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マリ 8
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王国軍とマコリッド辺境軍の戦いは熾烈を極めたと言いたいところだが早かった。
マコリッド辺境軍の魔法師団長キルゲールが無詠唱で状態異常魔法を発し、王国軍は半分はマヒ。
王国魔法師団長もマヒして詠唱途中で倒れていた。
状態異常にかからなかった兵たちは突撃をしたが、マコリッド辺境軍は風魔法を使い距離を詰めて大破した。
いいところなしの王国軍にローガン軍司令官は顔をこわばらせていた。
続くシュナイダ砦との戦い、シュナイダ砦の風、水、土、火魔法の前に手も足もでずに完敗。
ここまでくれば農園の砦に負けるのはわかっているようで兵の士気も上がらない。
勿論、シズも私も今回は参加しなかった。魔法師団長が朝の模擬戦から復帰できたいなかったからだ。
王国の魔法師団長良いとこなしで面目丸つぶれだもんね。
シュナイダ砦の魔法にも、農園の魔法にも負けてると思うわ。
冒険者とか平民とか関係なく、どのように魔力を制御し使うかだもの。日々生活でチマチマ魔法を使っているように思えるけど総量にしたら間違いなく私たちの方が使っている。
毎日毎日、魔力が空になるほど使用してごらんなさい。
その上に魔物を狩りに行ってるのよ、なめるなと言いたいわ。
貴族じゃないけど、ここにいる私たちは自分の命を張って生活するために魔法を極限まで使えるように練習しているからね。
チェリロブイ宰相とロベリエド殿下が挨拶に来られた。
「ロベリエド殿下、これで農園の守りが固く子供たちの安全を守れること納得していただけましたか?」
「しかし、襲撃されて子供たちも危なかったのではないか?」
「子供たちには触れませんでしたよ。触れようとしたら全員が私の魔法で地面に伏して動けなかったでしょうからね。」
「子供たちの養育は私が農園でしますのでよろしいですね。王都より安全でしょう。」
「しかし襲撃の犯人が分からぬうちは…」
「チェリロブイ宰相、その件もしばらくすれば判明すると思いますし誰が来ても子供たちの安全はお城より確保できますのでご安心ください。」
「マリ、その件はもう一度私の方から陛下に申し上げてみる。早まって動かないでほしい。」
「何といわれても、お子様方は王族の血を引く王女殿下に間違いございませんので何卒ご短慮されずにお願いいたしす。」
◇◇◇◇◇
「大敗か、せっかくの機会であったのに子供たち一人も手に入らずか。」
「相手が悪すぎたようです。祝福の女性二人とその相手の5人ですよ。レベルが違いすぎたようです。やはり、力では難しいでしょう。」
「搦手で王子を向かわせたのだが取り込まれてはな。」
「目が見えなくなったわけではありますまい。王太子殿下として立派に仕事をこなされておられる。良いではないですか。」
「マコリッド辺境伯爵がこのままであるとは誰にも判断できないからな。」
「そのためにローガン殿下にマリエッタ嬢と婚約させたのでは。」
「そうだがな、それだけではバランスが取れぬでな。何とかせねばな。せめて子供たちだけでも手に入れば次代には期待が持てると思ったが。」
「……。」
「今でもハーフ国は各地の貴族に配慮せねばならぬ。王の力が強ければもう少しいろいろな手立てが打てるものを。祝福の女性の力を半分でも我にあればな。」
「陛下、夜分失礼いたします。」
「ローガンか。」
「ハイ、よろしいでしょうか?」
「ではわたくしはこれで。」
「ウム。」
◇◇◇◇◇
「結果はでた?マグリド。」
「まだ、はっきりとは出ておりませんがロベリエド殿下の線は消えましたし宰相も絡んではないようで。
依頼はどうやらコルドバ方面らしいと。」
「コルドバ方面?また、意外な。」
「コルドバを治めているのはタウンゼント辺境伯爵なんですわ。」
「タウンゼント辺境伯爵?」
「マリ殿は気にしてないかもしれませんがね、タウンゼント辺境伯爵の娘のリビエラ嬢は一時ロベリエド殿下の正妃候補ですわ。その正妃候補を蹴落としたのがマリ殿、あなたですよ。
貴女にあってロベリエド殿下は婚約破棄されたのは知ってるでしょう。」
「婚約破棄したのは知っていたけど相手の名前は知らなかったわ。」
「そうでしょうね、マリ殿は。ただしリビエラ上にとってはその程度では済みませんわ。
王妃教育として7才から王城でされてましたからね。バーグマンは知っているよな。王妃教育がどんなものか。」
「俺だって詳しくは知らないがマリエッタ嬢も第二王子の妃として王都で教育されていたが、それは結構厳しいものがあったようです。マリエッタ嬢が王妃教育よりずっと楽だと話しているのを聞いたことがありますからな。」
「俺も知り合いに聞いたことがあるが、貴族とか王妃とかなるのは大変だなと思ったからな。
それを祝福の女性とはいえ、平民の出会ったばかりの女のために婚約破棄されてパーだぜ。
しかもだ、その本人は正妃は嫌だとか側妃にはなりたくないと言いたい放題。頭にくるだろう。」
「確かにそ・う・だね。でも、腹いせとしちゃ時期が合いすぎてない?」
「そうなだよな、裏がなさそうでありそうな感じだろう。」
「胡散臭さ満載だよ。」
「そうなのです、婚約破棄直後にされるとかでしたらわかるのですがお嬢様方が生まれてからですので、誰かに示唆された可能性が高いですからね。」
「そうなんだわ、だからバーグマンと俺は裏を取ってるんだ。」
「シズには関係なかったのね、巻き添えくわしたわけか。」
「イヤ、そうとも限りません。シズ様のお子様方5人も魔力は非常に強くお子様方を手に入れたものはシズ様とSクラス冒険者5人を手に入れたことになると考える者がいても不思議ではないですからね。」
「そんな簡単にすめばいいけどね。」
「確かにそうなのですが考える者はいるのは事実ですから。」
そんな話を私は、マグリドとバークマンとしてやすんだ2週間後驚きの人が飛び込んできたのだった。
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