磨き上げるのだが、生憎この世界のお天気のおかげで予想以上にオイルの浸透と乾燥は早く進んだ。

前回と同じように浸透と乾燥を何度か繰り返し、目の細かい紙やすりで磨き上げ表面を滑らかに仕上げていく。

ある程度表面処理が終わったら、先端部にレジンを盛り、その中にフローライトを仕込む。

1stとして作り出したファイアクォーツのネックレスに仕込んでるのはカーネリアンとボルダーオパール。
カーネリアンには出血の流れを鎮める効果があるとされていたり、可能性を発揮させ未来を想像する石だ。
そして、ボルダーオパールもまた未来を開拓するという意味を持つ。

そしてこの2ndに仕込んだフローライトとデュモルチェライトインクォーツ…。

この二つのうち、フローライトは【天才の石】とも呼ばれ、また【問題解決を助ける】石でもある。
そしてデュモルチェライトインクォーツ…。
これは【教えと学びの石】とも言われている。
最後にファイアークォーツ。
【前に進む力を与える】そしてこの石もまた可能性を開花させる力を持つ石…。

すなわち、この新しいフレームがもたらす力は、【問題解決のための知恵を授け、前に進む力を与える】

なるほどな…。確かにあの未来の俺には必要な力かもしれない。

「ふむ…、完成かな?
一つ目の荒々しい炎のイメージとは違い、これは静かに燃え広がるようなイメージすら感じるね。」

完成した新しいネックレスを早速魔女さんに見てもらう。
確かに以前のものとは似て非なる新しい力の流れを俺も感じていた。

「これはきっと…この先の俺の身に起こるなにかを解決するための力を授けるんだと思う。
一つ目の方は、戦士ちゃん君に預ける。
きっと、力の相性的にも良く合うと思うしね。
受け取ってくれるかな?」

そして、俺は戦士ちゃんにファイアークォーツのネックレスの一つ目を授ける。

「いいの?これ、もらっても…。貴方にとっての切り札の一つでしょう?」
「だからこそだよ。俺の身に何かあった時に、同等の力を持って俺を討てるとしたら、それは君だ。
俺にもしもの事があったらその力で迷わず俺を討ってくれ。」
「夢の話は聞いたけど、冗談でもそんなことは言わないでよ!あんたは覚えてないかもだけど、私たちは一度、貴方を失ったの!
あの悲しみは…絶対に忘れない…。
そしてあの悲しみを私は二度と繰り返させないと誓った!
いい?私は貴方の剣!
貴方を傷付けるんじゃなくて、貴方に刃向かうものを断つ剣と決めたの!
だから、私は貴方に剣を向けるつもりはないわ。」

そのやりとりを見て勇者ちゃんがにっこりと微笑む。

「愛されてるね。大賢者は!私もそのネックレス欲しかったなぁ…。
だが、確かにその力は戦士ちゃんの方がよく合っていそうだ。
それに私には、この命というなによりも強く重い贈り物があるからね。
ならば私はこの勇気!君のために振るうと誓おう!勇者の名の下に!」
「今回の旅は私も同行しよう。
そもそも、私の因縁を断つ旅だからね…。
君たちが剣と言うならば…私と魔法使いちゃんは君の盾かな?」

妹ちゃんもにひーっと微笑んでいる。

「はい!私も大賢者さんのお役に立てるように頑張ります!」
「なら、これを…妹ちゃんに。これは妹ちゃん用のブレスレットだよ。」

妹ちゃんにもレザーとパワーストーンを使ったブレスレットをプレゼントする。

「これもまたファイアーの名を持つ石を使ったブレスレットだよ。
俺が使って来た炎皇とは、また違う力をそのブレスはきっと貸してくれるはずだよ。
いざとなったら、その力を振るうんだ。
みんなを救う為に。」
「さっきからなんだ貴様は…。まるで死地に赴くかのようだな…。ワシらもいるのだ!
なにも恐れることはない!」

