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26 愛する者たち
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咄嗟に避けようと身を捩ったものの、ラファラン伯爵は私と同じように剣に叩かれ落馬した。私の馬も彼の馬も、主の危機に恐れ戦いて逃げていく。
ラファラン伯爵が喚き散らしながら身を持ち直した。甲冑は強い。
「ぬああああっ!!」
「……」
私は、その後ろ姿を地面から首を擡げ、呆然と見あげた。
小柄で、裾をはためかせる、後ろ姿。
雑に結い上げた髪かほつれ、細い項が覗く。
「イアサント……」
妹が、私を庇い、戦っていた。
「なんだ貴様ぁぁッ!!」
「!」
ただでさえ正気ではないラファラン伯爵が、更に激高して容赦なく剣を振り回している。イアサントは危なげなく正確に攻撃を躱し、受け流し、押し返し、払いあげ、そして次の一撃に繋げた。
「……駄目よイアサント……そんな事しないで……」
まともに声が出ない。
起き上る事もできない。
あばらが折れているのかもしれない。
「あぶな……い……」
涙があふれる。
苦しいし、なにより、今目の前で妹の身にもしもの事があったら、私は……
「クソ! クソ! クソォォッ!! 牝共が馬鹿にしやがって!!」
「ふんっ!」
妹が踏み込みながら払いあげると、ラファラン伯爵がバランスを崩し後ずさった。
その数秒で妹は体勢を整える。
「騎士の妻を……舐めんじゃないわよ!」
すぐさま斬りかかる。
悪態をつき、ラファラン伯爵が応戦した。
「……」
そうか。
あれは、フェリクス・マクロンの遺した剣。
私と一緒に成長したはずの妹は、愛する騎士と生きたひとりの妻になっていた。それにしても、小柄なのにうまく剣を扱っている。
不安と感動を同時に覚えていると、恐れていた事が起きた。
妹の手が、急に、剣の重さを思い出したようだった。同然だ。妹は小柄なのだから。
「ふはははは! 馬鹿め! 貴様で試し斬りといくぞ! 思い知れ虫けらァッ!!」
「やめて!」
私が叫ぶと、妹がハッとして振り向いた。
その驚愕した瞳からは、滝のような涙が流れていた。妹は私が殺されたと思っていたのだ。私が血も流さずに生きているのを見ると、嬉しそうに眉と口角をあげた。
だから。
目を逸らしてしまったから。
ラファラン伯爵が襲い掛かる。
「!」
「バルバラ! イアサント!」
「!?」
思わぬ人の声に、私と妹、そしてラファラン伯爵までもが目を向けた。
ジェルマンだった。信じられない事にジェルマンは馬上で弓を引いた。そして次の瞬間、矢がラファラン伯爵の手を撃ち、剣を落とさせたのだ。
「ぐあっ!」
そう悲鳴があがった時にはもう、ジェルマンの馬がラファラン伯爵を蹴り倒した。そして私と妹の周りをぐるりと回り、止まった。
「嘘、ジェルマン? やるじゃない」
妹が声をあげる。
「やあ、イアサント。君は知らないだろうけど、バルバラにふられて僕は強くなったんだよ。しかも目がいいもので弓──」
「お姉様!」
妹は身を翻して私に駆け寄り、剣を置いて跪いた。
「お、お姉様……! 大丈夫なの!?」
「ええ」
抱き起こされ、若干の吐気を覚えたし痛いけれど、命に別状はない。
「お祖母様のコルセットを着てるの」
「あの分厚くてダサいやつ?」
「そう。おかげで助かった」
妹の目からまた涙が溢れた。
私も泣いているのだけれど、半分は痛みのせいでもある。
「なにがあったんだい?」
馬を下りたジェルマンが深刻な声で尋ねてくる。
私の肩を抱きかかえ、妹が振り仰いだ。
「あいつ、お姉様を斬ろうとしたの」
馬に蹴られ倒れたラファラン伯爵は気を失っている。
「──」
「お祖母様のコルセットで命拾いしたから安心して」
言ってみたものの、ジェルマンが別人のように表情を変えた。
「よし、殺そう」
「待って。やめて。似合わないわ」
「ああ、お姉様……!」
妹に抱きしめられる。
妹も泣いていた。
きっと恐かったのだろう。妹は、愛する人を私よりひとり多く亡くしている。
私も妹を抱きしめた。
「ありがとう。助けに来てくれて」
「……っ、……。変な奴らが通って行ったって話を聞いて、胸騒ぎがして急いで来たの。嵐の中、夜通し歩いたけど悔いはないわ」
