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第二章
25:聖女候補の側用人2
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「女史にご挨拶を」
マヌエルさんが上官らしく短く指示すると、サイモンさんから順にきびきびと役職と合わせて名乗る。ただの酒場の店員で神官宿舎の居候でしかない俺は、自称できる役職なんてものもなく、おまけみたいに「ユセです」とだけ名乗った。
「こちらの淑女は国立研究所異世界研究室室長のイヴェット女史だ。じっくり会える機会もないだろうからこの際によく顔を覚えておいてくれ。これからやり取りすることが増える」
イヴェット室長は姿勢よく着席したまま、「よろしく」と人当たりよく笑った。それを見届けてからマヌエルさんは「さっそくだけど用件に入らせてもらおう」と、机の上から書類らしきものを一枚手元に引き寄せる。
「十三日前、首都から馬で一駆け程の距離、東南東の街道沿いにて、無傷の生体漂着物が発見された。推定二十歳前後の人間の女性だ。我が国の公用語も大陸の共通語も話せないが、幸いな事に至って健康体だ」
俺のことじゃない。なのにどきっとした。俺がこったの世界に戻った時いた場所に近い。
イヴェット室長が徐ろに挙手して、マヌエルさんから話の続きを引き取った。
「最初は私達の研究室で保護してたんだが、どうやら魔力保有量が尋常じゃなく多いみたいでな。聖女の資格があるので王家に報告と承認がてら十日程彼女の身柄を預けてたんだが、王家都合で急ぎ前倒して、今日から聖女候補として主教会預かりになった。十中八九そのまま聖女に就位する事になるだろう」
聖女って宗教的なイメージが強くてあんまり聞かない言葉だけど、この国だと魔力が多い人が就ける職業みたいなものだろうか。王家が絡むって相当すごい仕事なのかも。魔力がある人って就職先に困らないって聞いたことあるし。
マヌエルさんは、手に持っていた書類を「これがうちへの委任状な」とぺらぺらと示した。
「聖女候補と、王家からの使者、王家選任護衛三名を含めた計五名がもう間もなくこちらに到着する。君達には、しばらくの間だけ交代で聖女候補の側用人役をしてもらいたい」
側用人ってなんだろ。わからない言葉だらけで、つい不安からマヌエルさんや真横にいるダライアスさんをきょろきょろと交互に見てしまう。
でも俺の挙動不審に真っ先に気がついてくれたのはマヌエルさんたちじゃなく、間にいるイヴェット室長だった。
「マヌエル司祭、ユセ君が不安そうにしてるよ」
目が合ったイヴェット室長は、組んだ足の上に無造作に置いていた片手を緩く上げて、俺にやんわり微笑んでくれた。落ち着けってことだと思う。俺は感謝を会釈で返す。
「ああ。それは失礼。うちの者へのご配慮感謝します。なあユセ、そう無理はさせないから大丈夫だ。わからないことは幾らでも俺に聞きな」
俺が「ありがとうございます」と頭を下げると、マヌエルさんが仕事らしさをしまって「良い子だ」とにっこりした。まるで先生と子供みたいな俺たちのやりとりに、イヴェット室長が「いいな。わたしもユセ君甘やかしたい」と悪乗りしたけど、マヌエルさんは無言でドヤ顔しただけだった。
「ユセに限らず、そうかしこまらなくていい。側用人とは言っても、相手はまだ何の権力も持っていない候補者だ。やる事も基本は用聞きだな。主教会内承認と本人の意志確認が取れれば、早くてふた月程で正式な主教会所属の聖女になる。その時に側用人含め人事も正式なものに一新される。君達の側用人役はそれまでの繋ぎだな」
そこでサイモンさんが挙手で発言許可を求めた。すぐ気づいたマヌエルさんが、「いいよ。どうぞ」と発言を促す。
「何故俺達なんですか。候補者とはいえ聖女であれば要人でしょう。警護神官ではなく上位神官から側用人を選ぶ方が適切ではないですか」
神官ですらない俺はもっと場違いなんじゃないかな。マヌエルさんの様子を窺うと、ずっと適当に持っていた委任状を机に戻しながら「慣例的に言えばそうだな」とサイモンさんの指摘を肯定しながら、こちらに向き直ってゆるく腕を組んだ。
