その辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

風呂桶之水源餅

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ー本編ーその辺のハンドメイド作家が異世界では大賢者になる話。

第67話 再び北へ

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食事を終えた後、俺は魔女さんの元へ行き高龗神と話した事を色々と説明し、北の国に同伴してもらうことになった。
魔女さん曰く、この島国の各5つの頂点に当たる場所に主に城や遺跡などが残されているらしく、西、中央、東の国のそれぞれの城は、その遺跡を囲うようにして建築されていたりするとのこと。

と言うわけで、北の国に出向く前にまずは自分の城の奥地にある遺跡を見にいくことになった。

「なるほど…。確かに南の大陸の天上界に通じる遺跡の構造は、どことなく俺の世界の京都とかにある五重塔とかに近い構造をしていたもんな。
木造じゃなくて石壁だったけど、内側の作りは結構日本建築に近い感じだった。
この城も、魔女さんの指示でわりと日本建築っぽい箇所が多いと思ってたけど…。」
「老朽化していた箇所は改修しているが、一部の区画は昔の遺跡そのままの場所もあるよ。
君の世界の神社に確かに近い建築構造のエリアもあるね。しかし、アレだね。高龗神に肉体があれば、君の世界の神としての意見や知識を数多く頂けそうな所だけども、そう都合よく中身のない龍族が残っているものかな?」

実際、アーマードドラゴンは俺が1体叩きのめしたしな…。
過去に出た奴から今回の1体までも結構幅があったみたいだし…。

「うーん、この前に皇国に送り込んだアイツが産んだ卵はあるはずだ。
まぁ、神が宿れば急成長するだろうし多分大丈夫だろう!」
「多分て…。ていうかアレ、メスだったんだ。」
「うむ。数10年前に西に現れた奴のつがいだろう。アイツらは卵が孵るまでが長いから今の今まで孵ってないみたいだし、まぁ新しい身体にはちょうど良かろう。
本来なら卵に神が宿ると、その中の神が自分に合わせて身体を構築できるからの。」
「面白い仕組みがあるもんだなぁ…。
というか、この世界ってアーマードドラゴン以外に龍族居ないのか…。」

リヴァイアさんを見るに、割と色々と居そうなもんだが…。
マオちゃんだって龍族が混ざってるって話だし…。

しかし…、改めて見るとマオちゃんの太ももとか肩とか尻の近くとかにある鱗エロいな…。

「ふふふふ。考えてることは手に取るように分かっているのだぞマスター…。
ちなみにリヴァイアも、体の至る所にあのプニプニの鱗があるのだ。」
「マジか。すげぇ気になってきた。」
「この通り、ひとまず肩であれば…。ご覧になってくださいな?」

ちらっ…と可愛らしい華奢な肩を見せてくるリヴァイアさん。
たしかにステキな鱗のついた肩だ。

「……。ごめん、プニらせて。
あーやっぱこれ良いわー…癖になる…。ぷにぷに。」
「やぁんっ♪もう、マスターったら♪」

この鱗は本当にクセになる…。
プニプニひんやり…。
あれだ、熱さまシートの裏面みたいな…。
まさにあんな感じ。たまらん。

「おいぃいっ!いつまでやってんだ!そろそろ行くぞ!ご主人様達!」
「おう…すまん…。」

ひとまず城の1階、最奥に離れとして建造されていた神社へと向かう。

この神社の向こう側には海があるらしく、残ってる言い伝えでは海の神、水の神を祀っていたとかなんとか。

神社は城から渡り廊下を通って海の上を歩き、その向こうにあるような構造をしていた。
イメージとしては水の上に鳥居がある広島の厳島神社みたいな感じだった。
潮の満ち引きで、この橋も沈んだりするらしい。
沈むといっても完全に沈むわけでは無いらしいけども…。

ちなみに魔女さん曰く、外側からは結界と岩山で守られている構造だから、神社本体は割と昔の姿のままだそうだ。

橋を渡りきると岩山の奥に木造日本建築のこの世界にはあまり似つかわしく無い建物が見えてきた。

 「うぉっ!?ほんとうに俺の世界にあるような神社が!?御神体的には龍神か蛟(みずち)とかかな?」
「その辺はわたしにはわからないな…。
正直なところ、ここにまだ神がいるのかも私にはよくわからないしね。神の気は特殊なもの故に私たちは感じ取れないんだよ。
賢者くんには感じ取れるのかな?」
「どうだろう?自分の中にいる筈の高龗神の気や言葉ですら感じ取れないしなぁ…。
そう考えると順番逆だったかもだな…。
この子に先に身体を用意してから一緒に出向いたほうが良かったかもしれない。まぁ、城の敷地内だしまた後で来れば良いかもだけど。」

