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緊急入院と夏
厳しい治療1
しおりを挟む午後の診察は、嫌でもやってくる。
「はい、お待たせ。のんちゃん」
全然待っていない。
大海先生の後に入ってきたのは。
「叶恵さん……!」
「久しぶり、のんちゃん。大変だったね」
診察の補助で来てくれたのは、叶恵さんだった。
「叶恵さん、これ取って」
涙目でお願いしてみるけれど、
「診察終わったら、取ってあげるからね」
もちろん、取ってもらえない。
言いながら、叶恵さんがテキパキと診察の器具を準備し始める。……なんか、いつもより物多くない?
怖くなって目を逸らすと、今度は大海先生がにっこりと笑う。
「逃げなくてえらかったね」
手袋をはめながら、大海先生が言う。
「逃げられないです……こんなの」
直前に吹田先生が来て、「具合どう?」って聞いたかと思ったら、わたしの腰にベルトみたいなの付け始めて……。ベッドに体を固定されてしまったのだった。
『大海先生の診察もあるから、終わるまでこのままでいて』
って有無を言わさず去っていったのだった。
おかげで身動きはとれないし、腰が痛い。診察終わったら取ってくれるんだろうけど……。
「下着、外せた?」
準備を進めながら、大海先生が言う。
「う、動けないので、外せないです…。」
「叶恵さんに準備してもらおうか」
「ごめんね、のんちゃん。下着脱ぐよ」
叶恵さんが、わたしが着ている病衣をはだけさせて、下着に手を伸ばした。
「あのっ、本当に……」
「やるよ。診察しないと始まらないからね」
あられもない姿に、目を泳がせる。
下着を脱がせてもらう恥ずかしさで、既に赤面していると、
「バスタオル、かけておくね」
と叶恵さんがわたしの下半身に優しくバスタオルをかけてくれる。
「じゃあ、様子見ていくね。膝立てて、足開こうか。叶恵さん、膝抑えててください」
「了解しました。のんちゃん、ちょっとごめんね」
「え、待って、」
「待たないよ、すぐ終わらせようね。痛いかもしれないけど、我慢ね」
膝を立てられて、大きく開かれた足の間。
大海先生が、わたしのいちばん恥ずかしいところを覗き込む。
カーテンのない分、大海先生のこともよく見えて、恥ずかしさが増す。
「じゃあ、指入れていくからね」
最悪の診察が始まろうとしていた。
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