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ヤエ 4
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「予定より少し遅れたぐらいで到着かな。ここで空の旅は終了だよ。」
「空を飛ぶことが出来るなんて考えてもいなかったけど、何というか…すごかったです。」
ドロアテが言いながら気球から降りてきた。
「ドロアテは怖がってたじゃないですか?私は森が上から見れて気持ちよかったですけどね。」
とシバリナが言い返しにぎやかに二人は話し始めた。
「自分の国を上から眺められてどうだった、ミルスガルデ?」
「言葉に出来ないです。国王様より早く空を飛ぶような事ができるなんて。それで国を上から見る、陛下を下に見ることになるなど恐れ多いですよね。」
「先生~、気球たためましたよ。これどうします?」
「ああ、ありがとう。ソアラ大変だったでしょう。気球は私が持つから心配しないで。」
テキパキ片付けてくれたソアラ感謝しました。
これより先はエルフもめったに入ることができない大森林。
何があるかわからないからゆっくり進もう。
大森林にきた目的は薬草の生育状況確認と採取、金銀の樹の持ち帰りこの二つのためだからね。
薬草の生育状況確認と採取はまだしも金銀の樹はどこに生えているかも不明らしいから斜面王国側のみの探索を今回は行うわよ。
金銀の樹の生える条件は日光が十分にさし澄んだ水源が近くにあることらしい。
川か湖かの近くにあるということだけがわかっているみたい。
ただしこれも確認事項ではなく以前あった金銀の樹領がこのような環境だったらしいと伝えられているとのことでしかない。
前の大災害で金銀の樹領は壊滅的被害を受けエルフの住める環境ではなくなり捨てられた領地となったようだから。それ以降の大災害でイフノコス国は人口を大幅に減らし木々は生育が遅々と伸びず貴重な薬草も採取できなくなった、このことに危惧した国王陛下は大森林の探索に条件付きで許可した。
それが今回の計画の二つ目の金銀の樹の持ち帰りというわけ。
しかも、顔みしりとはいえ監視者付きで、あるかどうかもわからないものを持ち帰りとはいやはやだわ。
とにかく、上空から見つけた湖らしきものがこの地を登ったとこらへんにあったようだから探索してみましょう。
木々の生育が良くないという割には、この森深いわよね。
シバリナも緑の使い手だから木々を観察しながらゆっくり進んでいる、ソアラは薬草採取を気にして下ばかり見ているわね。
ミルスガルデとドロアテは魔物を警戒して前衛をこなしてくれている。
索敵している範囲に何かが引っかかるけど悪意はなく、あるのは興味と好奇心。
襲われる心配がないなら、スルーしよう。
今夜はここらへんで休もうか。
魔物と遭遇することはめったになく、アーミアやホネストをたまに見たがこちらが接近せず攻撃しなければ何ということもなく終わった。
こうして8日目の夜、ちょっとと断り席を立ち暗がりに消えた方向から凄ざまじい叫び声があがった。
「どうした、ミルスガルデ?」とドロアテが
「大丈夫ですか?」とシバリナ。
「何かありました?」とソアラ。
ミルスガルデが木の方を指さし目が…目がいたと腰を抜かしたようにつぶやいていた。
「目、ですか?」と指さす木立を見ながら問いかけるシバリナ。
「そう、大きな目がその間からこちらを見ていたのよ!」
木の後ろをドロアテとソアラが見回るが何もいなかったようだ。
魔物の足跡等も見つからなかったと二人は話していた。
「暗くて月明りでも見間違ったのではないですか?」と震えているミルスガルデにシバリナが話している。
「違うわ、確かに見たのよ。大きな目を!」
「「ウーン、何も見当たりませんでしたが。」」
首をかしげているドロアテとソアラ。
「暗いから、朝もう一度見てみましょう。」
と私が提案するとしぶしぶミルスガルデがテントに寝に入ったようだ。
「私の番だから、皆ねて頂戴。次はソアラだったよね。]
「ハイ、先生。次の火の番は私です。2時間すれば交代します。」
2時間後、火の番を交代しに来たソアラに頼み私はテントでゆっくり休んだ。
翌朝、こわばった顔をしたミルスガルデが騒いでごめんなさいと皆に謝っていた。
空を飛んだり、何が出るのかわからない山に連れてこられて疲れてたんだろうとみんなに慰められてミルスガルデは納得しきれない顔をしていた。
その日以降、休憩場所は何度も念入りに安全を確かめた。
そうして登ること9日、ようやく湖か沼か不明だが見えるようになったわ。
