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マンションの住人は
しおりを挟む「兎に角、君の家に連れていってくれないかなぁ」
「ーっ、なんで知らない人を家に連れていかないと成らないんだよ」
なずなくんの拒絶反応も勿論心得ているが、そうでは困るのだ。
「あらっ、こんにちは今帰りなずなちゃんにみずなちゃん」
「えっ」
「はい」
僕の能力でなずなくんの近所のお婆ちゃんに声を書けて貰う、僕となずなくんは双子の兄弟だと父神様の力で思わせている。
「お婆ちゃんもお参りですか」
「ええっ、そうなのよみずなちゃん達も若いのに感心だわ」
「クスクスそんな事ないですよ、神様には誠心誠意な心の声は信じる心なら届きますから」
神様を居ないと思ってお参りしても神はその声を拾えないが、神を心から信じていれば神は心の声を聞き入れる。
「あらあら、兄弟仲良く神社にお参りだなんて中々出来ないわよ」
「それじゃ僕達はもう行きますね、お気をつけて帰って下さい」
お婆ちゃんに1日いい事が起きる様に小さな小さな加護を渡す。
これで、なずなくんは僕の話しを聞かなくては成らなくなっただろう。
「どういう事だよ、今の」
「どういう事も何も、僕はなずなくんの双子の兄のみずなだよ、なずなくん」
「なっ、なっあり得ない」
パタパタと僕をマンションの方に引っ張る、丸く配置されているマンションの真ん中には芝生が敷き詰められている一部には公園が作られている。
「あっ、お兄ちゃん達お帰りなさい」
「みずな兄ちゃん又ケーキ作ってよ」
「あっ、ズルいよ僕にはチョコケーキ作って」
ワラワラと子供達が集まってくる、このマンションの住人はそれなりにお金持ちだから、警備員も居るが、僕をなずなくんの兄だと認識しているし、マンションの住人は勿論、両親や学校の教師や生徒もみな僕、みずながなずなくんの兄だと認識している。
「なっ、なっあり得ない、どういう事だよ」
「神様は何でも許される、神様がする事に間違えは無いんだよ」
邪神も居るが、邪悪な魂を肉体に入れて新しい生に産まれ変わる事も必要不可欠だ。
邪悪な魂は邪悪な魂な為に犯罪を置かす魂だが、その人のおかげで人口を減らす事が出来るから、余りにも人数が多かったり、余りにも邪悪過ぎて他の魂を傷付けない限り放置するのは当たり前だ。
だが何故警備員の一人は邪神だ、邪悪が人間に化けているのか。
「僕はなずなくんの双子の兄に成ったんだよ」
僕は凝視する、邪神が人間界に降りてくるなんてあり得ない事だ。
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