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獣人の執事は主人を愛す
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「可愛いー!」
「は?」
この日、俺は天使に救われた。
リュディア・マクサンス。公爵家の一人娘。そんな彼女は、ある悪癖がある。
「ねえねえ、ミシェル。見て!あの子可愛いわ!連れて帰りましょう?」
「お嬢様の仰せの通りに」
「みー?」
俺ことモーリスは、そんなリュディアお嬢様の執事。今は、リュディアお嬢様の可愛いと言ったちょっとだけ不細工な捨て猫を拾って別邸に向かっているところ。
「こんなに可愛いのに、どうして捨てちゃったのかしら?名前は何にしましょう」
「僭越ながら、ミカエルはどうでしょう」
「素敵!採用するわ!貴方は今日からミカエルよ?よろしくね」
「みー!」
リュディアお嬢様の悪癖とは、不憫なモノを見るとすぐに保護してしまうこと。優しすぎるのも考え物だと思うのだが、いかんせん公爵家の一人娘でお小遣いは潤沢にあるためいくらでも手を差し伸べることができてしまう。
「では、別邸の浴室でミカエルを清潔に致しますね」
「見ていてもいいかしら」
「もちろんです」
「みー」
公爵家には、先先代の当主が女性を囲っていた別邸がある。今は使い道がないので、当主様もお嬢様が〝不憫なモノ〟を保護する場所として活用するのを認めている。ただし、自分のお小遣いで助けてあげられる範囲限定だけど。
「みー!みー!」
「ミカエル、大丈夫だ。ぬるま湯だから気持ちいいぞ。ほら」
「み、みー!」
「暴れるなって、石鹸が顔に着いちゃうだろ」
「みー!」
ミカエルの風呂はなかなか難しかったが、なんとか清潔に出来て終了。タオルで拭いてドライヤーで乾かす。この頃にはミカエルは大人しくなった。
「ミカエル、ご飯の準備が出来たわよ。お肉とお魚とお水を用意したけれど、満足してくれるかしら?」
「みー!」
ミカエルは魚をがつがつ食べる。肉も食べる。水も凄い勢いで飲む。よほど飢えていたらしい。
「獣医を呼んで参りますのでしばらくお待ちください」
「じゃあ、その間私がこの子を見ているわね」
「ええ」
こうしてミカエルは、リュディアお嬢様の庇護下に入った。
リュディアお嬢様が救った存在は多岐にわたる。犬猫の保護は積極的にしていて、去勢や避妊の手術をした上で別邸で室内飼いしている。外には基本的に出さないが、中庭でなら遊ばせもするので運動不足の心配はない。
「リュディアお嬢様の可愛がる別邸の動物達は、人に慣れた頃に近くの孤児院や養老院、医療施設に連れ込まれて〝アニマルセラピー〟とやらに貢献しているらしい」
「子供達の成長やお年寄り達のストレス軽減に大変貢献しているらしい。医療施設でも、施設内の雰囲気が明るくなり様々な効果が得られたとか」
「リュディアお嬢様は本当に淑女の鑑だな」
人間を救うことも多い。俺もそうだったが、引き取り手のないスラム街の孤児を見つけ次第別邸に連れて帰り衣食住を保証する。そして、自分のお小遣いで雇って別邸の動物達を管理するための使用人にしてしまったりする。俺は特別に別邸の使用人ではなくお嬢様の執事になったが。何故って、この国では珍しい獣人だからだ。
「リュディアお嬢様のお気に入り、ミシェル様には気をつけろよー。何せ獣人様だからな」
「国が積極的に保護する獣人、しかも血液検査の結果ホワイトタイガーの純血種だそうだ」
「下手したらリュディアお嬢様と立場を逆転できるのに女王陛下にリュディアお嬢様の執事でありたいと請願して貴族入りを断ったらしいぞ」
「どんだけリュディアお嬢様にぞっこんなんだよあの人」
他にも、リュディアお嬢様曰く〝才能はあるのになかなか芽が出ない〟という画家や作家の作品にお小遣いを注ぎ込んだりもする。同じく売れないデザイナーに新しいドレスを積極的に発注したりも。だが、リュディアお嬢様が目を付けた画家や作家、デザイナーは不思議とその後売れる。リュディアお嬢様には先見の明があるのかもしれない。…なんて、身内の贔屓目だろうか?