「飽くまで可能性の話なんだけどさ、過去の記録の中に、漂着物なのにはこっちの世界の言語しゃべれる人間が少数だけどいるんだ。理屈はわかってないんだけどな」
じっと黙っていたイヴェット室長が、「漂流時の生体への影響は予測不可能だ」と先程と打って変わって、溜め息混じりに重くて苦々しい声を出した。
「何故か漂着した人間は客観的に見て当人が持ち得ない記憶を持っていたり、その逆もある。高負荷状態に因る記憶の混濁や精神異常ってだけでは説明が付かない事だらけなんだ。言語記憶に関しては最たるものだな」
イヴェット室長の言葉に、マヌエルさんは真剣な表情のままゆっくり大きく頷いてから口を開いた。
「漂流の影響は楽観視できるものじゃないが、肯定的に見れば、この世界のどこかの言語を理解できる可能性が今回の彼女にも有るわけだよ」
「つまり、今回の仮人事中に俺達移民を使って、今回の漂着物の言語力の吟味立をしようって事ですか」
マヌエルさんの言葉尻にかぶせてサイモンさんが言い立てる。イヴェット室長がいる手前かトーンを抑えているけど、少し怒ってるかもしれない。マヌエルさんがサイモンさんからの質問を肯定すると「承知しました」って返事をしたけど、承知はしてない声だった。
エルドレッドさんとダライアスさんが移民なことは知らなかったけど、サイモンさんが多言語話せることは知っていたので、俺としては三人が呼ばれた理由は納得した。でも、じゃあ公用語しか話せない俺は何で呼ばれたんだろう。
「マヌエル司祭、その説明だけでは貴公の聡明な部下殿は腑に落ちないのでは?」
イヴェット室長が苦笑いをした。
マヌエルさんからサイモンさん、エルドレッドさん、ダライアスさん、とぐるっと順番に視線を巡らせたイヴェット室長は、なんでか最後の俺をじっと見つめて目を細くした。何か怖い。
マヌエルさんも俺を見て「まあ、そうでしょうね」と半笑いだ。やっぱり俺が場違いってこと?
俺が聞き返そうと右手を挙げようとしたところで、応接室の扉が叩かれる高い音が室内に響いた。マヌエルさんが「はい」と短く返事をすると、扉外から「王家使いの使者様と、聖女候補者様御一行をお連れしました」と、受付係の神官の声で返事があった。
サイモンさんたちが慣れた機敏さでイヴェット室長が腰掛けているソファーの後ろに移動をして、改めて待機の姿勢に戻る。たぶん扉前を空けるためだ。例によって、それに俺もついていく。
イヴェット室長がゆったりと立ち上がったのを確認してから、マヌエルさんが「どうぞ」と入室許可を出した。
「此度は突然の願にも関わらず、貴人の受け入れ前倒しへの同意とその配慮、迅速な対応全てに、王家に代わって感謝します」
先方の使者である年配の男性は、しゃがれ気味の声で王家勅命の使いだと名乗ると、腰を折らずに目を伏せるだけの独特の礼をした。たぶん身分の高い人にもいろいろ礼儀作法があるんだろう。
マヌエルさんが事前に言っていた通り来客は五人で、使者である年配の男性、その後ろに薄く白いレース編みのベールを頭から被った聖女候補らしきやや長身の女性、そのまた後ろには屈強な女性の護衛が三人横並びに立っている。
イヴェット室長、マヌエルさんの順で名乗りと挨拶をすませソファーへと着席を勧めるけど、使者の方はそれを片手のわずかな動きだけで辞退した。そして、後ろを振り返り、目だけで聖女候補者を一歩前に促した。
「こちらが聖女候補者のヒマリ殿です」
使者の方が「ご挨拶なさい」と声を掛けると、ヒマリさんではなく護衛の方が一人徐ろに動いて、ヒマリさんのベールをそっと持ち上げて外した。
おばけにでも会った気持ちだった。
驚きと恐怖で肩が跳ねて、喉が引きつった。何が何だがわからなくて、とっさに悲鳴を上げなかった俺を褒めてやりたいくらい。
肩につくまっすぐな黒髪で、同じく瞳の色も黒っぽく、肌色はほんの少し黄色みを帯びている。つり上がった切れ長の目と、やや低めの鼻、薄い唇。
どれもこの国では少し珍しいけど、俺の目には何よりもよく馴染んだ顔立ちだ。