言われてみれば、妹の頭はずぶ濡れだ。外套を着ていたからなのか、頭から下はそこまででもないけれど。
「安心していいよ、バルバラ。不審な一行がドルイユに向かったと知って駆けつけたのは、僕だけじゃないんだ。ナダル伯爵の軍と、モントロン伯爵の騎馬隊も来ている。君の憲兵たちと力を合わせて、もうほぼ制圧してる」
「あなたもありがとう、ジェルマン」
「変な噂を聞いて……でも取り越し苦労だったら僕の未練ばかり悪目立ちするから、強い家臣を数人だけつれて駆けつけてみたんだ。僕はドルイユの嵐には慣れてるし、僕も、悔いはない」
彼が嘘を吐くはずない。
私たちは昔、3人でよく遊んだ。正確には妹が私とジェルマンを振り回して、意図せず大騒ぎになっていたのだけれど。
昔と今は、こうして、繋がっている。
それが嬉しくて、私はふたりと微笑みを交わしていた。
そのとき突如としてラファラン伯爵が飛び起き、報復とでも言うように一瞬でジェルマンの弓を叩き落して彼を蹴った。私を見つめて気を抜いていた彼はあっけなく倒れた。
妹が剣をとる。
けれどその剣は弾き飛ばされ、妹も蹴られた。顎を。それで仰向けに倒れた。
「イアサント!」
「牝が……男がいなきゃなにもできないと、悔い改めながら死ね!!」
私が妹を庇い、私と妹を一突きにするためにラファラン伯爵が剣を構え直す。私と妹を庇うようにジェルマンが這い寄り、ラファラン伯爵の胴に組みついた。
けれど、狂人に勝ち目はないかに思われた。
少なくとも一瞬、私は絶望した。
影が射した。
風のように、馬が駆け抜けた。私の馬だった。デュモンが操りながら滑り降り、フェリクスの剣を拾い、ラファラン伯爵の膝を打った。ラファラン伯爵が片膝をつくと肘を打った。甲冑が無慈悲な音をたてる。剣が落ちた。落ちた剣をジェルマンが奪い、慣れない手つきで注意しながら距離を取る。
腕の中でイアサントがむくりと起きた。
デュモンが前屈みになったラファラン伯爵を蹴り上げ、ラファラン伯爵が仰向けに倒れる。その胸を踏みつけ剣を顔の脇に突き立てる。
「プリンセス。どうする?」
デュモンはこちらを見ずに、静かに問いかけた。
「殺さないで。賠償金をたっぷり搾り取るから」
「わかった」
短く頷き、デュモンは改めて、力強くラファラン伯爵の胸を踏みつけた。
ラファラン伯爵の顔は、苦悶と憎悪に歪んでいる。
「……」
気づくと妹が、憑りつかれたようにデュモンを見あげていた。
亡きフェリクスを重ね、その姿を見ているのはわかった。
それで、心が決まった。
「駄目よ。彼はあげないわ」
「?」
もちろん妹にそんな気がないのもわかっている。
ふしぎと体が動いた。私は羽が生えたように立ち上がり、デュモンに駆け寄り、その頬を掌で挟んでこちらに向け唇にキスをした。
デュモンの瞳孔が開く。
制圧に成功した憲兵隊や、ナダルとモントロンの援軍が押し寄せてきて、私は女領主に戻った。
「市民に怪我人はいません!」
「ここにひとりいるわ!」
勇敢な妹が顎を腫らし、血を流している。隊長に答えてからラファラン伯爵を見おろした。生きている限り害悪にしかならないだろうけれど、賠償金を搾り取らなければいけない。そのあとは追放でも幽閉でもされればいい。
馬とは違う聞き慣れない走行音がして目を向けると、グングンが現れた。ハイラが乗っている。縄を持っている。憲兵隊と援軍の群が一様に怯えて後ずさった。
「え?」
低く洩らした妹のほうが、よほど肝が据わっている。
ハイラとグングンは一直線にラファラン伯爵を目指していた。足音に怯えてもがくラファラン伯爵からデュモンは足を退けず、ハイラたちを待っている。やがて傍まで来るとハイラはグングンから下りて、無言のまま私を抱擁し、ラファラン伯爵の首に縄をかけた。
「やっ、やめろ……! やめさせてくれ!!」
彼女にはその権利がある。
けれど、引廻しをさせるわけにはいかなかった。
「デュモン、殺さないように言って。裁判にかけなければいけないから」
彼がハイラの国の言葉で説明すると、ハイラは冷静に言葉を返し、首に加えて手首にも縄をかけグングンの胴に繋いだ。そして憲兵隊のほうにラファラン伯爵を連行していった。
「俺は野蛮でした?」
デュモンが手にした剣を見ながら尋ねてくる。
「いいえ、英雄よ。その持ち主と同じようにね」
デュモンがふり向き、妹の前で膝をついた。誰の剣かわかっているのだ。
