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第2章

第3話 10歳下の妹に土下座する兄ってどうなの……?

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 リオートさんが淹れてくれたアイスティー(もとは多分暖かい紅茶立ったんだろうなぁ。)とこっちの世界で初めて見る生クリームたっぷりのお菓子の数々に私が目を輝かせていると、長男がいきなり土下座をした。
もう一度言おう。
長男がいきなり土下座をした。
 びっくりして思わず2度見……いや、3度見してしまった。
「エリス、本当に申し訳なかった。」
 3度見した私のことは完全無視で話し始めた兄。ちょっと引く。あとなんで謝られてるのかわからなくて恐い。
「兄上、エリスが驚きの余り固まっています。」
沈黙が長すぎたのかルー兄様のフォローが入った。そしてリオートさんは長男の斜め後ろに立って肩を震わせている。長男の土下座、そんなに面白いかなぁ。
「……あの、公爵様、私なんかにその…。」
「公爵……様……?」
え、なんか凄くショックを受けていらっしゃる?公爵様とか馴れ馴れしすぎた!?
「あの、公爵閣下?」
これ以上かしこまった言い方を私は知らない。
「ふっ」
 あーついにリオートさんが吹き出した。あとルー兄様もなんか震えてるし。そんなに面白いことありました!?こっちはこれ以上嫌われないように必死なんですが!!
「ふふっ……え、エリスお嬢様。このヘタレはお嬢様から兄だと思われていなかったことに大層ショックを受けている様ですよ?」
 リオートさん、助言はありがたいけど若干声が震えてます。
「エリスさえ良ければ兄と呼び掛けてやると良い。」
ルー兄様が言うならそうしようかな……。
「…………ファジルお兄様。」
どうしよう。長男が動きを止めてしまった。さっきまで「……公爵様…………公爵様…………。」とぶつぶつ呟いていたのに。しかもなんか震え始めてるし!怒ってるよ!!ルー兄様嘘着いた!!
「エリスぅぅぅ!!」
カエルのように土下座からびょんっと飛び付かれてぎゅうぎゅうに抱きしめられた。私身長160ウカ無いのに……。180ウカ超の成人男性2人に挟まれたらつぶれる……。苦しい……。

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1ウカ=1cm。
男性の平均身長は180ウカ、女性の平均身長は165ウカ前後。
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