君が僕に心をくれるなら僕は君に全てをあげよう

下菊みこと

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仲良し

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『コトハちゃん、おはよう』

『マミちゃん!おはよう!やっと会えた!色々あったって聞いたけど、大丈夫?』

『うん、色々忙しかったけど落ち着いたよ』

マミちゃんとやらに巻き付いていた悪縁を切ってからしばらく。

マミちゃんとやらのご両親が警察に逮捕された。

悪縁を切っただけで祟ってはいないが、親子の縁を切るとなるとそりゃあこうなるほかないよね。

マミちゃんとやらは祖父母に引き取られて、しばらく色々ごたごたしていたため学校を休んでいた。

だが祖父母はマミちゃんとやらの学区内に住んでいたので転校はせずに済んだらしく、しばらくすればまた登校し始めた。

『マミちゃん、何かあったらすぐに言ってね!私がマミちゃんを守るから!』

『ふふ、コトハちゃんありがとう。でも多分もう大丈夫だと思う。悪縁は切れたよ』

『そうなの?ならよかった!』

『コトハちゃんも何かあったらすぐに言ってね。私もコトハちゃんを守りたいな』

『マミちゃんありがとう!』

マミちゃんとやらにぎゅうぎゅうとハグをするコトハ。

マミちゃんとやらもまんざらでもない様子。

『ああ、そうそう。そういえば聞いた?不審者の噂』

『ああ、聞いたよ。最近通学路に露出狂が出るんだってね』

『うん!マミちゃんも気をつけてね!』

『私は大丈夫。コトハちゃんこそ気をつけてね。登校は毎朝一緒の班だけど、下校も一緒にする?』

『え?いいの?一緒にしよう!』

おや、登下校のお約束をしてる。

可愛いなぁ、下校の時いの一番に帰るために一人で帰ってきてたから心配だったんだ。

マミちゃんとやらなら買い食いとか悪いお誘いもしないだろうし、いいね。

なにかあってもコトハをちゃんと守ってくれるだろう。

まあ実際は、何かある前に僕が守るけど。

『マミちゃんと一緒に下校、嬉しいなぁ』

『もう学校で時間を潰してから帰る理由もなくなったからね。家にまっすぐ帰れるのは幸せだね』

『ふふ、マミちゃん良かった?』

『良かった』

『じゃあ良かったね!』

にこにこ笑うコトハ。

この笑顔が見られたから、マミちゃんとやらの悪縁を切った甲斐はあったかな。

『防犯ブザーもあるけど、変態が出たら急いで逃げようね』

『うん、逃げようね』

防犯意識もちゃんとあるようで大変結構。

まあでも、いざとなったら僕がちゃんと守るからね。
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