ヒマリさんの顔は、写し取ったみたいに俺の元の顔にそっくりだった。
マヌエルさんが上官らしく短く指示すると、サイモンさんから順にきびきびと役職と合わせて名乗る。ただの酒場の店員で神官宿舎の居候でしかない俺は、自称できる役職なんてものもなく、おまけみたいに「ユセです」とだけ名乗った。
「こちらの淑女は国立研究所異世界研究室室長のイヴェット女史だ。じっくり会える機会もないだろうからこの際によく顔を覚えておいてくれ。これからやり取りすることが増える」
イヴェット室長は姿勢よく着席したまま、「よろしく」と人当たりよく笑った。それを見届けてからマヌエルさんは「さっそくだけど用件に入らせてもらおう」と、机の上から書類らしきものを一枚手元に引き寄せる。
「十三日前、首都から馬で一駆け程の距離、東南東の街道沿いにて、無傷の生体漂着物が発見された。推定二十歳前後の人間の女性だ。我が国の公用語も大陸の共通語も話せないが、幸いな事に至って健康体だ」
俺のことじゃない。なのにどきっとした。俺がこったの世界に戻った時いた場所に近い。
イヴェット室長が徐ろに挙手して、マヌエルさんから話の続きを引き取った。
「最初は私達の研究室で保護してたんだが、どうやら魔力保有量が尋常じゃなく多いみたいでな。聖女の資格があるので王家に報告と承認がてら十日程彼女の身柄を預けてたんだが、王家都合で急ぎ前倒して、今日から聖女候補として主教会預かりになった。十中八九そのまま聖女に就位する事になるだろう」
聖女って宗教的なイメージが強くてあんまり聞かない言葉だけど、この国だと魔力が多い人が就ける職業みたいなものだろうか。王家が絡むって相当すごい仕事なのかも。魔力がある人って就職先に困らないって聞いたことあるし。
マヌエルさんは、手に持っていた書類を「これがうちへの委任状な」とぺらぺらと示した。
「聖女候補と、王家からの使者、王家選任護衛三名を含めた計五名がもう間もなくこちらに到着する。君達には、しばらくの間だけ交代で聖女候補の側用人役をしてもらいたい」
側用人ってなんだろ。わからない言葉だらけで、つい不安からマヌエルさんや真横にいるダライアスさんをきょろきょろと交互に見てしまう。
でも俺の挙動不審に真っ先に気がついてくれたのはマヌエルさんたちじゃなく、間にいるイヴェット室長だった。
「マヌエル司祭、ユセ君が不安そうにしてるよ」
目が合ったイヴェット室長は、組んだ足の上に無造作に置いていた片手を緩く上げて、俺にやんわり微笑んでくれた。落ち着けってことだと思う。俺は感謝を会釈で返す。
「ああ。それは失礼。うちの者へのご配慮感謝します。なあユセ、そう無理はさせないから大丈夫だ。わからないことは幾らでも俺に聞きな」
俺が「ありがとうございます」と頭を下げると、マヌエルさんが仕事らしさをしまって「良い子だ」とにっこりした。まるで先生と子供みたいな俺たちのやりとりに、イヴェット室長が「いいな。わたしもユセ君甘やかしたい」と悪乗りしたけど、マヌエルさんは無言でドヤ顔しただけだった。
「ユセに限らず、そうかしこまらなくていい。側用人とは言っても、相手はまだ何の権力も持っていない候補者だ。やる事も基本は用聞きだな。主教会内承認と本人の意志確認が取れれば、早くてふた月程で正式な主教会所属の聖女になる。その時に側用人含め人事も正式なものに一新される。君達の側用人役はそれまでの繋ぎだな」
そこでサイモンさんが挙手で発言許可を求めた。すぐ気づいたマヌエルさんが、「いいよ。どうぞ」と発言を促す。
「何故俺達なんですか。候補者とはいえ聖女であれば要人でしょう。警護神官ではなく上位神官から側用人を選ぶ方が適切ではないですか」
神官ですらない俺はもっと場違いなんじゃないかな。マヌエルさんの様子を窺うと、ずっと適当に持っていた委任状を机に戻しながら「慣例的に言えばそうだな」とサイモンさんの指摘を肯定しながら、こちらに向き直ってゆるく腕を組んだ。
「飽くまで可能性の話なんだけどさ、過去の記録の中に、漂着物なのにはこっちの世界の言語しゃべれる人間が少数だけどいるんだ。理屈はわかってないんだけどな」