ここまで登ると木の実をつける木々は少なくなり、どちらか言うと針葉樹林みたいな木々が多くなり食糧が集めにくくなってきたのだ。
「予定より少し遅れたぐらいで到着かな。ここで空の旅は終了だよ。」
「空を飛ぶことが出来るなんて考えてもいなかったけど、何というか…すごかったです。」
ドロアテが言いながら気球から降りてきた。
「ドロアテは怖がってたじゃないですか?私は森が上から見れて気持ちよかったですけどね。」
とシバリナが言い返しにぎやかに二人は話し始めた。
「自分の国を上から眺められてどうだった、ミルスガルデ?」
「言葉に出来ないです。国王様より早く空を飛ぶような事ができるなんて。それで国を上から見る、陛下を下に見ることになるなど恐れ多いですよね。」
「先生~、気球たためましたよ。これどうします?」
「ああ、ありがとう。ソアラ大変だったでしょう。気球は私が持つから心配しないで。」
テキパキ片付けてくれたソアラ感謝しました。
これより先はエルフもめったに入ることができない大森林。
何があるかわからないからゆっくり進もう。
大森林にきた目的は薬草の生育状況確認と採取、金銀の樹の持ち帰りこの二つのためだからね。
薬草の生育状況確認と採取はまだしも金銀の樹はどこに生えているかも不明らしいから斜面王国側のみの探索を今回は行うわよ。
金銀の樹の生える条件は日光が十分にさし澄んだ水源が近くにあることらしい。
川か湖かの近くにあるということだけがわかっているみたい。
ただしこれも確認事項ではなく以前あった金銀の樹領がこのような環境だったらしいと伝えられているとのことでしかない。
前の大災害で金銀の樹領は壊滅的被害を受けエルフの住める環境ではなくなり捨てられた領地となったようだから。それ以降の大災害でイフノコス国は人口を大幅に減らし木々は生育が遅々と伸びず貴重な薬草も採取できなくなった、このことに危惧した国王陛下は大森林の探索に条件付きで許可した。
それが今回の計画の二つ目の金銀の樹の持ち帰りというわけ。
しかも、顔みしりとはいえ監視者付きで、あるかどうかもわからないものを持ち帰りとはいやはやだわ。
とにかく、上空から見つけた湖らしきものがこの地を登ったとこらへんにあったようだから探索してみましょう。
木々の生育が良くないという割には、この森深いわよね。
シバリナも緑の使い手だから木々を観察しながらゆっくり進んでいる、ソアラは薬草採取を気にして下ばかり見ているわね。
ミルスガルデとドロアテは魔物を警戒して前衛をこなしてくれている。
索敵している範囲に何かが引っかかるけど悪意はなく、あるのは興味と好奇心。
襲われる心配がないなら、スルーしよう。
今夜はここらへんで休もうか。
魔物と遭遇することはめったになく、アーミアやホネストをたまに見たがこちらが接近せず攻撃しなければ何ということもなく終わった。
こうして8日目の夜、ちょっとと断り席を立ち暗がりに消えた方向から凄ざまじい叫び声があがった。
「どうした、ミルスガルデ?」とドロアテが
「大丈夫ですか?」とシバリナ。
「何かありました?」とソアラ。
ミルスガルデが木の方を指さし目が…目がいたと腰を抜かしたようにつぶやいていた。
「目、ですか?」と指さす木立を見ながら問いかけるシバリナ。
「そう、大きな目がその間からこちらを見ていたのよ!」
木の後ろをドロアテとソアラが見回るが何もいなかったようだ。
魔物の足跡等も見つからなかったと二人は話していた。
「暗くて月明りでも見間違ったのではないですか?」と震えているミルスガルデにシバリナが話している。
「違うわ、確かに見たのよ。大きな目を!」
「「ウーン、何も見当たりませんでしたが。」」
首をかしげているドロアテとソアラ。
「暗いから、朝もう一度見てみましょう。」
と私が提案するとしぶしぶミルスガルデがテントに寝に入ったようだ。
「私の番だから、皆ねて頂戴。次はソアラだったよね。]
「ハイ、先生。次の火の番は私です。2時間すれば交代します。」
2時間後、火の番を交代しに来たソアラに頼み私はテントでゆっくり休んだ。
翌朝、こわばった顔をしたミルスガルデが騒いでごめんなさいと皆に謝っていた。
空を飛んだり、何が出るのかわからない山に連れてこられて疲れてたんだろうとみんなに慰められてミルスガルデは納得しきれない顔をしていた。
その日以降、休憩場所は何度も念入りに安全を確かめた。
そうして登ること9日、ようやく湖か沼か不明だが見えるようになったわ。
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