17 / 49
第1部
7
しおりを挟む
舞踏会の顛末をクラブ活動中にケイトに話していると、「やあ」と見知らぬ男性がやってきた。
「ウイリアム様よ」
とこそっとケイトが囁く。
ああ、この方が。
ウイリアム様は薄い赤髪で琥珀色の目をした、優しそうな男性だった。
「アイシャ、私、ウイリアム様とおつきあいする事になったのよ」
ニコニコとケイトがウイリアム様と腕を組む。
えっ!もう?というのが私の率直な感想。
展開が早いわね……。
「よろしく。アイシャ。
皆が噂してる通り、近くで見ると本当に美しいね。
僕の赤毛と違くて、濃い赤い髪が凄く良いね、羨ましいよ」
何だか凄く褒められて照れてしまう。
ケイトが
「ウイリアム、私の前で他の女性を褒めないでちょうだい」
と拗ねるのが可愛くて、そしてウイリアム様がケイトを宥めるのが微笑ましくて、恋愛しているケイトが少し羨ましくなってしまった。
クラブの後帰途に着いて制服から着替えると間もなく夕食の時間だ。
今日のメインはクリーミーチキンのタルト、我が家の定番メニューだ。
家族五人でテーブルにつき家族で神に感謝をし、お父様の「さあ、食べよう」を合図に食事を始める。
舞の世界のように「いただきます」「ご馳走様」があるといいと思って提案したのだけど採用されなかった。
やはり違和感があるらしい。
私は食べながら、早速ウォシュレットの魔鉱石での作成についてお父様に進言してみた。
やっぱりお父様も興味津々、完成したらまず我が家で試用してみようとなった。
私は完成したら本当にトイレライフが快適になるわ、とワクワクしたが、モナハンが
「ちょっと、姉様、食事中にする話じゃないでしょ」と琥珀色の目を細めて睨んでくる。
それもそうだった、と思い私は急いで謝ったのだった。
食事を終え自室に戻ると、通信機が振動している。
誰かから通信が来たようだ。
見るとイーサン様の名前が出ていた。
「…アイシャ殿、イーサンだ。今良いだろうか」イーサン様、本当に連絡してくれたのね。
「大丈夫です。イーサン様、こんばんは」
「あぁ、……もう食事は済んだかな?」
「はい」
「…そうか、アイシャ殿、なかなか連絡出来なくてすまなかった」
「いえ、こちらこそ…、イーサン様、私の事は良かったら呼び捨てで呼んでください。
もっと砕けていただいても嬉しいです」
「いや、友人の妹とはいえ、侯爵家のアイシャ殿に、子爵の私が呼び捨てにするわけにはいかない。
本当はもっと敬語を使うべきなのに…」
「侯爵の肩書は、お父様のものですから娘の私は別に考えて欲しいです。
どうぞ、アイシャと呼んでください」
「…分かった。では…アイシャ?」
「はい!」私はお兄様が増えたようで嬉しかった。
その後世間話をポツポツと話して、今度は、遠乗りに行こう、お兄様が忙しければ2人で、と言われ、是非!とお願いした。
楽しみだわ。
「ウイリアム様よ」
とこそっとケイトが囁く。
ああ、この方が。
ウイリアム様は薄い赤髪で琥珀色の目をした、優しそうな男性だった。
「アイシャ、私、ウイリアム様とおつきあいする事になったのよ」
ニコニコとケイトがウイリアム様と腕を組む。
えっ!もう?というのが私の率直な感想。
展開が早いわね……。
「よろしく。アイシャ。
皆が噂してる通り、近くで見ると本当に美しいね。
僕の赤毛と違くて、濃い赤い髪が凄く良いね、羨ましいよ」
何だか凄く褒められて照れてしまう。
ケイトが
「ウイリアム、私の前で他の女性を褒めないでちょうだい」
と拗ねるのが可愛くて、そしてウイリアム様がケイトを宥めるのが微笑ましくて、恋愛しているケイトが少し羨ましくなってしまった。
クラブの後帰途に着いて制服から着替えると間もなく夕食の時間だ。
今日のメインはクリーミーチキンのタルト、我が家の定番メニューだ。
家族五人でテーブルにつき家族で神に感謝をし、お父様の「さあ、食べよう」を合図に食事を始める。
舞の世界のように「いただきます」「ご馳走様」があるといいと思って提案したのだけど採用されなかった。
やはり違和感があるらしい。
私は食べながら、早速ウォシュレットの魔鉱石での作成についてお父様に進言してみた。
やっぱりお父様も興味津々、完成したらまず我が家で試用してみようとなった。
私は完成したら本当にトイレライフが快適になるわ、とワクワクしたが、モナハンが
「ちょっと、姉様、食事中にする話じゃないでしょ」と琥珀色の目を細めて睨んでくる。
それもそうだった、と思い私は急いで謝ったのだった。
食事を終え自室に戻ると、通信機が振動している。
誰かから通信が来たようだ。