じっと黙っていたイヴェット室長が、「漂流時の生体への影響は予測不可能だ」と先程と打って変わって、溜め息混じりに重くて苦々しい声を出した。
「何故か漂着した人間は客観的に見て当人が持ち得ない記憶を持っていたり、その逆もある。高負荷状態に因る記憶の混濁や精神異常ってだけでは説明が付かない事だらけなんだ。言語記憶に関しては最たるものだな」
イヴェット室長の言葉に、マヌエルさんは真剣な表情のままゆっくり大きく頷いてから口を開いた。
「漂流の影響は楽観視できるものじゃないが、肯定的に見れば、この世界のどこかの言語を理解できる可能性が今回の彼女にも有るわけだよ」
「つまり、今回の仮人事中に俺達移民を使って、今回の漂着物の言語力の吟味立をしようって事ですか」
マヌエルさんの言葉尻にかぶせてサイモンさんが言い立てる。イヴェット室長がいる手前かトーンを抑えているけど、少し怒ってるかもしれない。マヌエルさんがサイモンさんからの質問を肯定すると「承知しました」って返事をしたけど、承知はしてない声だった。
エルドレッドさんとダライアスさんが移民なことは知らなかったけど、サイモンさんが多言語話せることは知っていたので、俺としては三人が呼ばれた理由は納得した。でも、じゃあ公用語しか話せない俺は何で呼ばれたんだろう。
「マヌエル司祭、その説明だけでは貴公の聡明な部下殿は腑に落ちないのでは?」
イヴェット室長が苦笑いをした。
マヌエルさんからサイモンさん、エルドレッドさん、ダライアスさん、とぐるっと順番に視線を巡らせたイヴェット室長は、なんでか最後の俺をじっと見つめて目を細くした。何か怖い。
マヌエルさんも俺を見て「まあ、そうでしょうね」と半笑いだ。やっぱり俺が場違いってこと?
俺が聞き返そうと右手を挙げようとしたところで、応接室の扉が叩かれる高い音が室内に響いた。マヌエルさんが「はい」と短く返事をすると、扉外から「王家使いの使者様と、聖女候補者様御一行をお連れしました」と、受付係の神官の声で返事があった。
サイモンさんたちが慣れた機敏さでイヴェット室長が腰掛けているソファーの後ろに移動をして、改めて待機の姿勢に戻る。たぶん扉前を空けるためだ。例によって、それに俺もついていく。
イヴェット室長がゆったりと立ち上がったのを確認してから、マヌエルさんが「どうぞ」と入室許可を出した。
「此度は突然の願にも関わらず、貴人の受け入れ前倒しへの同意とその配慮、迅速な対応全てに、王家に代わって感謝します」
先方の使者である年配の男性は、しゃがれ気味の声で王家勅命の使いだと名乗ると、腰を折らずに目を伏せるだけの独特の礼をした。たぶん身分の高い人にもいろいろ礼儀作法があるんだろう。
マヌエルさんが事前に言っていた通り来客は五人で、使者である年配の男性、その後ろに薄く白いレース編みのベールを頭から被った聖女候補らしきやや長身の女性、そのまた後ろには屈強な女性の護衛が三人横並びに立っている。
イヴェット室長、マヌエルさんの順で名乗りと挨拶をすませソファーへと着席を勧めるけど、使者の方はそれを片手のわずかな動きだけで辞退した。そして、後ろを振り返り、目だけで聖女候補者を一歩前に促した。
「こちらが聖女候補者のヒマリ殿です」
使者の方が「ご挨拶なさい」と声を掛けると、ヒマリさんではなく護衛の方が一人徐ろに動いて、ヒマリさんのベールをそっと持ち上げて外した。
おばけにでも会った気持ちだった。
驚きと恐怖で肩が跳ねて、喉が引きつった。何が何だがわからなくて、とっさに悲鳴を上げなかった俺を褒めてやりたいくらい。
肩につくまっすぐな黒髪で、同じく瞳の色も黒っぽく、肌色はほんの少し黄色みを帯びている。つり上がった切れ長の目と、やや低めの鼻、薄い唇。
どれもこの国では少し珍しいけど、俺の目には何よりもよく馴染んだ顔立ちだ。
ヒマリさんの顔は、写し取ったみたいに俺の元の顔にそっくりだった。
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