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5 お姫様
「オーロラ……?」
キャロルだった。
血筋に従い決して小柄ではないけれど、華奢だからとにかく可憐でしかない。それに並の男より大きな私からすれば、キャロルは小さくて可愛い事この上ない。2年会わないうちに美しさが増して、以前はなかった大人の気配を漂わせ始めている。
「まあ、私のお姫様」
「オーロラ……こんなに綺麗になって……!」
私とキャロルはひしと抱き合い、再会を喜んだ。
「本当に心配したのよ。だって、あなた病気だって聞いたから」
キャロルは大きな目に涙を溜めて、碧い瞳を宝石のように煌めかせる。
「ごめんね。見て、元気よ」
「キャロル、聞いて驚け。オーロラは」
「お兄様は黙ってて」
この兄妹は圧倒的に妹が強い。
「本当に綺麗……」
「自分でもびっくりしたわ。あと、病気っていうのは噂なの。どこから誰が流したのか知らないけど、本当はただ医者を雇ってダイエットしていたのよ」
「そうなの?」
「そう。だから、一瞬辛い時期があったのは事実だけど、病気ではないの」
「そうなのね……」
キャロルが花のように笑った。
もう……なんて可愛いの!
「さあ、お姫様。あなたの話を聞かせて」
「私はなんもないわ。でも幼馴染のひとりが結婚したの。夏は毎年アヴァンズロックの別荘で過ごすって話したでしょう? そこで会う伯爵令息よ。彼の結婚式があったから、今年の冬はこっちにいるの」
「聞いてくれオーロラ。キャロルは今でこそ祝福した感じで言うが」
「お兄様は黙ってて」
「今キャロルが話してる」
キャロルとふたりでダニエルを黙らせ、目で続きを促す。
兄妹にとって私が冬の幼馴染なら、結婚した令息は夏の幼馴染。でも話を聞いているうちに、私は重大なある事実に気づいた。
「それって、あなたの好きな人よね」
「そうなの。最初はチャーリーの婚約者だったんだけど、弟のヘイデンが熱烈に口説いて奪い取ったのよ! 素敵でしょう!?」
ダニエルが笑っている。
なるほど。さっき言いかけたのは、この事か。
「よかったわね。あなたの番よ、お姫様」
「あなたが先よ、オーロラ! あなたのほうがずっと素敵だもの!」
痩せた私を見てキャロルがうっとりしてくれるなら、男の鼻息を浴びようとダイエットした甲斐はあった。それに私はキャロルより4つも年上だ。さっさとこの美貌で結婚してしまったほうがいい。
「もう、お姫様っていうより王妃様って感じよ」
「デカいから貫禄があるな」
「お兄様は黙ってて。あっちでワインでも飲んでなさいよ」
2年ぶりの再会という事もあって、キャロルと私はずっと、それはもう舞踏会がお開きになるまでずっとお喋りを続けていた。
それができたのも、実はダニエルがキャロルに変な虫をつけないよう本能的に行動していた結果なのだけど、気づいているのは私だけだ。
キャロルだった。
血筋に従い決して小柄ではないけれど、華奢だからとにかく可憐でしかない。それに並の男より大きな私からすれば、キャロルは小さくて可愛い事この上ない。2年会わないうちに美しさが増して、以前はなかった大人の気配を漂わせ始めている。
「まあ、私のお姫様」
「オーロラ……こんなに綺麗になって……!」
私とキャロルはひしと抱き合い、再会を喜んだ。
「本当に心配したのよ。だって、あなた病気だって聞いたから」
キャロルは大きな目に涙を溜めて、碧い瞳を宝石のように煌めかせる。
「ごめんね。見て、元気よ」
「キャロル、聞いて驚け。オーロラは」
「お兄様は黙ってて」
この兄妹は圧倒的に妹が強い。
「本当に綺麗……」
「自分でもびっくりしたわ。あと、病気っていうのは噂なの。どこから誰が流したのか知らないけど、本当はただ医者を雇ってダイエットしていたのよ」
「そうなの?」
「そう。だから、一瞬辛い時期があったのは事実だけど、病気ではないの」
「そうなのね……」
キャロルが花のように笑った。
もう……なんて可愛いの!
「さあ、お姫様。あなたの話を聞かせて」
「私はなんもないわ。でも幼馴染のひとりが結婚したの。夏は毎年アヴァンズロックの別荘で過ごすって話したでしょう? そこで会う伯爵令息よ。彼の結婚式があったから、今年の冬はこっちにいるの」
「聞いてくれオーロラ。キャロルは今でこそ祝福した感じで言うが」
「お兄様は黙ってて」
「今キャロルが話してる」
キャロルとふたりでダニエルを黙らせ、目で続きを促す。
兄妹にとって私が冬の幼馴染なら、結婚した令息は夏の幼馴染。でも話を聞いているうちに、私は重大なある事実に気づいた。
「それって、あなたの好きな人よね」
「そうなの。最初はチャーリーの婚約者だったんだけど、弟のヘイデンが熱烈に口説いて奪い取ったのよ! 素敵でしょう!?」
ダニエルが笑っている。
なるほど。さっき言いかけたのは、この事か。
「よかったわね。あなたの番よ、お姫様」
「あなたが先よ、オーロラ! あなたのほうがずっと素敵だもの!」
痩せた私を見てキャロルがうっとりしてくれるなら、男の鼻息を浴びようとダイエットした甲斐はあった。それに私はキャロルより4つも年上だ。さっさとこの美貌で結婚してしまったほうがいい。
「もう、お姫様っていうより王妃様って感じよ」
「デカいから貫禄があるな」
「お兄様は黙ってて。あっちでワインでも飲んでなさいよ」
2年ぶりの再会という事もあって、キャロルと私はずっと、それはもう舞踏会がお開きになるまでずっとお喋りを続けていた。
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