「またリュディアお嬢様の贔屓にしていたデザイナーが花を咲かせたらしいな」
「王室御用達ブランドになったとか」
「そんなデザイナーがリュディアお嬢様のためにまた一点もののドレスを作ったらしい」
「リュディアお嬢様はそれらの功績から女王陛下からも大層可愛がられ、今では公爵家の利益に貢献していらっしゃる。本当にリュディアお嬢様は底が知れないな」
リュディアお嬢様が新たな画家や作家、デザイナーの発掘を行いそれが巡り巡って公爵家の利益になることも多いので、今ではリュディアお嬢様の慈善事業は公爵家でも歓迎されている。
今日は普段お忙しい当主様が、リュディアお嬢様のためだけに時間を作って一緒にお茶を楽しんでいる。
「リュディア。今日も慈善活動は行なってきたかい?」
「いやだわ、お父様ったら。私は可愛いモノを愛でているだけよ?」
「リュディアは相変わらずだねぇ。でも、それでいい。我が娘は可愛らしいね」
リュディアお嬢様には、婚約者がいない。リュディアお嬢様は公爵家の一人娘なので婿養子を取ることになる。しかし政略結婚をさせる気が当主様にはないのだ。当主様は妻を早くに亡くし、後妻も娶られない。それだけリュディアお嬢様の母である奥様を想っていらっしゃる。リュディアお嬢様にも、それだけ大切な人と添い遂げて欲しいと願っていらっしゃるのだ。
「ところで、ミシェル。いい加減、覚悟は出来たかい?」
「それは…」
「お父様?ミシェルが覚悟って?」
当主様を純粋な瞳で見つめるリュディアお嬢様。
「女王陛下が、いい加減リュディアの執事は卒業して貴族入りしなさいってミシェルに手紙を寄越してね。公爵位を用意して、王家直轄領の一部を領地として下賜するからって仰られているんだよ」
「そんなのだめ!私はミシェルがいないと生きてはいけないわ!」
珍しくリュディアお嬢様が声を荒げる。
「そうだね。だから私は、女王陛下とミシェルに別の選択肢を提示したんだ」
「え?」
「リュディアとミシェルを結婚させて、ミシェルを我が公爵家の婿養子にする。それなら誰も損しないし、みんな幸せ大団円だろう?」
「まあ!素敵!」
リュディアお嬢様は、瞳をキラキラさせて俺を見つめる。
「ミシェル、お願い!私を選んで!」
「ですが…」
俺なんかがリュディアお嬢様を幸せにできるんだろうか。
博愛主義者で、平和主義者で、優しくて、明るくて、先見の明があり、そのくせちょっとだけ抜けてて、お茶目で、じゃじゃ馬なところもあって、でもすっごく可愛くて。
大切な大切な、俺のお嬢様。
いつかお嬢様が他の誰かのものになるなんて絶対嫌だ。耐えられない。俺のものにしてしまえと囁く俺もいるけれど。
お嬢様を幸せに出来ないなら生きる価値がない。お嬢様の婚約者に相応しい男になってからでなければ受け入れてはいけないと諭してくる俺もいる。
未だに心を決められずグラグラ揺れる心を、お嬢様はたった一言で押し切ってしまった。
「私はミシェルが好きなのに、ミシェルは私が嫌いなの…?」
「いえむしろ好き過ぎて辛いくらい愛しております」
涙目のリュディアお嬢様を見て、つい反射的に答えてしまった。リュディアお嬢様は涙を引っ込めて喜んだ。
「ミシェル、ありがとう!私も愛してるわ!大好き!」
「やっと覚悟が決まったね。女王陛下に報告してくるから、二人はイチャイチャして待っていてくれ」
「あ、あの、当主様」
「今更やっぱ無しは聞かないよ?」
当主様の凄みに負ける。こんな…なし崩し的な…うん、やっぱりちゃんと伝えよう。せめて少しくらいは格好つけよう。
「リュディアお嬢様」
「もう。婚約者になるんだからリュディアで良いわ」
「…リュディア」
跪き、リュディアの左手を恭しく取り、その手の甲にキスを落とす。
「俺は最初から最後まで貴女だけのものです。貴女もこの瞬間から、俺だけのものになってくださいますか?」
「…もちろんよ!」
リュディアは涙をぼろぼろ流して、ぐちゃぐちゃの顔で俺に抱きついてくる。そんなリュディアが愛おしくて、俺はきつく抱きしめた。
