王女なのに虐げられて育った私が、隣国の俺様皇帝の番ですか？-または龍神皇帝の溺愛日記-

メランコーリッシュ、きのこ狩りに行く

勉強を張り切り過ぎて倒れてから早数日。すっかり本調子に戻った私は、ニタとシエルと一緒にきのこ狩りに来ています。きのこ狩りをするために、長袖長ズボンのラフな格好をしています。帽子と軍手、長靴も装備しています。きのこを入れる籠ときのこを取る際に使うナイフも持って来ました。

「シュシュ、準備は出来たか？」

「はい、ニタ」

「なら早速始めよう」

「楽しみです！」

早速山を登ります。熊よけのベルを鳴らしながら進みます。シエルもちゃんと付いてきてくれます。そんなシエルは早速きのこを発見してくれました。

「わんっ！わんっ！」

「どうしたの？シエル。…わあ、大きなきのこ！ニタ、これは食べられるきのこですか？」

「ああ。これはアカヤマドリだな。美味しいぞ。天ぷらがおすすめだな。パスタに入れたり、リゾットに入れるのもいいな。ああ、もちろんバター焼きも美味いぞ」

「そうなのですね！では、早速初収穫です！」

早速人生で初めてきのこを取りました。見つけてくれたシエルを撫でます。

「シエル。すごいね、よく見つけたね」

「わんっ！」

誇らしげなシエルがとても可愛いです。

「ふふ、シエルに負けてはいられません。ニタ、頑張って探しましょう！」

「ああ、そうだな」

数時間きのこ狩りを楽しんで、私とニタ、シエルは頑張ってきのこを籠いっぱいに取って皇宮に帰りました。

ー…

次の日、食卓にはきのこ料理ばかりが並んでいました。きのこのパスタにきのこの天ぷら、きのこのリゾットにきのこのバター焼き。デザートにはきのこの入ったケークサレもあります。どれもこれも美味しそうです！

「ニタ、これはもしかして…」

「ああ。昨日シュシュとシエルと取ってきたきのこだぞ」

「わあ…！嬉しいです、ニタ」

「こうして食卓に並ぶと、取ってきた甲斐があるな」

「早速食べましょう！いただきます！」

「いただきます。ん、美味いな…！」

「んー、美味しいです！」

ニタとシエルと取ってきたきのこはどれも最高の美味しさです。

「シュシュ、また来年も一緒にきのこ狩りに行こうな」

「はい、ニタ！楽しみにしていますね！」

はやくも来年の約束をするニタと私。来年もたくさんのきのこが取れるといいなと思います。こうして少しでも多くの大切な思い出をニタとシエルと共に積み重ねていけることがとても嬉しいです。また、来年が楽しみです！

ちなみに、シエルにはきのこを使ったドッグフードをプレゼントしました。シエルもご満悦の様子でした。