見るとイーサン様の名前が出ていた。
「…アイシャ殿、イーサンだ。今良いだろうか」イーサン様、本当に連絡してくれたのね。
「大丈夫です。イーサン様、こんばんは」
「あぁ、……もう食事は済んだかな?」
「はい」
「…そうか、アイシャ殿、なかなか連絡出来なくてすまなかった」
「いえ、こちらこそ…、イーサン様、私の事は良かったら呼び捨てで呼んでください。
もっと砕けていただいても嬉しいです」
「いや、友人の妹とはいえ、侯爵家のアイシャ殿に、子爵の私が呼び捨てにするわけにはいかない。
本当はもっと敬語を使うべきなのに…」
「侯爵の肩書は、お父様のものですから娘の私は別に考えて欲しいです。
どうぞ、アイシャと呼んでください」
「…分かった。では…アイシャ?」
「はい!」私はお兄様が増えたようで嬉しかった。
その後世間話をポツポツと話して、今度は、遠乗りに行こう、お兄様が忙しければ2人で、と言われ、是非!とお願いした。
楽しみだわ。
27
あなたにおすすめの小説
目の前で始まった断罪イベントが理不尽すぎたので口出ししたら巻き込まれた結果、何故か王子から求婚されました
歌龍吟伶
恋愛
私、ティーリャ。王都学校の二年生。
卒業生を送る会が終わった瞬間に先輩が婚約破棄の断罪イベントを始めた。
理不尽すぎてイライラしたから口を挟んだら、お前も同罪だ!って謎のトバッチリ…マジないわー。
…と思ったら何故か王子様に気に入られちゃってプロポーズされたお話。
全二話で完結します、予約投稿済み
大丈夫のその先は…
水姫
恋愛
実来はシングルマザーの母が再婚すると聞いた。母が嬉しそうにしているのを見るとこれまで苦労かけた分幸せになって欲しいと思う。
新しくできた父はよりにもよって医者だった。新しくできた兄たちも同様で…。
バレないように、バレないように。
「大丈夫だよ」
すいません。ゆっくりお待ち下さい。m(_ _)m
兄様達の愛が止まりません!
桜
恋愛
五歳の時、私と兄は父の兄である叔父に助けられた。
そう、私達の両親がニ歳の時事故で亡くなった途端、親類に屋敷を乗っ取られて、離れに閉じ込められた。
屋敷に勤めてくれていた者達はほぼ全員解雇され、一部残された者が密かに私達を庇ってくれていたのだ。
やがて、領内や屋敷周辺に魔物や魔獣被害が出だし、私と兄、そして唯一の保護をしてくれた侍女のみとなり、死の危険性があると心配した者が叔父に助けを求めてくれた。
無事に保護された私達は、叔父が全力で守るからと連れ出し、養子にしてくれたのだ。
叔父の家には二人の兄がいた。
そこで、私は思い出したんだ。双子の兄が時折話していた不思議な話と、何故か自分に映像に流れて来た不思議な世界を、そして、私は…
【完結】番としか子供が産まれない世界で
さくらもち
恋愛
番との間にしか子供が産まれない世界に産まれたニーナ。
何故か親から要らない子扱いされる不遇な子供時代に番と言う概念すら知らないまま育った。
そんなニーナが番に出会うまで
4話完結
出会えたところで話は終わってます。
女の子がほとんど産まれない国に転生しました。
さくらもち
恋愛
何番煎じかのお話です。
100人に3~5人しか産まれない女の子は大切にされ一妻多夫制の国に産まれたのは前世の記憶、日本で亭主関白の旦那に嫁いびりと男尊女卑な家に嫁いで挙句栄養失調と過労死と言う令和になってもまだ昭和な家庭!でありえない最後を迎えてしまった清水 理央、享年44歳
そんな彼女を不憫に思った女神が自身の世界の女性至上主義な国に転生させたお話。
当面は2日に1話更新予定!
「地味ブス」と捨てられた私、文化祭の大型スクリーンで王子様の裏の顔を全校生に配信します
スカッと文庫
恋愛
「お前みたいな地味女、引き立て役にもならないんだよ」
眼鏡にボサボサ頭の特待生・澪(みお)は、全校生徒が見守る中、恋人だった学園の王子・ハルトから冷酷に捨てられた。
隣には、可憐な微笑みを浮かべる転校生・エマ。
エマの自作自演により「いじめの犯人」という濡れ衣まで着せられ、学園中から蔑まれる澪。
しかし、彼女を嘲笑う者たちはまだ知らない。
彼女が眼鏡の奥に、誰もが平伏す「真実の美貌」と、学園さえも支配できる「最強の背景」を隠していることを――。
「……ねぇ、文化祭、最高のステージにしてあげる」
裏切りへのカウントダウンが今、始まる。
スクリーンの裏側を暴き、傲慢な王子と偽りのヒロインを奈落へ突き落とす、痛快・学園下剋上ファンタジー!
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる