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第1部
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放課後はキースやお兄様相手にダンスを踊り、舞踏会の準備は順調だったけど、舞踏会は必ずパートナーと入場しなければならないので、私は誰にお願いしようかと悩んでいた。
ちなみにこの世界は同性婚が認められており、男性同士、女性同士で舞踏会に参加する人達もいる。
その時の服装は様々。
ドレスを綺麗な、性別は男性な人が着ていたり、麗しい女性がタキシードを着こなすこともあるらしい。
舞のいたニホンよりそこはこちらは進んでいるかも。
それにしても、私のパートナーだ、どうしよう。
お父様はお母様とだし、前はお兄様と、なんて言ってたけど、なんとお兄様に恋人ができたのだ。
子爵令嬢のアグネス様、オリバー兄様より1つ下の20歳。
柔らかいブロンドヘアにブラウンの目の物静かで大人しそうな女性だ。
前の舞踏会で知り合い仲良くなったらしい。
女の人から結構人気はあるのに、狩りや遠乗りなどばかりで色事に興味なかったお兄様が、とびっくりしてしまい、アグネス様はそんなお兄様で大丈夫なのかしら、と心配になったが、アグネス様はお兄様が嬉しそうに冒険談を語るのにニコニコと相槌をうちながら幸せそうに微笑んでる。
心配は杞憂だったみたい、お似合いだわ、と私はホッとした。
良ければパートナーに、と同級生とか先輩が誘ってくれたけど、そちらは保留として、一番にキースに相談した。
ダンスも何度も踊ってるし緊張しないだろうし。
なので休み時間に
「ねぇキース、今度の舞踏会のパートナーって決まってる?良ければ一緒に行かない?」
と聞いてみた。
キースは驚いたようで手で口を覆いながら、
「…てっきりアイシャはもう決まってると思ってたよ。
もちろん、一緒に行こう。
早く誘えば良かった。勇気がなくて」
そんな、大げさねキースは。
そんなこんなで今日は舞踏会。
私は準備を終え迎えにきてくれたキースの馬車で会場へと向かう。
青のテイルコートにグレーのパンツで現れたキースは私を見て、
「アイシャ…!そのドレス、とても似合ってるよ。
なんだか緊張してきたな」
と顔を赤くしている。
今日の私は髪を白花の髪飾りでアップにし、オフショルダーで胸元が結構開いているから大人っぽい。
ドレスにはホワイトパールがちりばめられ生地はレースとオーガンジーのブルー系でまとめた。
色合いが綺麗で気に入ったけど、ますます怖いイメージになっちゃったかな?と不安だったのでキースがほめてくれてうれしかった。
キースと2人で会場に到着すると、やっぱり同級生がたくさん参加していて手を振り合う。
両親も到着していて、平民の実業家達と談笑していた。
舞踏会には経営者など、裕福な平民も煌びやかなドレスで参加する。
大人達にとっては舞踏会は商売の情報交換の場でもある。
両親は私に気付きドレスが似合うと遠くからOKマークをして2人で笑ってる、相変わらず仲良し夫婦ね。
そこへケイトが兄のギルバートと2人でやってくる。ぽっちゃりした柔らかい雰囲気が似ている兄妹だ。
「ケイト!やっぱりドレス可愛い、髪型も」
「ありがとう。
アイシャこそ、やっぱり皆見てるわよ。
その髪型素敵だわ」
「ふふ、見てないと思うけど、ありがとう。ところで、ヤーン様は?」
「今日は舞踏会禁止と父親から言われたみたいよ。来なくてホッとしたわ」
「そうなんだ!ほんと良かったわね」
そこへボーイがシャンパンを持ってくる。
舞踏会デビューと同時に、この世界では16歳でアルコールも解禁となる。
私、ケイト、キースはシャンパンを受け取り乾杯した。
…美味しーい!