恭しく差し出された剣を、妹が受け取った。強く美しい騎士の顔をしていた。
日が射し込んでくる。
私は手を翳し、空を見あげた。
ラファラン伯爵が喚き散らしながら身を持ち直した。甲冑は強い。
「ぬああああっ!!」
「……」
私は、その後ろ姿を地面から首を擡げ、呆然と見あげた。
小柄で、裾をはためかせる、後ろ姿。
雑に結い上げた髪かほつれ、細い項が覗く。
「イアサント……」
妹が、私を庇い、戦っていた。
「なんだ貴様ぁぁッ!!」
「!」
ただでさえ正気ではないラファラン伯爵が、更に激高して容赦なく剣を振り回している。イアサントは危なげなく正確に攻撃を躱し、受け流し、押し返し、払いあげ、そして次の一撃に繋げた。
「……駄目よイアサント……そんな事しないで……」
まともに声が出ない。
起き上る事もできない。
あばらが折れているのかもしれない。
「あぶな……い……」
涙があふれる。
苦しいし、なにより、今目の前で妹の身にもしもの事があったら、私は……
「クソ! クソ! クソォォッ!! 牝共が馬鹿にしやがって!!」
「ふんっ!」
妹が踏み込みながら払いあげると、ラファラン伯爵がバランスを崩し後ずさった。
その数秒で妹は体勢を整える。
「騎士の妻を……舐めんじゃないわよ!」
すぐさま斬りかかる。
悪態をつき、ラファラン伯爵が応戦した。
「……」
そうか。
あれは、フェリクス・マクロンの遺した剣。
私と一緒に成長したはずの妹は、愛する騎士と生きたひとりの妻になっていた。それにしても、小柄なのにうまく剣を扱っている。
不安と感動を同時に覚えていると、恐れていた事が起きた。
妹の手が、急に、剣の重さを思い出したようだった。同然だ。妹は小柄なのだから。
「ふはははは! 馬鹿め! 貴様で試し斬りといくぞ! 思い知れ虫けらァッ!!」
「やめて!」
私が叫ぶと、妹がハッとして振り向いた。
その驚愕した瞳からは、滝のような涙が流れていた。妹は私が殺されたと思っていたのだ。私が血も流さずに生きているのを見ると、嬉しそうに眉と口角をあげた。
だから。
目を逸らしてしまったから。
ラファラン伯爵が襲い掛かる。
「!」
「バルバラ! イアサント!」
「!?」
思わぬ人の声に、私と妹、そしてラファラン伯爵までもが目を向けた。
ジェルマンだった。信じられない事にジェルマンは馬上で弓を引いた。そして次の瞬間、矢がラファラン伯爵の手を撃ち、剣を落とさせたのだ。
「ぐあっ!」
そう悲鳴があがった時にはもう、ジェルマンの馬がラファラン伯爵を蹴り倒した。そして私と妹の周りをぐるりと回り、止まった。
「嘘、ジェルマン? やるじゃない」
妹が声をあげる。
「やあ、イアサント。君は知らないだろうけど、バルバラにふられて僕は強くなったんだよ。しかも目がいいもので弓──」
「お姉様!」
妹は身を翻して私に駆け寄り、剣を置いて跪いた。
「お、お姉様……! 大丈夫なの!?」
「ええ」
抱き起こされ、若干の吐気を覚えたし痛いけれど、命に別状はない。
「お祖母様のコルセットを着てるの」
「あの分厚くてダサいやつ?」
「そう。おかげで助かった」
妹の目からまた涙が溢れた。
私も泣いているのだけれど、半分は痛みのせいでもある。
「なにがあったんだい?」
馬を下りたジェルマンが深刻な声で尋ねてくる。
私の肩を抱きかかえ、妹が振り仰いだ。
「あいつ、お姉様を斬ろうとしたの」
馬に蹴られ倒れたラファラン伯爵は気を失っている。
「──」
「お祖母様のコルセットで命拾いしたから安心して」
言ってみたものの、ジェルマンが別人のように表情を変えた。
「よし、殺そう」
「待って。やめて。似合わないわ」
「ああ、お姉様……!」
妹に抱きしめられる。
妹も泣いていた。
きっと恐かったのだろう。妹は、愛する人を私よりひとり多く亡くしている。
私も妹を抱きしめた。
「ありがとう。助けに来てくれて」
「……っ、……。変な奴らが通って行ったって話を聞いて、胸騒ぎがして急いで来たの。嵐の中、夜通し歩いたけど悔いはないわ」
言われてみれば、妹の頭はずぶ濡れだ。外套を着ていたからなのか、頭から下はそこまででもないけれど。
「安心していいよ、バルバラ。不審な一行がドルイユに向かったと知って駆けつけたのは、僕だけじゃないんだ。ナダル伯爵の軍と、モントロン伯爵の騎馬隊も来ている。君の憲兵たちと力を合わせて、もうほぼ制圧してる」
