【完結】四ばあちゃん、二度目の人生

大江山 悠真

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海の魔物がどうした 3

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伯爵からの依頼を受けると話した段階で、書斎に誘導された。
伯爵と息子のジョゼリッペと私たち。伯爵領の騎士団長ベルナッド、ギルマスのブルウィックさんは伯爵に呼ばれて別室で待機していたらしい。

「依頼を受けていただけたということで、良いのだな」と確認する伯爵。

「確かに、ギルドからの報酬金貨300枚と伯爵からの報酬金貨150枚、討伐完了後マコリッド伯爵様がわれらの望みを1つ叶えるという条件で、海の魔物3匹の討伐依頼をお受けしました。」とアクトが答える。

「確認したいことがあります。まず、地形と魔物が出る場所、状況、これまでの討伐方法と結果について教えてください。」とロイが聞く。

「地形と魔物が出る状況はブルウィックに、討伐方法と結果についてはベルナッドが答える。」と伯爵。

地形は3mの遠浅、その後急に水深が深くなる。討伐方法は騎士団として魔法使いを5名使い、一斉に魔法を放ったが傷一つつかずに終わったようだ。冒険者2パーティについては、どのような方法を取ったか不明だそうだ。ギルドも冒険者たちに聞き取りしたが語らなかったと言う。
話したくないよね、失敗したし、ましてや失敗の手の内さらしたくないのはわかる。
魔物の出現はランダム。かち合った2匹が戦いだすだけで組み合わせもランダム。

小高い場所はあるか聞くと、左岸は崖になっており結構な高さがあるが、右岸は浜になっているらしい。攻撃しにくいかも。一角クジラと海竜は問題ないけど、一番討伐しづらいのはクラーケンかな。陸に近いところに来ることはまれだろうし、戦いの途中で浅瀬に来るぐらいだろうな。捕まえにくい。
地形確認と魔法がどの程度効くか、明日確認してみよう。

「ブルウィックさん、明日浜に何人か人集められます?」

「集めるのはいいが、何するんだ?」

「魔法がどの程度効くのか試したいので、そのついでに魚が浮くと思うので拾ってもらおうかと。もったいないですから。」

「魚は魔法で仕留めたお前たちのものだろう。……いいのか、拾わせても。」

「漁師が漁に出れないので食べる物がなくなってるんですよね。結構な量が出るかもしれませんので気にせず拾ってください。どうせ、私たちは地形の確認やモロモロ動いて、拾えるとは思えないので。ただ、1つだけ条件があります。私が欲しいものが取れたら、優先して売ってくれたらいいですから。」

「売る?お前たちが仕留めて、俺たちが拾ったものを買うのか?」

「イヤー、拾ったらその人のものですから買いますよ。ちゃんとお金払いますよ。」

「分かった。お前たちが欲しいというものは俺が責任をもって譲る。そのぐらいはさせてもらうぞ。」

「そうだな、儂のほうからも兵を出そう。食料の備蓄がないから干し魚でも備蓄になるだろう。良いな、ベルナッド。」と伯爵も言ってくれた。

「もちろんでございます。わたくしめも明日は浜に参ります。」

「父上、私も浜に行ってもよろしいでしょうか。決して、サトウ様やパーティーの邪魔は致しませんので。」

「うむ、そうだな。儂は参加できぬので、ジョゼリッペが行くのが筋だな。ベルナッド、ジョゼリッペのこと頼むぞ。」

「賜りました、伯爵様。」

騎士団長と次期伯爵様の見学付きですか。まあ、後ろの安全なところで見学してください。


        ☆☆☆☆☆

翌朝早くに浜に行く。すでに城の兵士は出ている。騎士団長ベルナッドさんのところには、ロイとジイが挨拶に、ジョゼリッペ様のところにはアクトとエドに行ってもらう。
ラッドと私はブルウィックさんのところに行く。ブルウィックさん、私が欲しいものはカニと海老だからね。
ブルウィックさん、私の説明に、コーグ(海老)と蟹か。わかった、責任もって拾うと言ってくれた。ブルウィックさん、ええ人や~。

打ち合わせ通り、アクトとエドは浜に。ロイ、ジイ、ラッドは私と一緒に崖に登った。
崖の上から水深が深くなるあたりを狙って雷魔法を強めに放つ。

ド・ドガーン

音と水柱があがった。
どれぐらいの範囲に効いたかな。ロイ、ジイ、ラッド確認してるよね。
音に驚いた人たちが浜に出てきてる。海には、結構広い範囲で魚が浮かんでるよね。気絶している間に風魔法で浜に寄せてあげようね。
おー、兵隊さんたちも頑張って拾ってるわ。漁師さんたち、負けずに頑張って~。

ジイ、何?
なにか泳いでくるって、本当だ。結構なスピード出してるよね。なんだろう。海竜か?イヤー違うわ、あれはクラーケンの触手よね。
やばい。魚をとにかく浜辺に打ち上げて。クラーケン、魚を狙っているんだ。
さすが、浜の二人、もう剣に魔法纏わせた。

「私、触手2本やるね。ロイ、ジイ、ラッドはそのあとでお願い。」

触手を風魔法で切断したら、即座に3人が3本足を切り、浜の二人が2本の足を切り、崖からロイ、ジイ、ラッドが負けじと最後の足3本切っってしまった。反転しようにも出来なかったクラーケン、頭から浜辺に突っ込んでいったけど、みんな大丈夫かな。
ロイ、ジイは最後の足も風魔法で浜に届けてね。私はラッドと先に浜に行ってるから~。

「「了解。」」

浜に行くとクラーケンの頭がもう少しでベルナッド騎士団長にあたりかけて止まったそうだ。ジョゼリッペ様はいち早く騎士団長に突き飛ばされて無事だったそうです。
ブルウィックさんは、しっかりみんなを回って、コ-グと蟹回収してくれてました。うれしい。
ところでクラーケンって食べれるのかな。ほら、屋台で売ってるようなイカを甘辛く焼いてやつような味かな。
ブルウィックさんに聞くと、横からジョゼリッペ様が料理長に料理させましょうかと言ってくれる。ジョゼリッペ様、城の料理長が庶民が屋台で食べるようなもの料理しませんし知りませんよ。
   
「大量にとれて有り難いが魚は日にちが持たない。日干しにするのも限りがあるがどうするんだ?」とブルウィックさん

「伯爵様が言われたように食料の備蓄が少ないが魚は備蓄できないからな。」と騎士団長。

「氷魔法使う魔法使いはいないのですか?氷冷室を作りさえすれば保存できますよね。」

「「本当か?サトウ殿」」ジョゼリッペ様、ベルナッド騎士団長声そろえて何なのでしょう。
血抜きして氷冷室作ってしまえば当面大丈夫でしょう。

「サトウ様、城にその氷冷室というものを作って頂けないでしょうか。勿論報酬はお支払いします。」とジュゼリッペ様

「おい、ギルドというか漁業組合が欲しがると思うんで話持っててもいいか?報酬は出すと思うから。」とブルウィックさん。

「構わないけど、急いで血抜きしないとし、魚は腐るし、氷冷室に早く入れないと味が劣ると思うよ。」と私の言葉に慌てて走り回る周囲。
とにかく、腹ごしらえが先よ私は。竈をいつも通り作り、コーグや蟹はそのまま焼いても美味しいので焼き始め、食べれた時の満足感。幸せ~。



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