私はアルコールはイケるクチみたい。
ケイトはすぐ酔いそう、とちびちび。
キースはぐいっと飲んでイケるね、と気に入っている。
と、そこへ王太子達の登場。
周りがザワザワし始める。
スコット王太子は今回同級生の公爵令嬢がパートナーだった。
毎回パートナーを変えているみたい。
エリアス王子は姉のユリア王女と。
スコット王太子とエリアス王子は金の縁が豪華な黒のテイルコートに黒のパンツで統一している。
ユリア王女は赤と黒のドレスで皆さま素敵だわ。
三人ともプラチナブロンドで似ているけれど、王太子と王女は細身でちょっと神経質な感じがする。
エリアス王子はがっちりと筋肉質で、休みの間にまた背が伸びたのかしら。
王太子をもう抜かしているわね。
きめ細やかな金髪を後ろになでつけて、端正な顔立ちがますます際立っている。
夏の国の海みたいな綺麗な青い瞳に見惚れてしまいそう。
それは絵姿も売れるわけだわ。
絵姿のほかにもゴシップ紙でも、エリアス王子が色街に通ってるらしいとか、誰々とデートしたとか毎回報じられてる。
色々遊んでるみたいね、なんだか、少し複雑な気分。なんでだろう。
エリアス王子の周りにはやはり女性陣が押し寄せる。なかにウィノナもいた。
刺繍の入った幾重にもチュールの入ったピンクのドレスは、華奢なウィノナにとても似合っている。
色々と観察していると、音楽が鳴り響きいよいよダンスが始まる。
ファーストダンスはパートナーのキースと。
ダンスは得意だし相手はキースだしとてもスムーズに動ける。とても楽しかった。
1曲終えて一息つくと、次はお父様がやってきた。
「娘との舞踏会での初ダンス、楽しみにしていたよ」
ご機嫌なお父様のエスコートで踊り始める。
お父様は私と同じ赤い髪を後ろにまとめて、相変わらずスマートね、ダンスもとっても踊りやすい。
お父様に褒めに褒められて楽しくダンスを終えて、お父様の後はお兄様かな、と思って探したら、お兄様は友人のイーサン様と談笑していて、私に気付き2人でやってくる。
私はイーサン様に微笑んだ。
「イーサン様、お久しぶりです」
「…あぁ、久しぶり…」
少し顔を赤くしたイーサン様、マグナート子爵の次男で寡黙な方だけど、黒髪に濃茶の目は凛々しく、女性に人気。
「イーサンがアイシャに見惚れてて話を聞いてくれなくてな」
「…!ちゃんと聞いていた、そういう事を言うな」
なんだか2人でふざけ合っているわね。
仲良しね、と笑いながら、私はお兄様をダンスに誘ってみた。
「もちろんだ。俺の次はイーサンと踊ってくれるか」
「!…いや、俺は、遠慮しておくよ」
そう言ってイーサン様は飲み物をとってくると行ってしまった。
なんだか、照れている感じね?
…そして、お兄様とのダンスだけど、とても動きが激しい!
ステップについていくのがやっと。。
お兄様とは何も話す隙がないわ。
やっと終わって、私は息切れした体をキースとおしゃべりしながら休ませていた。
ちなみにこの世界は同性婚が認められており、男性同士、女性同士で舞踏会に参加する人達もいる。
その時の服装は様々。
ドレスを綺麗な、性別は男性な人が着ていたり、麗しい女性がタキシードを着こなすこともあるらしい。
舞のいたニホンよりそこはこちらは進んでいるかも。
それにしても、私のパートナーだ、どうしよう。
お父様はお母様とだし、前はお兄様と、なんて言ってたけど、なんとお兄様に恋人ができたのだ。
子爵令嬢のアグネス様、オリバー兄様より1つ下の20歳。
柔らかいブロンドヘアにブラウンの目の物静かで大人しそうな女性だ。
前の舞踏会で知り合い仲良くなったらしい。
女の人から結構人気はあるのに、狩りや遠乗りなどばかりで色事に興味なかったお兄様が、とびっくりしてしまい、アグネス様はそんなお兄様で大丈夫なのかしら、と心配になったが、アグネス様はお兄様が嬉しそうに冒険談を語るのにニコニコと相槌をうちながら幸せそうに微笑んでる。
心配は杞憂だったみたい、お似合いだわ、と私はホッとした。
良ければパートナーに、と同級生とか先輩が誘ってくれたけど、そちらは保留として、一番にキースに相談した。
ダンスも何度も踊ってるし緊張しないだろうし。
なので休み時間に
「ねぇキース、今度の舞踏会のパートナーって決まってる?良ければ一緒に行かない?」
と聞いてみた。
キースは驚いたようで手で口を覆いながら、
「…てっきりアイシャはもう決まってると思ってたよ。
もちろん、一緒に行こう。
早く誘えば良かった。勇気がなくて」
そんな、大げさねキースは。
そんなこんなで今日は舞踏会。
私は準備を終え迎えにきてくれたキースの馬車で会場へと向かう。
青のテイルコートにグレーのパンツで現れたキースは私を見て、
