婚約破棄(色々な婚約破棄の話し)

夜ト

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2話(もう会えない叶わない恋心)

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「エレノア様良かったの」
「えぇ、私は第一王位後継者なんです今王族として恥ずかしい事は出来ません兄様達の居ない間に国が揺るぐ事は出来ません」

ぎゅっと本を抱える、この国に来て学んでいたがいまいち発音が古すぎて通じなかったそんな時にレオン様が教えて下さったのが本だ。
この本には発音矯正を学べる本だ。

「ーっエレノア様・・・・ご立派です」
「・・王族としてもだけど、弟や妹はまだ幼いわあの二人だけに荷を背負わせたくないの」

今兄は隔離されている、兄の部屋には入れない父王の許可と神官と医師の許可がなければ。
幼い王子と姫はまず兄と会えない。
幼い王子と姫に万が一移ると致命的だからだ。

「姫ーっお帰りをお待ちしておりました」
「王は」
「執務室にいらっしゃります」

王と王妃に挨拶をして王に彼方の国との賠償額と政治政策の親書を渡す。

「海は彼方の国には有りませんから、我が国に渡らない限り他国に行くにも一苦労かと通行料金上乗せして置きました」
「山も我が国より小さな竹やぶと言っても差し支えないくらいの山しかないしな」

その代わり温室の多畑が進んでいる国。
それがかの国、だけれど私が今技術を盗んできたのだ。

「馬鹿な第一王子のおかげで第一王子が本来は受け持つ執務や実務を代行していたので、その際に温室の技術伝授して貰いました、これで我が国も今までよりも発展しますよ・・・お兄様の病だって治して見せます」

寝る間を惜しんで薬草から野菜まで育てる技術を盗んできた。
我が国の為に大好きな兄の為に。
なのにまさか、私が恋をするなんて思わなかった。
お互いに思い合う事は許されない立場でお互いに思いを伝える事はなかったけれど。
私は一生分の宝物の恋をした。

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