ちゃんと手水舎も用意されてるし、ご丁寧に賽銭箱まで用意されている…。
城の関係者しか参拝できないのに…。
こりゃ、そのうち本格的に城の一部区間を異世界人博物館にして金儲けを考えねばだな…。

「君の記憶で見たけど、ここは神に色々なお願い事をしに来る場所なのだよね?
と言う事は神霊界に繋がっていたりもするのだろうかね?
改めて考察してみると色々と不思議で不可解な事がまだまだあるよね。」
「ふーむ…。きちんと神鏡も置いてある…。
ご神体はやっぱりこれなのかな?
結構本格的だよなぁ。と言うか、言い伝え通りなら晴明が作らせたのか…。」
「まだまだ、わからない事が多いからね。
君の持つ知識が、参考になるものなのはすごく助かるよ。
あとは、そうだね…。君の中にいる高龗神が持つ知識を借りられれば、この世界における晴明が残した物がどう言った物かどうかより詳しく知る事が出来そうだ。実に楽しみだね。」

これ以上は今時点では詳しい情報は得られないな…。
普通の神社ならあるような、この神社のいわれや成り立ちを知れるようなものは特に設置されてないし…。
とりあえず、せっかくだしお祈りだけしておくかな。

ひとまず俺は皆に手水の作法を教えて、せっかくなので今後の事を神社でお願いすることにした。

が、俺の願いが魔王ズと魔女さんに筒抜けになるのはちょっと嫌だったので、俺だけ後で1人でお願いすることにした。

「聞かれたく無いような事でもお願いするつもりだったのかい?
どんないかがわしいお願いをするつもりだったのかな~?」
「そう言うのではないよ…。
ただ、願い事はあまり人に言ったりするものでも無いしね。
さて、北の大地に向かうか。」
「今回はどうやって向かうんだい?
主な目的は高龗神の身体を手に入れる事だよね?
魔王様は卵のありかを知ってる様子だったけども…。」
「うむ。ひとまず、私の城からほど近い所にあるダンジョンの奥だな。
私の城まではお前達が転移門と呼ぶゲートの魔法を用いることにしよう。
そこからはケルベロスに運んで貰えば速いだろう。あっという間に到着できるさ。」

てな訳で、俺たちは神社を後にして北の大地に向かった。

ゲートの魔法とやらは転移門と基本の仕組みは変わらないらしい。
使用者が知る場所なら割と自由に移動できるそうだ。
転移門と違い、知らないものが取り残されるリスクと言うのはないらしい。
故に前回、北の大地に行ってない魔女さんもすんなりと移動できると言うわけだな。

「ケロちゃん、また頼めるかい?」
「おう!任せとけマスター!」

そして、ケロちゃんはビーストモードに変身。
俺はバイクを荷車に変形させてケロちゃんに引いてもらえるように首輪と合体させる。

「なぁ、マオちゃん。一応きくけどダンジョンの道幅は?」
「んー、割と狭いと思うが…。ダンジョン入ってからは徒歩になるんじゃないか?」
「そうか…。またぶち抜くか…。」
「ご主人様…?ダンジョンの生態系とか考えようぜ…?あの後、結構大変だったらしいぜ…ベヒーモスさん…。」

そう。俺がトンネルを開通させたあとは、ダンジョン内の自我を持つモンスターの大移動が発生した。また、自我を持たないモンスター達もあの破壊力に怯えて北の大地内のそこら中に散ったらしい。

今はあの国境トンネル付近のモンスターは、主に中央皇国と北の大地の魔族の人達によって狩られていると言う話だ。

ちなみに魔女さんから聞いた話だが、あの国境トンネル周辺には近いうちにモンスター避けの結界術式を完成させた後は、人と魔族の暮らす新しい街を作る計画も持ち上がってるらしい。