「アイシャ…!そのドレス、とても似合ってるよ。
なんだか緊張してきたな」
と顔を赤くしている。
今日の私は髪を白花の髪飾りでアップにし、オフショルダーで胸元が結構開いているから大人っぽい。
ドレスにはホワイトパールがちりばめられ生地はレースとオーガンジーのブルー系でまとめた。
色合いが綺麗で気に入ったけど、ますます怖いイメージになっちゃったかな?と不安だったのでキースがほめてくれてうれしかった。
キースと2人で会場に到着すると、やっぱり同級生がたくさん参加していて手を振り合う。
両親も到着していて、平民の実業家達と談笑していた。
舞踏会には経営者など、裕福な平民も煌びやかなドレスで参加する。
大人達にとっては舞踏会は商売の情報交換の場でもある。
両親は私に気付きドレスが似合うと遠くからOKマークをして2人で笑ってる、相変わらず仲良し夫婦ね。
そこへケイトが兄のギルバートと2人でやってくる。ぽっちゃりした柔らかい雰囲気が似ている兄妹だ。
「ケイト!やっぱりドレス可愛い、髪型も」
「ありがとう。
アイシャこそ、やっぱり皆見てるわよ。
その髪型素敵だわ」
「ふふ、見てないと思うけど、ありがとう。ところで、ヤーン様は?」
「今日は舞踏会禁止と父親から言われたみたいよ。来なくてホッとしたわ」
「そうなんだ!ほんと良かったわね」
そこへボーイがシャンパンを持ってくる。
舞踏会デビューと同時に、この世界では16歳でアルコールも解禁となる。
私、ケイト、キースはシャンパンを受け取り乾杯した。
…美味しーい!
私はアルコールはイケるクチみたい。
ケイトはすぐ酔いそう、とちびちび。
キースはぐいっと飲んでイケるね、と気に入っている。
と、そこへ王太子達の登場。
周りがザワザワし始める。
スコット王太子は今回同級生の公爵令嬢がパートナーだった。
毎回パートナーを変えているみたい。
エリアス王子は姉のユリア王女と。
スコット王太子とエリアス王子は金の縁が豪華な黒のテイルコートに黒のパンツで統一している。
ユリア王女は赤と黒のドレスで皆さま素敵だわ。
三人ともプラチナブロンドで似ているけれど、王太子と王女は細身でちょっと神経質な感じがする。
エリアス王子はがっちりと筋肉質で、休みの間にまた背が伸びたのかしら。
王太子をもう抜かしているわね。
きめ細やかな金髪を後ろになでつけて、端正な顔立ちがますます際立っている。
夏の国の海みたいな綺麗な青い瞳に見惚れてしまいそう。
それは絵姿も売れるわけだわ。
絵姿のほかにもゴシップ紙でも、エリアス王子が色街に通ってるらしいとか、誰々とデートしたとか毎回報じられてる。
色々遊んでるみたいね、なんだか、少し複雑な気分。なんでだろう。
エリアス王子の周りにはやはり女性陣が押し寄せる。なかにウィノナもいた。
刺繍の入った幾重にもチュールの入ったピンクのドレスは、華奢なウィノナにとても似合っている。
色々と観察していると、音楽が鳴り響きいよいよダンスが始まる。
ファーストダンスはパートナーのキースと。
ダンスは得意だし相手はキースだしとてもスムーズに動ける。とても楽しかった。
1曲終えて一息つくと、次はお父様がやってきた。
「娘との舞踏会での初ダンス、楽しみにしていたよ」
ご機嫌なお父様のエスコートで踊り始める。
お父様は私と同じ赤い髪を後ろにまとめて、相変わらずスマートね、ダンスもとっても踊りやすい。
お父様に褒めに褒められて楽しくダンスを終えて、お父様の後はお兄様かな、と思って探したら、お兄様は友人のイーサン様と談笑していて、私に気付き2人でやってくる。
私はイーサン様に微笑んだ。
「イーサン様、お久しぶりです」
「…あぁ、久しぶり…」
少し顔を赤くしたイーサン様、マグナート子爵の次男で寡黙な方だけど、黒髪に濃茶の目は凛々しく、女性に人気。
「イーサンがアイシャに見惚れてて話を聞いてくれなくてな」
「…!ちゃんと聞いていた、そういう事を言うな」
なんだか2人でふざけ合っているわね。
仲良しね、と笑いながら、私はお兄様をダンスに誘ってみた。
「もちろんだ。俺の次はイーサンと踊ってくれるか」
「!…いや、俺は、遠慮しておくよ」
そう言ってイーサン様は飲み物をとってくると行ってしまった。
なんだか、照れている感じね?
…そして、お兄様とのダンスだけど、とても動きが激しい!
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やっと終わって、私は息切れした体をキースとおしゃべりしながら休ませていた。
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