「あなたもありがとう、ジェルマン」
「変な噂を聞いて……でも取り越し苦労だったら僕の未練ばかり悪目立ちするから、強い家臣を数人だけつれて駆けつけてみたんだ。僕はドルイユの嵐には慣れてるし、僕も、悔いはない」
彼が嘘を吐くはずない。
私たちは昔、3人でよく遊んだ。正確には妹が私とジェルマンを振り回して、意図せず大騒ぎになっていたのだけれど。
昔と今は、こうして、繋がっている。
それが嬉しくて、私はふたりと微笑みを交わしていた。
そのとき突如としてラファラン伯爵が飛び起き、報復とでも言うように一瞬でジェルマンの弓を叩き落して彼を蹴った。私を見つめて気を抜いていた彼はあっけなく倒れた。
妹が剣をとる。
けれどその剣は弾き飛ばされ、妹も蹴られた。顎を。それで仰向けに倒れた。
「イアサント!」
「牝が……男がいなきゃなにもできないと、悔い改めながら死ね!!」
私が妹を庇い、私と妹を一突きにするためにラファラン伯爵が剣を構え直す。私と妹を庇うようにジェルマンが這い寄り、ラファラン伯爵の胴に組みついた。
けれど、狂人に勝ち目はないかに思われた。
少なくとも一瞬、私は絶望した。
影が射した。
風のように、馬が駆け抜けた。私の馬だった。デュモンが操りながら滑り降り、フェリクスの剣を拾い、ラファラン伯爵の膝を打った。ラファラン伯爵が片膝をつくと肘を打った。甲冑が無慈悲な音をたてる。剣が落ちた。落ちた剣をジェルマンが奪い、慣れない手つきで注意しながら距離を取る。
腕の中でイアサントがむくりと起きた。
デュモンが前屈みになったラファラン伯爵を蹴り上げ、ラファラン伯爵が仰向けに倒れる。その胸を踏みつけ剣を顔の脇に突き立てる。
「プリンセス。どうする?」
デュモンはこちらを見ずに、静かに問いかけた。
「殺さないで。賠償金をたっぷり搾り取るから」
「わかった」
短く頷き、デュモンは改めて、力強くラファラン伯爵の胸を踏みつけた。
ラファラン伯爵の顔は、苦悶と憎悪に歪んでいる。
「……」
気づくと妹が、憑りつかれたようにデュモンを見あげていた。
亡きフェリクスを重ね、その姿を見ているのはわかった。
それで、心が決まった。
「駄目よ。彼はあげないわ」
「?」
もちろん妹にそんな気がないのもわかっている。
ふしぎと体が動いた。私は羽が生えたように立ち上がり、デュモンに駆け寄り、その頬を掌で挟んでこちらに向け唇にキスをした。
デュモンの瞳孔が開く。
制圧に成功した憲兵隊や、ナダルとモントロンの援軍が押し寄せてきて、私は女領主に戻った。
「市民に怪我人はいません!」
「ここにひとりいるわ!」
勇敢な妹が顎を腫らし、血を流している。隊長に答えてからラファラン伯爵を見おろした。生きている限り害悪にしかならないだろうけれど、賠償金を搾り取らなければいけない。そのあとは追放でも幽閉でもされればいい。
馬とは違う聞き慣れない走行音がして目を向けると、グングンが現れた。ハイラが乗っている。縄を持っている。憲兵隊と援軍の群が一様に怯えて後ずさった。
「え?」
低く洩らした妹のほうが、よほど肝が据わっている。
ハイラとグングンは一直線にラファラン伯爵を目指していた。足音に怯えてもがくラファラン伯爵からデュモンは足を退けず、ハイラたちを待っている。やがて傍まで来るとハイラはグングンから下りて、無言のまま私を抱擁し、ラファラン伯爵の首に縄をかけた。
「やっ、やめろ……! やめさせてくれ!!」
彼女にはその権利がある。
けれど、引廻しをさせるわけにはいかなかった。
「デュモン、殺さないように言って。裁判にかけなければいけないから」
彼がハイラの国の言葉で説明すると、ハイラは冷静に言葉を返し、首に加えて手首にも縄をかけグングンの胴に繋いだ。そして憲兵隊のほうにラファラン伯爵を連行していった。
「俺は野蛮でした?」
デュモンが手にした剣を見ながら尋ねてくる。
「いいえ、英雄よ。その持ち主と同じようにね」
デュモンがふり向き、妹の前で膝をついた。誰の剣かわかっているのだ。
恭しく差し出された剣を、妹が受け取った。強く美しい騎士の顔をしていた。
日が射し込んでくる。
私は手を翳し、空を見あげた。
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