マオちゃんに背中をバシバシと叩かれる。
力加減はしてくれてるんだろうけど割と痛い…。

「マスター。魔王様のおっしゃる通りですわ。
私たちも貴方様について参ります。
世界中どこを探してもこれ程までに恐ろしいパーティはおりませんわよ?
どこの世界に、最強の魔女にその愛弟子、勇者と魔王に加えて、最早最強クラスのアサシンに匹敵する娘と神の力を纏える戦士を連れて歩く冒険者がおりましょう?
誰にも負けることなどあり得ませんわ!
悪夢はむしろ吉兆の象徴ですのよ!
深く気にし過ぎてはなりませんわ。」
「あぁ!マスターがそんな弱気じゃ俺様も落ち着かねぇよ!
心配するな!マスターも俺たちも強い!
そんな悲惨な未来は訪れねぇって!」

ケロちゃんとリヴァイアさんにも俺は背中を叩かれる。
ていうかすごいさりげなくマオちゃんに叩かれた背中を治癒する辺り、リヴァイアさんはものすごく優秀だと直感した。

「ひとまず、賢者くんはまだ本調子じゃないその体をしっかりと治癒しないとね。
しかし伊邪那美命の力は本当に相当なものだったんだろうね…。
となると、その新しいファイアークォーツのネックレスは、君に果たしてどれほどまでの力をもたらすのだろうね…。」
「どうかな…。俺にはまだ想像が出来ていないけど、基本は元のファイアクォーツのネックレスと同じ力を使えるイメージだよ。
ただ、こっちの方はこの色味やデュモルチェライトインクォーツのイメージから蒼焔帝ってイメージだけども。」

そう言いながら、なにも意識せずネックレスを手に取る。
するとネックレスから俺の体へと熱い波動のようなものが流れ込むような不思議な感覚が現れた。

俺の身体からも青白い炎のオーラが溢れ出している。

「この感じ…伊邪那美命の力を使った時と似ている…。でも、手に取っただけなのに力が発現するなんて…。」
「より相性の良いフレームに進化したとかなのかな?
どうだい?実際に力を発現して纏ってみては?」
「うん、それは確かに試しておくか…。
とは言え流石に俺の部屋で纏うのはね…。
一度外に出よう。」

俺たちは城の内側に設けた実験場とも言える庭に出る。

そして俺はファイアクォーツに魔力を注ぎ力を発現させる。

すると青白い炎が俺の身体の内側から溢れ出し、俺の身体そのものを炎に変えていく。
そして、その炎の上に現れた、木の鎧が俺の身体を覆っていく。

「ほう…。炎を内包する木の鎧とは…。
これは雷帝モードと同じような性質に進化したということなのかな?」
「不思議な感覚だな…。雷帝モードは結構荒れ狂う感情が目覚める時もあるけど、今のこの姿…。
なんというか静かに燃え上がるようなイメージだ。」

試しに雷帝モードと同じように鎧の変形や、背中から翼を展開したりとかも試してみる。
その辺りも雷帝モードと同じように力を震えそうな感覚だ。

両手から放たれる炎の刃は太陽から飛び出す高温のプロミネンスのようなイメージだ。

そこから試しにライトニングクォーツも発動させ、火雷神モードになってみる。

以前とは違い、青白い炎の体に紫の雷纏ったかのような俺の身体を、木と鋼の複合的かつより生物のような有機的な見た目の鎧が覆っていく。

内から溢れ出す力も以前とは比べ物にならない感覚…。まるで安定してるかのような感覚すら感じる。

「これはすごい…。以前とは放たれている神気も桁違いだな…。より神に近付いたようだ…。」

マオちゃんは俺のこの姿から放たれる神気に当てられているのか、遠くから見てるにもかかわらずもともと可愛く日焼けした褐色の肌からぶすぶすと煙が出ていた。

とりあえず俺は変身を解除する。
以前なら変身を解除した後も体の内側のしびれや熱っぽさを感じたりもしたがそういうのすら一切感じない。

なんというか実に馴染んでるような感覚を感じることができた。

「まさにその2個目のファイアクォーツのネックレスこそ、君の本質に最も適合した形なのかもだね。
ひとまずこれだけ準備をしておけば安心だろう。
力は十分蓄えたと言える。
あとは…本当にその地でなにが起こるか、待ち受けているか…だね…。
こればかりは我々の誰もが未開の領域だ。
肉体を持ったまま長時間の間天上界に居られるのかなど、色々と不明点もあるしね…。」

俺も魔女さんの言葉に正直まだまだ不安が拭えない。
天上界…そこはすなわち死者の国でもあるかもなのだから…。

「ひとまず、天上界に行けるかどうかは私の次元斬次第なのよね?
なんか私も私で責任重大じゃない…?」
「まぁ仕方なかろう、
次元を切り裂き、渡れる力など普通は常人は有しておらんのだ。
お前がその力を得た事自体が、むしろ宿命なのやも知れぬぞ?」

