転生したら逆行して98 回目の僕

夜ト

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ローズガーデン

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「カヌレは簡単なんだけどね………あっもうこんな時間早くやらなきゃ」

急いで魔法で冷風を送り生地を冷やす、冷やしている間にコーヒーシロップを生地に塗り込み、冷やした生地を乗せてその上にコーヒーシロップをたっぷり塗り込みココアを降る、ココアも無かったから、カカオ豆からココアを作ってるんだけどね。

「出来たーっ、半分はみんなで食べてね、あっ一応お父様やお母様達の分は残しておいて、いってきます」
「あっ、お待ちくださいーっ馬車をーっ」
「……転移しちゃっていねーよ、もう」

僕は小言を言われる前にさっさと転移魔法で城の入り口まで転移する。
城に入るには受付を通らないといけないからね、少しだけ時間が惜しいからいつもはしない公爵家の名前を使い優先してもらう、本当なら並ばないとならないんだけどね、カタラーナは今が一番食べ頃なんだよ。

「……あっ、レオン様本日はなにか」
「今日は届け物、帝王様は王間にいらっしゃるのですか」
「只今謁見の時間が休憩時刻になりますから、中庭にいかれるかと」

んーんと考えて僕は頷く、中庭はローズガーデンで綺麗な景色に香りに包まれているだろうから、休憩にはうってつけだよね。

「そう、なら中庭に出来れば王妃様や姫様もお呼びして」
「……畏まりました」

僕はローズ茶葉をポットに入れて、お湯を魔法で出す、15分蒸すと茶葉はくるくるくるとポットの中で踊ってくれるから、蒸すのは大切なんだ、そんなこんなんで準備をしていると可愛らしい声と凛とした声が響く。

「王妃様、妃様ご足労感謝します、良かったら」
「レオンのケーキーっ、大好き」
「レオンのケーキーっ、早く食べようよ」

ぐいっぐいっと双子の姉妹が箱から出したケーキにかぶり付く、姉のアモネと妹のアイモ、
そんな双子に王妃はゆったりとした動作で椅子に座り、嗜める。

「御行儀が悪いですわよ………レオン様ありがとうございます、レオン様のお菓子はレオン様以外はどうしても出せない味、ねっレオン様」

王妃の言葉を遮り、中庭に入ってくるのはこの国の帝王である、ルシューディー。

「レオンよく来てくれた、例のぷるんとしたものは持ってきたか」
「申し訳ありません、帝王様この時期はここまで来る事で傷むと思いカタラーナという、プリンを固くした物をお持ちいたしました」

残念そうな顔をする帝王だが、椅子に座り一口食べると顔が綻ぶ。
どうやら気に入った様子だ。

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