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獣人国と龍人国の会話(サクヤが番と分かった後の)

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サクヤの両親と龍我との対話は難しい顔をしながら行われた。

「龍人国に愛し子はいませんよね」
「はい」
「サクヤは見ての通り愛し子様なのよ」
「はい、沢山の精霊様に囲まれておりますね」

はぁーっと長いため息を付く、番同士を引き離しては成らないのは常識だし場合により法律違反になる。
なるが、愛し子は別次元だ。

「あの子は精霊様だけではない、神獣様に聖獣様もサクヤに付いている」
「なっ」
「まさか、獣人国の王族様を疑う訳には行かないが、そんな訳は」

青ざめながら春水は口に出す、サクヤの両親は首を振るう。
実際問題サクヤが産まれた日に神獣や聖獣は神殿を抜け出して王宮のサクヤの元に集まりサクヤの誕生を喜びサクヤと契約している。

「サクヤは神獣様や聖獣様と契約しております、サクヤ自身は自覚はありません、我が国は子供の内は見えない様に国全体に結界をしておりますからですが、大人達は違います・・サクヤを愛し子とし護っている」

王より愛し子は偉い、王と愛し子が同じく危険な目に会えば王より愛し子が優先的に助ける。
愛し子は余り産まれなく醜い争いが増え愛し子が嘆き争いを仕掛けた国は一瞬で消えた、跡形もなく。
それからは愛し子を怒らせたり、愛し子に何かを強制したり、愛し子が嫌がる事をしない様に愛し子は政治や取引に利用されないように、愛し子の存在は国が護り神殿が護り、愛し子の意思が全てになり愛し子の意思に従う事が決まっている。

「サクヤを龍人国に嫁がせる事は寂しいですけれど運命の番を引き離す事が、どんなに辛いか知っていますから納得はしているの・・でもね貴族や神殿はサクヤをこの国から出す事を納得はしていないわ」
「運命の番だからと我慢はしているがな、貴殿が婿入りをする事を貴族や神殿は望んでいる」

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