【完結】四ばあちゃん、二度目の人生

大江山 悠真

文字の大きさ
84 / 90

マリ 8

しおりを挟む

     ☆☆☆☆☆


王国軍とマコリッド辺境軍の戦いは熾烈を極めたと言いたいところだが早かった。
マコリッド辺境軍の魔法師団長キルゲールが無詠唱で状態異常魔法を発し、王国軍は半分はマヒ。
王国魔法師団長もマヒして詠唱途中で倒れていた。
状態異常にかからなかった兵たちは突撃をしたが、マコリッド辺境軍は風魔法を使い距離を詰めて大破した。
いいところなしの王国軍にローガン軍司令官は顔をこわばらせていた。

続くシュナイダ砦との戦い、シュナイダ砦の風、水、土、火魔法の前に手も足もでずに完敗。

ここまでくれば農園の砦に負けるのはわかっているようで兵の士気も上がらない。
勿論、シズも私も今回は参加しなかった。魔法師団長が朝の模擬戦から復帰できたいなかったからだ。
王国の魔法師団長良いとこなしで面目丸つぶれだもんね。
シュナイダ砦の魔法にも、農園の魔法にも負けてると思うわ。
冒険者とか平民とか関係なく、どのように魔力を制御し使うかだもの。日々生活でチマチマ魔法を使っているように思えるけど総量にしたら間違いなく私たちの方が使っている。
毎日毎日、魔力が空になるほど使用してごらんなさい。
その上に魔物を狩りに行ってるのよ、なめるなと言いたいわ。
貴族じゃないけど、ここにいる私たちは自分の命を張って生活するために魔法を極限まで使えるように練習しているからね。

チェリロブイ宰相とロベリエド殿下が挨拶に来られた。

「ロベリエド殿下、これで農園の守りが固く子供たちの安全を守れること納得していただけましたか?」

「しかし、襲撃されて子供たちも危なかったのではないか?」

「子供たちには触れませんでしたよ。触れようとしたら全員が私の魔法で地面に伏して動けなかったでしょうからね。」

「子供たちの養育は私が農園でしますのでよろしいですね。王都より安全でしょう。」

「しかし襲撃の犯人が分からぬうちは…」

「チェリロブイ宰相、その件もしばらくすれば判明すると思いますし誰が来ても子供たちの安全はお城より確保できますのでご安心ください。」

「マリ、その件はもう一度私の方から陛下に申し上げてみる。早まって動かないでほしい。」

「何といわれても、お子様方は王族の血を引く王女殿下に間違いございませんので何卒ご短慮されずにお願いいたしす。」



     ◇◇◇◇◇


「大敗か、せっかくの機会であったのに子供たち一人も手に入らずか。」

「相手が悪すぎたようです。祝福の女性二人とその相手の5人ですよ。レベルが違いすぎたようです。やはり、力では難しいでしょう。」

「搦手で王子を向かわせたのだが取り込まれてはな。」

「目が見えなくなったわけではありますまい。王太子殿下として立派に仕事をこなされておられる。良いではないですか。」

「マコリッド辺境伯爵がこのままであるとは誰にも判断できないからな。」

「そのためにローガン殿下にマリエッタ嬢と婚約させたのでは。」

「そうだがな、それだけではバランスが取れぬでな。何とかせねばな。せめて子供たちだけでも手に入れば次代には期待が持てると思ったが。」

「……。」

「今でもハーフ国は各地の貴族に配慮せねばならぬ。王の力が強ければもう少しいろいろな手立てが打てるものを。祝福の女性の力を半分でも我にあればな。」

「陛下、夜分失礼いたします。」

「ローガンか。」

「ハイ、よろしいでしょうか?」

「ではわたくしはこれで。」

「ウム。」


     ◇◇◇◇◇


「結果はでた?マグリド。」

「まだ、はっきりとは出ておりませんがロベリエド殿下の線は消えましたし宰相も絡んではないようで。
依頼はどうやらコルドバ方面らしいと。」

「コルドバ方面?また、意外な。」

「コルドバを治めているのはタウンゼント辺境伯爵なんですわ。」

「タウンゼント辺境伯爵?」

「マリ殿は気にしてないかもしれませんがね、タウンゼント辺境伯爵の娘のリビエラ嬢は一時ロベリエド殿下の正妃候補ですわ。その正妃候補を蹴落としたのがマリ殿、あなたですよ。
貴女にあってロベリエド殿下は婚約破棄されたのは知ってるでしょう。」

「婚約破棄したのは知っていたけど相手の名前は知らなかったわ。」

「そうでしょうね、マリ殿は。ただしリビエラ上にとってはその程度では済みませんわ。
王妃教育として7才から王城でされてましたからね。バーグマンは知っているよな。王妃教育がどんなものか。」

「俺だって詳しくは知らないがマリエッタ嬢も第二王子の妃として王都で教育されていたが、それは結構厳しいものがあったようです。マリエッタ嬢が王妃教育よりずっと楽だと話しているのを聞いたことがありますからな。」