その後俺とリュディアの婚約は女王陛下と当主様に認められる形で結ばれ、俺は公爵家の後継者として色々なことを詰め込み教育されることとなり目を回す日々が続くのだが、それを癒してくれるのもやはりリュディアとミカエルを始めとするアニマルセラピー軍団だった。
「は?」
この日、俺は天使に救われた。
リュディア・マクサンス。公爵家の一人娘。そんな彼女は、ある悪癖がある。
「ねえねえ、ミシェル。見て!あの子可愛いわ!連れて帰りましょう?」
「お嬢様の仰せの通りに」
「みー?」
俺ことモーリスは、そんなリュディアお嬢様の執事。今は、リュディアお嬢様の可愛いと言ったちょっとだけ不細工な捨て猫を拾って別邸に向かっているところ。
「こんなに可愛いのに、どうして捨てちゃったのかしら?名前は何にしましょう」
「僭越ながら、ミカエルはどうでしょう」
「素敵!採用するわ!貴方は今日からミカエルよ?よろしくね」
「みー!」
リュディアお嬢様の悪癖とは、不憫なモノを見るとすぐに保護してしまうこと。優しすぎるのも考え物だと思うのだが、いかんせん公爵家の一人娘でお小遣いは潤沢にあるためいくらでも手を差し伸べることができてしまう。
「では、別邸の浴室でミカエルを清潔に致しますね」
「見ていてもいいかしら」
「もちろんです」
「みー」
公爵家には、先先代の当主が女性を囲っていた別邸がある。今は使い道がないので、当主様もお嬢様が〝不憫なモノ〟を保護する場所として活用するのを認めている。ただし、自分のお小遣いで助けてあげられる範囲限定だけど。
「みー!みー!」
「ミカエル、大丈夫だ。ぬるま湯だから気持ちいいぞ。ほら」
「み、みー!」
「暴れるなって、石鹸が顔に着いちゃうだろ」
「みー!」
ミカエルの風呂はなかなか難しかったが、なんとか清潔に出来て終了。タオルで拭いてドライヤーで乾かす。この頃にはミカエルは大人しくなった。
「ミカエル、ご飯の準備が出来たわよ。お肉とお魚とお水を用意したけれど、満足してくれるかしら?」
「みー!」
ミカエルは魚をがつがつ食べる。肉も食べる。水も凄い勢いで飲む。よほど飢えていたらしい。
「獣医を呼んで参りますのでしばらくお待ちください」
「じゃあ、その間私がこの子を見ているわね」
「ええ」
こうしてミカエルは、リュディアお嬢様の庇護下に入った。
リュディアお嬢様が救った存在は多岐にわたる。犬猫の保護は積極的にしていて、去勢や避妊の手術をした上で別邸で室内飼いしている。外には基本的に出さないが、中庭でなら遊ばせもするので運動不足の心配はない。
「リュディアお嬢様の可愛がる別邸の動物達は、人に慣れた頃に近くの孤児院や養老院、医療施設に連れ込まれて〝アニマルセラピー〟とやらに貢献しているらしい」
「子供達の成長やお年寄り達のストレス軽減に大変貢献しているらしい。医療施設でも、施設内の雰囲気が明るくなり様々な効果が得られたとか」
「リュディアお嬢様は本当に淑女の鑑だな」
人間を救うことも多い。俺もそうだったが、引き取り手のないスラム街の孤児を見つけ次第別邸に連れて帰り衣食住を保証する。そして、自分のお小遣いで雇って別邸の動物達を管理するための使用人にしてしまったりする。俺は特別に別邸の使用人ではなくお嬢様の執事になったが。何故って、この国では珍しい獣人だからだ。
「リュディアお嬢様のお気に入り、ミシェル様には気をつけろよー。何せ獣人様だからな」
「国が積極的に保護する獣人、しかも血液検査の結果ホワイトタイガーの純血種だそうだ」
「下手したらリュディアお嬢様と立場を逆転できるのに女王陛下にリュディアお嬢様の執事でありたいと請願して貴族入りを断ったらしいぞ」
「どんだけリュディアお嬢様にぞっこんなんだよあの人」
他にも、リュディアお嬢様曰く〝才能はあるのになかなか芽が出ない〟という画家や作家の作品にお小遣いを注ぎ込んだりもする。同じく売れないデザイナーに新しいドレスを積極的に発注したりも。だが、リュディアお嬢様が目を付けた画家や作家、デザイナーは不思議とその後売れる。リュディアお嬢様には先見の明があるのかもしれない。…なんて、身内の贔屓目だろうか?