兎にも角にも俺は無事、この世界の歴史に残る偉業は果たせたと言う事のようだ。

「ひとまず、アーマードドラゴンの卵があったのはこのダンジョンの奥だな。
で、どうする?ひとまずマスターが一緒に行くか、誰かがさっと行って卵だけ回収してくるか…。」
「まぁせっかくだしダンジョン探索してみるか…。
なんだかんだでこの世界に来てまともにダンジョン探索してないしな…。」
「ダンジョン探索が面倒だからってトンネル開けたりしてるしな…。」
「お、おう…。」

と言うわけで、俺たちは初めてのダンジョン探索へと最強パーティで繰り出すことになった。

俺はインフィニティブレードを小刀形態で展開してダンジョン内へ入っていく。

「そんなにビクビクせんでもワシらがいる時点でモンスターは出てこんと思うぞ…。
それでも出てくるとしたら余程のアホウだな…。
ほれ、あそこを見てみぃ。」

マオちゃんの指差す方を見ると、互いに抱き合ってビクビクしてるホブゴブリンの群れが見えた。
マオちゃんがズンズンと近づくとさらにビクビクしていく。
間近に近付くとそのまま失神してしまった。

「これこの通りだ。
モンスターなどそんなものだ。強き者には怯えてひれ伏す。それが我ら魔族とモンスターの共通事項だ。
そして、自分の強さを過信する愚か者が向かってくれば、身の程を教えてやるのが強き者の役目だ。」

奥から飛び込んできたライオンのような魔物を一蹴して壁にたたきつける。
流石に魔王の名は伊達ではない。
普段は如何に可愛らしい乳首とお尻チラ見せ褐色幼女でもやはり魔王なのには変わりないのだ。
というか蹴りの瞬間の太ももがまた…エロ可愛いぞ…くそっ…。
別の意味で目が離せん…!

「マオちゃんに守ってもらえるのは嬉しいけど…。マオちゃんは強い男が好きなんだよなぁって思うと結構複雑だな…。」
「まぁ確かにワシら魔族は強い男は好きだ。
だがの、惚れた男を守りたいと言う本能もあるのがワシらだ。
安心して守られるが良いぞ。」
「それは…嬉しいんだけど…、俺は果たしてこのままで良いのかなって…。
石の力が無ければただの人間で何の強さもないただのおっさんだからさ…。
女の子に守られるままの俺もみっともないな…ってね…。」

はぁ…。とため息をひとつ。
この弛んだ腹、自転車乗ってる間についたふくらはぎのがっつりとした筋肉に対してのこの腹…!
せめて彼女達が連れて歩いても恥ずかしくない男にならないと…。

「オレはな。ご主人様が好きだから守りたいんだぞ?大切な人を守りたいと思うのは当たり前だ。それは魔族だけじゃなくオレ達やご主人様にもきっとある感情だ。
まぁ確かに男としては色々と思うところはあるのかもだけど…。
でも、好きじゃなかったら多分こんなに守りたいって気持ちにはなれないと思うから…。」
「ふふっ♪確かにね。私も君が好きだから色々と力になりたいなって思うし、頼まれるとつい断れなくなっちゃうかなぁ~?
男もそうだと思うけど、女も好きな男の頼みってのは断れない物なのさ♪」

乙女の顔をする2人がまた可愛らしい。
ただ、やっぱり男として…このまま弱いままなのはやっぱりなぁ…。

「力に頼らない強さ、自分自身の強さを手に入れたいと欲すか…。だが、マスターはこの世界の住人じゃないからなのかアイテム補正がないと何の力も持たないし、人の域を超えた力…即ちスキルが発現することもない…。
大きな問題だのう…。
筋トレとかをして人の中ではマシって言う程度の力なら得れるかもだが、どんなに努力したとしてもこの世界におけるD級冒険者にすら届く力は発現することはない。
のう、マスターよ。お前はそんなに…ワシらに守られる弱い自分が嫌か?
かと言って、その石の力に頼りきった強さも嫌と言う。
難しいやつだのう…。」
「何と言うかだな…。俺も頼られたりされるような男にならないとダメだよなって…。
守ってもらうような男で良いのかなって。
そりゃやっぱ…弱い自分は嫌だよ。
かと言って、弱い者いじめみたいな事しか出来ない自分も嫌だけどさ。」
「考え方がきっと違うんだよ君は。
良いかい?君の作り出したアクセサリーが、君に与える力も含めて君の強さなんだ。
アクセサリーがなかったら弱いって考えちゃダメだよ。
それを作り出せる君が強いんだ。
君は決して弱くなんかないよ?
立ち向かう勇気もある。誰かを守りたいとか助けたいとかそう言う気持ちを常に持って行動している。
誰かのためになら自然と心と体が動く。
そこが君の良いところだよ。
あまり自分を卑下しないで?」

