運命の番はイケメン美形様です

夜ト

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献血

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「ワシの自慢の甥っ子だからなぁ、まぁ少々堅物なのはいけないが、愛しい運命の子が現れたのだろう」
「はい」

野菜農園の人ではなく、今はクリス様の叔父としての言葉に和やかな雰囲気が辺りを包む。

「ハルさん此処って何を育てているんですか」
「んっ、カハハッ気になるか、気になるだろうな此処は全国の野菜だまぁ、イタリア系と日本が一番多いがな」

クリス様が嫌そうに眉をひそめる。
あれっ、クリス様って野菜嫌い。

「クリス様、もしかしたら野菜嫌いですか」
「ぐっ」
「奏太様クリス様は産まれながらの吸血鬼なので、そもそも血以外を飲んだ事はありませんでした、がハル様が野菜をその無理矢理食べさせて」

野菜を嫌っているのはかなり多いらしいが、逆に野菜入りの血でないとダメな人も居るらしい、そしてこの野菜普通の野菜よりかなり美味しく栄養が溢れている為に、吸血鬼達の分以外は人間達に卸しているんだって。

「スーパーや百貨店にレストランや病院も経営していますから」
「うわっ、資源ですか病院の」
「はい、病院での血が一番重要でしからね」

ハルさんから貰ったキュウリを服で拭いてパクリッと食べる。
甘くってしゃきしゃきしていて、みずみずしい。

「美味しーっ、あのこれだけ美味しいなら」
「ーっそれは」
「いい考えですね、早速やりましょうよ」

献血を受けてくれたらみずみずしい野菜か薔薇やお菓子を選んで貰う、血液の量で野菜や薔薇、お菓子の量が決まる。

「お菓子や菓子パンとかはありますけど、野菜とかはないんでよ、お米があればもっと献血に行く人が多くなると思いますよ、お米って高いけど、日本人は絶対に必需品なんでそれに日本人はお得とプレゼントって言葉にかなり弱いですし」
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