宿命な…。
そこに関しては俺もいくつか不可解な点はあるが…。

「なぁマオちゃん。俺がこの世界に現れた事や君達との出会い、そしてこの短期間での皆の成長、些か不可解だと思わないか?
まるで都合良くでっち上げられるというか、舞台を整えられているというか…。
俺は最近そんなことを思ったり、感じたりするんだが…。」
「そうだな。確かにお前の周りの者たちの成長はまず間違い無く常軌を逸脱している。
お前のアイテムの力による補正を受けているにしてもだ。
だがもし、お前の存在やこの短期間での皆の著しい成長、我々との出会いが作為的に行われていた物だとするのなら、それこそこの世界の意思だろう。
世界が望み、世界が呼び寄せ、そして世界がその方向へ動かしている…。
少なくともそう考えるより他ない。
まぁ、世界に意思があるのならの仮定しての話だがな。
地上にいる存在に神気を纏う者や神そのものに至る存在が現れた事すら異常なのだから…。」

今の俺たちにはまだわからないことだらけだ。

俺が南の大陸に誘われ、なにの因果か暴走の果てに世界を滅ぼすという未来があった事も、そしてそれを救う方法が俺自身に開示された事も世界がその運命を操作しているにしても不可解すぎる…。

以前の俺の本来の世界なら、俺が居ようが居なかろうが世界には俺の代わりになりうる存在なんて幾らでも居ただろう。
俺はその中の一人でいくらでも変えが効く存在。

存在価値らしい存在価値なんてなかった。

良くも悪くもどこにでもいる普通の人間でしか無かったはずだ。
だが、この世界の俺は違う…。

俺が居なければならないとか、俺がこの世界に来ることがまるであらかじめ決められていたかのように、世界が準備されていた上で動いてるような、そんな感覚すらある。

そう、何かがおかしいんだ。

まるで急かされてるような…。

「はぁ…。のう、大賢者よ?よくぞまぁお前はそうホイホイと脳みそが回転するなぁ…。
考えすぎだぞ?
肩の力を少しは抜くが良い。
恐ろしい未来を見てから特にそう感じてしまうようになったのだろうがな…。
ほれ、そういう時こそ欲望の赴くまま女を抱いて見ても良いのではないか?」
「真面目な話してると思ったらいきなりまたとんでもないことをサラッと言ってくるな君は…。」
「そう、それだ。お前はそうやって心気楽にツッコミが出来るくらいの精神状態が丁度良いんだよ。
ワシが屈み込むと服の隙間からチラ見えする乳首に、思わず目線がいくようなお前がちょうど良いのだ。」

皆から軽蔑の眼差しの集中砲火を浴びる。

「ちなみにこの少しダボついた服を着て、屈むと乳首がちら見えするようにしてたのはわざとじゃぞ~?お前の趣味に合わせてだからのう~?
ほれほれ、お前こういうのが好きなんだろ~?んん~?」
「ご主人様!なんで言ってくれなかったんだよ!
もっと早く言ってくれたら毎晩ダボダボの服にノーブラで添い寝したのに!」
「へ、へぇー。大賢者そういう趣味だったんだ…。ふーん。つくづくロリコンのど変態ね。」
「うーん…。私のこの胸ではそのシチュエーションは難しいねぇ…。」

と言いつつこれ見よがしにたゆんっと胸を揺らして周りにケンカを売る魔女さん。

「胸のたわわ具合なら私も負けておりませんわよ!マスターは無い方が好みのようですけども…。いえ、膨らみかけが好きなのでしょうか?」
「膨らみかけ具合ならこの面子では私が一番ですっ!勝ちました!えっへん!」

妹ちゃんは妹ちゃんで勝ち誇り始めたし…。

「ふっふっふっ…。皆、甘いな!私なんて大賢者自ら自分好みの幼女に仕立て上げられた上にまさかの歳上のお姉さん属性に幼馴染属性まで獲得してしまったのだぞ!いわば、私こそ彼の趣味の塊だ!!」
「これ以上、人の性壁をネタにいじるのはやめてくれぇえっ!」

そして俺は女性陣から小一時間弄られるのであった。
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