魔女さんに抱き寄せられて頭をなでなでされる。

「じゃあ…逆にマオちゃんとリヴァイアさんは…こうやって無力な人間の時の俺には異世界人であることを除いたらどんな魅力を感じてるのさ?
俺には君らが俺に対して気に入ってる要素は、強さと異世界人である事としか思えてないんだが…。」
「むむっ!それは聞き捨てなりませんわマスター!
それは確かに…好きになったきっかけはそうでしたわよ?
でも、昨日の一件…。敵にも情けをかける所、彼の方を正しやり直す機会を与えた所、ただ殺したり罰するのではなく諭す事…。
そう言う貴方の優しさに触れて、私は貴方をますます好きになりましたわ。
きっと、魔女さんもそうではなくて?」
「あはは。まさにその通りだよ。
私も彼の様々な内面的部分に触れていくうちにより好きになったかな。魔王様はどうなんだい?」
「ん?ワシか?そうだのう。
ワシに欲情する所は特に好きだぞ!
ただ、それ以外にもその強さで調子に乗ることもなくこの様に実に謙虚な所が魅力的だと思うぞ?
決して自分のことを強いと思わぬ所もな。
人ゆえの弱さと言うだけかもしれぬが、そう言う所はとても素敵な魅力だと思うのう。
お前のその強さは、様々な弱さを知ってるが故なのだろうの。」

まぁ、幼い頃は良くいじめにあってたからな…。
そう言うので確かにこの性格は出来上がったんだろうな…。
そもそも、俺は異性が嫌いだったしな…。
当時ひょろひょろガリガリな俺のことを、女子はみんな気持ち悪いと蔑み、手が触れればそれこそ汚物でも触れたかの様な動作を取る。
子どもながらに傷付いて、そしてそれが次第に何故か男友達にも波及して、俺はまるで汚物の様な扱いを受けた。
汚い、気持ち悪い、菌がつく、そんな感じのやつ。

そう言うのを女子が先導してやってきたり、最初の頃は仲が良くて一緒に遊んだりした女子も、そうなるのが嫌だからと平気で裏切ってきたりして…。

そんなことがあってから、本気で女性を好きになる事は無くなったんだよな。

ま、そもそもヲタクだしな。
好かれると思って生きてこなかった。

最初のあの子が俺を変えたきっかけだったんだ。
今思えば、アレがなければ俺はこんなに変わることは出来なかったろう…。

「色々とあったのは記憶を全て見たから知っておるが…。やはり、怖いか…?弱い自分を見せるのが…。
寝起きを見られたり、仕事行く準備を家族に見られるのが物凄く嫌と言う変わった癖もある様だのう。」
「弱い自分を見せて、知られてそこから嫌われるのがすごく怖いんだと思う。あとはそれをバカにされたりされるのが…とかかな。」
「弱くても良いではないか。それが心を持つものと言うものだ。心があるからこそ、弱い時も強い時もあるのだ。だが、女に守られる自分を恥じる事もない。コレはまたワシらなりの愛の形と素直に受け取ってくれれば良い。」
「ん…、わかった。ちょっと考え方を変える努力してみるよ。
と、ごめん、変な事でついつい話し込んじゃったね。いつのまにか結構奥まで来てるけど…、マオちゃん、卵はどの辺で見たの?」
「んー、確かこの辺りのどっかにあったひらけた場所なのだが…。
そこから山の出口にも出れるからのう。」

……………。

「それは反対側から来た方が早かったんじゃないのか…?」
「あ………。ほんとだのう…。」


…………。


「おい魔王…。」
「許せ♪」

そして、ようやくたどり着いた洞窟最奥。
いやほんとこれ空飛んで反対側から来た方が確実に早かったんじゃね?的な場所で、まるで鎧を重ね合わせたかのような強固な殻に包まれた卵を見つけた。

「コレが…あのドラゴンの卵か…。」

人が1人そのまま入れそうなデカさの卵…。
そして、俺は高龗神にこの卵を通してこの世界に生まれる様に促すのであった。
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