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クリス様にお礼を伝えます
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結局学園に今日からまた通えることになったので、登校します。
「エレナ様、大丈夫ですの?」
「エレナ様ぁ、心配しましたぁ」
教室に入るとティナ様とジェシー様が駆け寄ってきてくれます。
「ご心配をおかけしました。もう大丈夫です。お二人が心配してくださったのに、意地を張ってごめんなさい」
「いいんですのよ。元気になってよかったですわ」
「それで、原因はなんだったんですかぁ?」
「魔力膨張症でした。後天的に膨大な魔力を授かったらしくて…」
ティナ様とジェシー様は顔を見合わせて頷きます。なんでしょう?
「やっぱりこうなりましたわね」
「ティナ様の予測さすがですぅ。でもこれでますます外堀が埋まりましたねぇ」
「早いところ両思いになると良いのですけれど」
「ですねぇ」
なんの話でしょうか?
「ご機嫌よう、可愛らしいお嬢さん」
「クリス様!ご機嫌よう」
「ご機嫌よう、皇太子殿下」
「ご機嫌よう、皇太子殿下ぁ」
「もう体調は良いのかい?」
「はい。魔力膨張症でしたので、魔石を作ってもらいました」
「そうか…それは良いことを聞いた」
「広めるつもりですわね」
「外堀埋める気満々ですぅ」
「本当にうるさいな君達は!」
よくわからないですが、皆様本当に仲良しで嬉しいです。
「あ、そうだ。クリス様、ちょっとお耳を貸していただけますか?」
「いいよ、どうしたの?」
背伸びをしてクリス様の耳元で、ティナ様とジェシー様にも聞こえないような音量で告げる。
「スキンシップ恐怖症克服しました」
「…え!?」
「うふふ。多分昨日、クリス様がたくさん甘やかしてくださったおかげです。なんだか心の中のつっかえが取れた感じで。ありがとうございます、クリス様」
「ふふ、エレナの役に立てたなら嬉しいな。それに、これからは僕からも触れられるね」
クリス様は私の頭をなでなでと撫でます。嬉しいです。
「あらあら」
「まあ、このくらいのスキンシップなら何も言いませんけどぉ…限度は守ってくださいねぇ?皇太子殿下ぁ」
「はいはい」
「…エレナ様も満更ではなさそうですわね」
「脈ありですかねぇ?」
「それは有り難いね」
なんのお話でしょうか?
「ところでエレナ様。皇太子殿下に頭を撫でられるのは嫌ではございませんわよね?」
「はい、嬉しいです」
「じゃあ、どんな感じですかぁ?」
「うーんと、心がぽかぽかして、満たされるような気持ちです!」
「ですって、皇太子殿下」
「すごく嬉しい」
「デレデレですねぇ」
「好きな子から嬉しいことを言われたんだから当然だろ」
なんだかわかりませんが、クリス様に頭を撫でられるのは本当に幸せです!
「エレナ様、大丈夫ですの?」
「エレナ様ぁ、心配しましたぁ」
教室に入るとティナ様とジェシー様が駆け寄ってきてくれます。
「ご心配をおかけしました。もう大丈夫です。お二人が心配してくださったのに、意地を張ってごめんなさい」
「いいんですのよ。元気になってよかったですわ」
「それで、原因はなんだったんですかぁ?」
「魔力膨張症でした。後天的に膨大な魔力を授かったらしくて…」
ティナ様とジェシー様は顔を見合わせて頷きます。なんでしょう?
「やっぱりこうなりましたわね」
「ティナ様の予測さすがですぅ。でもこれでますます外堀が埋まりましたねぇ」
「早いところ両思いになると良いのですけれど」
「ですねぇ」
なんの話でしょうか?
「ご機嫌よう、可愛らしいお嬢さん」
「クリス様!ご機嫌よう」
「ご機嫌よう、皇太子殿下」
「ご機嫌よう、皇太子殿下ぁ」
「もう体調は良いのかい?」
「はい。魔力膨張症でしたので、魔石を作ってもらいました」
「そうか…それは良いことを聞いた」
「広めるつもりですわね」
「外堀埋める気満々ですぅ」
「本当にうるさいな君達は!」
よくわからないですが、皆様本当に仲良しで嬉しいです。
「あ、そうだ。クリス様、ちょっとお耳を貸していただけますか?」
「いいよ、どうしたの?」
背伸びをしてクリス様の耳元で、ティナ様とジェシー様にも聞こえないような音量で告げる。
「スキンシップ恐怖症克服しました」
「…え!?」
「うふふ。多分昨日、クリス様がたくさん甘やかしてくださったおかげです。なんだか心の中のつっかえが取れた感じで。ありがとうございます、クリス様」
「ふふ、エレナの役に立てたなら嬉しいな。それに、これからは僕からも触れられるね」
クリス様は私の頭をなでなでと撫でます。嬉しいです。
「あらあら」
「まあ、このくらいのスキンシップなら何も言いませんけどぉ…限度は守ってくださいねぇ?皇太子殿下ぁ」
「はいはい」
「…エレナ様も満更ではなさそうですわね」
「脈ありですかねぇ?」
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「ところでエレナ様。皇太子殿下に頭を撫でられるのは嫌ではございませんわよね?」
「はい、嬉しいです」
「じゃあ、どんな感じですかぁ?」
「うーんと、心がぽかぽかして、満たされるような気持ちです!」
「ですって、皇太子殿下」
「すごく嬉しい」
「デレデレですねぇ」
「好きな子から嬉しいことを言われたんだから当然だろ」
なんだかわかりませんが、クリス様に頭を撫でられるのは本当に幸せです!
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