白百合は白百合でも、温室ではなく山で逞しく咲き誇るタイプです

下菊みこと

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ラン様との夜1

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さて、赤百合様と白藤様の同盟結成から数日が経ちまたラン様との夜がやってきます。

「ユリ、入るよ」

「はい、ラン様」

ラン様は今日も金髪ふわふわの髪を揺らして入ってきます。

「ラン様!赤藤様と白藤様との夜はどうでした!?」

「会って早々それかい?まあ君だからいいけど。…んー、そうだね。赤藤とは濃厚な夜だったよ。彼女は少し内気だが、その分慎ましやかで可愛らしいし。見た目は、少し線が細すぎる気はするけれど顔も好みだしね。連日連夜働き詰めの私の体調を気遣って色々気を回してくれる優しさにも胸を打たれるようだった。それに、彼女…閏房術に関して碌な知識がないようでね。まああの環境で育ったのだから当たり前かもしれないけれど。だから、色々教えてあげる楽しみがある。…正直、赤薔薇や赤百合より盛り上がったかも」

「おお…!赤藤様すごい…!」

「ただ…彼女、皇后向きではないからね。世継ぎを産んでくれるならまあそれはそれでありがたいんだけど、あんまり目立つようなことはしないであげたいし。どうしたものかな」

「…あー」

「白藤はねぇ、上昇志向がすごいよね。なにがなんでも皇后になってやるっていう気概は感じるよね。持てるだけの閏房術の知識をフル活用して私に奉仕してくれたよ。でもその割に下手だったから逆にちょっと燃えたよね。調教する楽しみがあるのがいい。なんだかんだで最終的にはノリノリで抱いてたかな」

「え、意外ですね」

「私もちょっと驚いた。彼女座学だけだったんだなって」

「はー…白藤様、頑張ってるなぁ…」

「そうだね。で、そろそろ君も頑張ってみようか」

「え?」

「ユリ。私に抱かれなさい」

…!

「ど、どうしてもですか…?」

「白い結婚なんてバレたらいくら私でも非難されてしまう。それに、君に興味もあるし」

「うう…」

「その男を誘うような可愛らしいネグリジェにもいい加減意味を持たせてあげないと」

「ぅぅ…」

「いいね?ユリ」

「…はい、ラン様」

ということでラン様にとうとう抱かれることになりました。
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