「俺も知り合いに聞いたことがあるが、貴族とか王妃とかなるのは大変だなと思ったからな。
それを祝福の女性とはいえ、平民の出会ったばかりの女のために婚約破棄されてパーだぜ。
しかもだ、その本人は正妃は嫌だとか側妃にはなりたくないと言いたい放題。頭にくるだろう。」

「確かにそ・う・だね。でも、腹いせとしちゃ時期が合いすぎてない?」

「そうなだよな、裏がなさそうでありそうな感じだろう。」

「胡散臭さ満載だよ。」

「そうなのです、婚約破棄直後にされるとかでしたらわかるのですがお嬢様方が生まれてからですので、誰かに示唆された可能性が高いですからね。」

「そうなんだわ、だからバーグマンと俺は裏を取ってるんだ。」

「シズには関係なかったのね、巻き添えくわしたわけか。」

「イヤ、そうとも限りません。シズ様のお子様方5人も魔力は非常に強くお子様方を手に入れたものはシズ様とSクラス冒険者5人を手に入れたことになると考える者がいても不思議ではないですからね。」

「そんな簡単にすめばいいけどね。」

「確かにそうなのですが考える者はいるのは事実ですから。」

そんな話を私は、マグリドとバークマンとしてやすんだ2週間後驚きの人が飛び込んできたのだった。







しおりを挟む
感想 27

あなたにおすすめの小説

勝手に召喚され捨てられた聖女さま。~よっしゃここから本当のセカンドライフの始まりだ!~

楠ノ木雫
ファンタジー
 IT企業に勤めていた25歳独身彼氏無しの立花菫は、勝手に異世界に召喚され勝手に聖女として称えられた。確かにステータスには一応〈聖女〉と記されているのだが、しばらくして偽物扱いされ国を追放される。まぁ仕方ない、と森に移り住み神様の助けの元セカンドライフを満喫するのだった。だが、彼女を追いだした国はその日を境に天気が大荒れになり始めていき…… ※他の投稿サイトにも掲載しています。

腹違いの妹にすべてを奪われた薄幸の令嬢が、義理の母に殴られた瞬間、前世のインテリヤクザなおっさんがぶちギレた場合。

灯乃
ファンタジー
十二歳のときに母が病で亡くなった途端、父は後妻と一歳年下の妹を新たな『家族』として迎え入れた。 彼らの築く『家族』の輪から弾き出されたアニエスは、ある日義母の私室に呼び出され――。 タイトル通りのおっさんコメディーです。

【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる

三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。 こんなはずじゃなかった! 異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。 珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に! やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活! 右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり! アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

私の生前がだいぶ不幸でカミサマにそれを話したら、何故かそれが役に立ったらしい

あとさん♪
ファンタジー
その瞬間を、何故かよく覚えている。 誰かに押されて、誰?と思って振り向いた。私の背を押したのはクラスメイトだった。私の背を押したままの、手を突き出した恰好で嘲笑っていた。 それが私の最後の記憶。 ※わかっている、これはご都合主義! ※設定はゆるんゆるん ※実在しない ※全五話

大根令嬢の雑学無双、王弟殿下を添えて。~ 前世を思い出したので、許婚をほったらかして人助けしまくります!!

古森真朝
恋愛
気弱な伯爵令嬢のカレンは、自分勝手な婚約者レナートに振り回されていた。耐え続けていたある日、舞踏会で何者かに突き飛ばされ、階段から落ちてしまう。 その傷が元で儚く……なるかと思いきや。衝撃で前世を思い出したカレンは一転、かの『ド根性大根』みたいな超・ポジティブ人間になっていた。 『モラハラ婚約者の思惑なんぞ知るか!! 今度こそ好きなことやって、目いっぱい幸せに長生きするんだから!!!』 昔ひたすら読書に耽って身に着けた『雑学』を武器に、うっかり採れ過ぎた作物や、開墾しようとすると不幸に見舞われる土地、不治の病にかかった王族、等々の問題をどんどん解決。 領地の内外で心強い友人が出来たり、いつの間にかものすごく有名になっていたり、何かと協力してくれる王弟ヴィクトルから好意を寄せられたり(注:気付いてない)する中、温かい家族と共に仕事に励んでいく。 一方、前世から因縁のある人々もまた、こちらに転生していて――

【完結】憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

異世界に転生したので幸せに暮らします、多分

かのこkanoko
ファンタジー
物心ついたら、異世界に転生していた事を思い出した。 前世の分も幸せに暮らします! 平成30年3月26日完結しました。 番外編、書くかもです。 5月9日、番外編追加しました。 小説家になろう様でも公開してます。 エブリスタ様でも公開してます。

【完結】ポーションが不味すぎるので、美味しいポーションを作ったら

七鳳
ファンタジー
※毎日8時と18時に更新中! ※いいねやお気に入り登録して頂けると励みになります! 気付いたら異世界に転生していた主人公。 赤ん坊から15歳まで成長する中で、異世界の常識を学んでいくが、その中で気付いたことがひとつ。 「ポーションが不味すぎる」 必需品だが、みんなが嫌な顔をして買っていく姿を見て、「美味しいポーションを作ったらバカ売れするのでは?」 と考え、試行錯誤をしていく…

処理中です...