「またリュディアお嬢様の贔屓にしていたデザイナーが花を咲かせたらしいな」
「王室御用達ブランドになったとか」
「そんなデザイナーがリュディアお嬢様のためにまた一点もののドレスを作ったらしい」
「リュディアお嬢様はそれらの功績から女王陛下からも大層可愛がられ、今では公爵家の利益に貢献していらっしゃる。本当にリュディアお嬢様は底が知れないな」
リュディアお嬢様が新たな画家や作家、デザイナーの発掘を行いそれが巡り巡って公爵家の利益になることも多いので、今ではリュディアお嬢様の慈善事業は公爵家でも歓迎されている。
今日は普段お忙しい当主様が、リュディアお嬢様のためだけに時間を作って一緒にお茶を楽しんでいる。
「リュディア。今日も慈善活動は行なってきたかい?」
「いやだわ、お父様ったら。私は可愛いモノを愛でているだけよ?」
「リュディアは相変わらずだねぇ。でも、それでいい。我が娘は可愛らしいね」
リュディアお嬢様には、婚約者がいない。リュディアお嬢様は公爵家の一人娘なので婿養子を取ることになる。しかし政略結婚をさせる気が当主様にはないのだ。当主様は妻を早くに亡くし、後妻も娶られない。それだけリュディアお嬢様の母である奥様を想っていらっしゃる。リュディアお嬢様にも、それだけ大切な人と添い遂げて欲しいと願っていらっしゃるのだ。
「ところで、ミシェル。いい加減、覚悟は出来たかい?」
「それは…」
「お父様?ミシェルが覚悟って?」
当主様を純粋な瞳で見つめるリュディアお嬢様。
「女王陛下が、いい加減リュディアの執事は卒業して貴族入りしなさいってミシェルに手紙を寄越してね。公爵位を用意して、王家直轄領の一部を領地として下賜するからって仰られているんだよ」
「そんなのだめ!私はミシェルがいないと生きてはいけないわ!」
珍しくリュディアお嬢様が声を荒げる。
「そうだね。だから私は、女王陛下とミシェルに別の選択肢を提示したんだ」
「え?」
「リュディアとミシェルを結婚させて、ミシェルを我が公爵家の婿養子にする。それなら誰も損しないし、みんな幸せ大団円だろう?」
「まあ!素敵!」
リュディアお嬢様は、瞳をキラキラさせて俺を見つめる。
「ミシェル、お願い!私を選んで!」
「ですが…」
俺なんかがリュディアお嬢様を幸せにできるんだろうか。
博愛主義者で、平和主義者で、優しくて、明るくて、先見の明があり、そのくせちょっとだけ抜けてて、お茶目で、じゃじゃ馬なところもあって、でもすっごく可愛くて。
大切な大切な、俺のお嬢様。
いつかお嬢様が他の誰かのものになるなんて絶対嫌だ。耐えられない。俺のものにしてしまえと囁く俺もいるけれど。
お嬢様を幸せに出来ないなら生きる価値がない。お嬢様の婚約者に相応しい男になってからでなければ受け入れてはいけないと諭してくる俺もいる。
未だに心を決められずグラグラ揺れる心を、お嬢様はたった一言で押し切ってしまった。
「私はミシェルが好きなのに、ミシェルは私が嫌いなの…?」
「いえむしろ好き過ぎて辛いくらい愛しております」
涙目のリュディアお嬢様を見て、つい反射的に答えてしまった。リュディアお嬢様は涙を引っ込めて喜んだ。
「ミシェル、ありがとう!私も愛してるわ!大好き!」
「やっと覚悟が決まったね。女王陛下に報告してくるから、二人はイチャイチャして待っていてくれ」
「あ、あの、当主様」
「今更やっぱ無しは聞かないよ?」
当主様の凄みに負ける。こんな…なし崩し的な…うん、やっぱりちゃんと伝えよう。せめて少しくらいは格好つけよう。
「リュディアお嬢様」
「もう。婚約者になるんだからリュディアで良いわ」
「…リュディア」
跪き、リュディアの左手を恭しく取り、その手の甲にキスを落とす。
「俺は最初から最後まで貴女だけのものです。貴女もこの瞬間から、俺だけのものになってくださいますか?」
「…もちろんよ!」
リュディアは涙をぼろぼろ流して、ぐちゃぐちゃの顔で俺に抱きついてくる。そんなリュディアが愛おしくて、俺はきつく抱きしめた。
その後俺とリュディアの婚約は女王陛下と当主様に認められる形で結ばれ、俺は公爵家の後継者として色々なことを詰め込み教育されることとなり目を回す日々が続くのだが、それを癒してくれるのもやはりリュディアとミカエルを始めとするアニマルセラピー軍団だった。
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