本田さんへのとある謎

里 水雪

文字の大きさ
2 / 8

第2話 更衣室の目覚まし時計②

しおりを挟む

「本田さん!ちょっと待ってください!」

俺が振り替えると、同じ仮入部の佐藤がいた。

「えーと...佐藤さん?どうしたんすか?」

「あっすみません。敬語じゃなくて結構です。」

「あぁそうですか。じゃあ遠慮なく。で、どうした?」

「あっはい、そうですね。すみません。卓球部の部室の女子更衣室で音がなってるんです...。」

「そうすか...。で.....?。」

「えっと...!音の正体を調べて欲しいんです!」

えっ...なんで俺??

「えっと...佐藤...でいいか?女子更衣室なら俺は入れないし、先輩に頼んでもらっていいか?」

「それが、先輩方は色々と忙しいみたいで...それに女子の先輩は今日は来てないみたいで...。」

佐藤は少し俯いて、少し申し訳なさそうにしていたが俺は仮入部で疲れていたのであまり気が乗らない。

「それは今じゃないといけないのか?」

「いえ、そういう訳ではありません。ただ、更衣室で“ピッピッピ”となっていたので何の音か気になって...。1人だと心細いですし...。」

とても申し訳なさそうに言うのでこちらも断りにくい。

「明日でいいか?」

佐藤の表情が少し明るくなった。

「はい!お願いします!時間は何時にしましょう?朝か、放課後どちらにしますか?」

「朝だな。放課後はお互い疲れるだろ。」

「そうですね、じゃあ朝の7時50分に部室の前に集合で」

そこで俺は重要な事を思い出した。アレがないと中に入れないんじゃないか?

「そういえば、部室の鍵はどうするんだ?鍵がないと入れないだろ?」

「それは大丈夫です。明日は朝の7時30分から8時20分まで卓球部が練習するみたいなので、練習をしている時に“忘れ物をした”と言って中に入れてもらいましょう。」

なんと用意周到な...。

「わかった、なら明日の7時50分に...」

「はい!また明日!」

はぁ...明日は少し早く起きないといけないな...。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…

しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。 高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。 数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。 そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…

あるフィギュアスケーターの性事情

蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。 しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。 何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。 この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。 そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。 この物語はフィクションです。 実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。

服を脱いで妹に食べられにいく兄

スローン
恋愛
貞操観念ってのが逆転してる世界らしいです。

ちょっと大人な体験談はこちらです

神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない ちょっと大人な体験談です。 日常に突然訪れる刺激的な体験。 少し非日常を覗いてみませんか? あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ? ※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに  Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。 ※不定期更新です。 ※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。

処理中です...