本田さんへのとある謎

里 水雪

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第3話 更衣室の目覚まし時計③

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 俺は7時49分に部室前に着いた。佐藤は既に来ていた。

「おはよう...」

「おはようございます!」

朝から元気だなぁ...。

「じゃあ!早速行きましょう!」

「そうだな...。」

昨日の仮入部後話していた通り卓球部は部活をしていて、“昨日忘れ物をした。”と言ったらすぐに中に入れてくれた。そのまま女子更衣室へ向かって中を見たところ、その“ピッピッピ”という音はなっていなかった。

「佐藤、昨日なってたって言う“ピッピッピ”っていう音はどこからしてたんだ?」

「えっと...いちばん奥のロッカーの辺りからです。」

いちばん奥か...。誰も使ってなさそうだな。 

「よし、佐藤。開けてみてくれ。」

「えっ、私ですか?」

「そうだ。いちばん奥だからといって誰か使っていたらどうするんだ。俺が何か言われるだろう。」

「そっそうですね。私が先に開けてみます。」

佐藤がロッカーを開けるとそこには、【目覚まし時計】があった。

「あの...。目覚まし時計があったんですが...。」

「あぁ、目覚まし時計だな。」

「そうですね...。」

目覚まし時計...なんでこんな所にあるんだ?とりあえず、音の正体がソレかどうか確かめないとな。

「佐藤、その目覚まし時計ならしてみろよ。」

「そうですね。ならしてみます。」

『ピッピッピ……』

「この音です!」

佐藤が言うならこの音なのだろう。まぁそこまでデカイ声でいう必要はないと思うがな。

「良かったな。音の正体が分かって。」

「そうですね。でも...どうしてこんな所に目覚まし時計があったんでしょうか?」

「さぁな、女子の先輩に聞いてみたらどうだ?」

「そうですね。今日の放課後聞いてみます。」

あーやっと終わった。そもそも、俺は来た意味があったのか?いや、ないが考えるのはよそう。俺はその日無事に授業を終えてまっすぐ家に帰った。
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