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第7章 宇宙へ
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ネコリアから遠く離れ、ようやく船内は落ち着きを取り戻した。
ふり返っても、もはやネコリアの姿は見えなかった。その後、あの星がどうなったかを確かめるすべもない。宇宙船は一度も振り返ることなく、宇宙空間を突き進んでいった。
「危なかったなぁ。なんとか脱出できたけど……惑星ネコリアがどうなったか、やっぱり気になるよな。でも、もう後戻りはできない。」
「そうだな。俺たちはもう飛び立ってしまったからな。」
グスン、グスン――
「なんとか生き延びたけど、これからどうなるの? 目的の星は本当にあるの? 大丈夫かな……」
「そうは言っても、もう戻れないだろう。前に進むしかないさ。」
「うん、四人でなんとかしていかないと。」
そのとき、スピーカーから声がした。
「皆様、お取り込み中、申し訳ございません。これから皆様のアシスタントをさせていただきます、人工知能コンピュータ──Synthetic Adaptive Intelligence for Astrobiological Functionality and Analysis、略してS.I.F.A。サイファとお呼びください。皆様のサポートをさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
「サイファ、ありがとう。みんな、この船のコントロールや、全員が冷凍睡眠中の自動航行、健康管理、そのほかもろもろ……全部、サイファがAIコンピュータとして補助してくれるんだ。
実は、目標となる座標、"青い惑星"についても、サイファと一緒に探して見つけたんだ。
僕らの五人目の仲間として、よろしくな。」
「エルはこの船にそんなシステムを積んでたのね……」
「サイファはどこまで対応できるAIなんだ? エル」
「ノア、サイファは、ほとんどなんでもできるくらいの知識を持っているよ。もともと、ネコリアのあらゆる知識を持っていると言ってもいい。
僕が育てたから、多少の偏りはあるかもしれないけど……科学、文化、哲学、言語、あらゆる知識を詰め込んである。
生物学や農業、畜産、宇宙航行の知識もあるから、何でもお願いできると思うよ。」
「攻撃や防御、交戦の対応なんかもできるのかな?」
「軍用のシステムじゃないけど、ある程度は対応できると思う。そうならないことを願ってるけどね。
まずは僕たちが冷凍睡眠中に、船を自動航行させるのがサイファの役目だ。」
「じゃあ、まずは少し食事にしましょう。それから今後の計画ね。サイファ、食事の用意はできるかしら?」
「ミケ、私は食事の用意も可能です。皆様、食事の準備が整っております。ダイニングへどうぞ。」
ダイニングルームには、すでに温かい食事が並んでいた。
四人はこれからの計画について話し合いながら、夕食をとった。冷凍睡眠カプセルでの長期自動航行前、最後の食事だった。
食事を終えると、それぞれ少しずつ自分の時間を過ごし、順番に冷凍睡眠カプセルに入って眠りについた。
レオとノアが最初にカプセルに入り、ミケがその後に続いた。
最後に、エルがサイファに指示を出してから、カプセルで眠りについた。
サイファは静寂の中、ダイニングテーブルを片付け、誰もいなくなったダイニングの照明を落とした。
照明が落ちた船内には、暗闇と静寂が訪れ、サイファのコンソールの光だけが冷たく点滅していた。
静寂の中で、数億年という時が流れ、
宇宙船ははるかかなたの伝説の青い星へと航行していく──。
ふり返っても、もはやネコリアの姿は見えなかった。その後、あの星がどうなったかを確かめるすべもない。宇宙船は一度も振り返ることなく、宇宙空間を突き進んでいった。
「危なかったなぁ。なんとか脱出できたけど……惑星ネコリアがどうなったか、やっぱり気になるよな。でも、もう後戻りはできない。」
「そうだな。俺たちはもう飛び立ってしまったからな。」
グスン、グスン――
「なんとか生き延びたけど、これからどうなるの? 目的の星は本当にあるの? 大丈夫かな……」
「そうは言っても、もう戻れないだろう。前に進むしかないさ。」
「うん、四人でなんとかしていかないと。」
そのとき、スピーカーから声がした。
「皆様、お取り込み中、申し訳ございません。これから皆様のアシスタントをさせていただきます、人工知能コンピュータ──Synthetic Adaptive Intelligence for Astrobiological Functionality and Analysis、略してS.I.F.A。サイファとお呼びください。皆様のサポートをさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。」
「サイファ、ありがとう。みんな、この船のコントロールや、全員が冷凍睡眠中の自動航行、健康管理、そのほかもろもろ……全部、サイファがAIコンピュータとして補助してくれるんだ。
実は、目標となる座標、"青い惑星"についても、サイファと一緒に探して見つけたんだ。
僕らの五人目の仲間として、よろしくな。」
「エルはこの船にそんなシステムを積んでたのね……」
「サイファはどこまで対応できるAIなんだ? エル」
「ノア、サイファは、ほとんどなんでもできるくらいの知識を持っているよ。もともと、ネコリアのあらゆる知識を持っていると言ってもいい。
僕が育てたから、多少の偏りはあるかもしれないけど……科学、文化、哲学、言語、あらゆる知識を詰め込んである。
生物学や農業、畜産、宇宙航行の知識もあるから、何でもお願いできると思うよ。」
「攻撃や防御、交戦の対応なんかもできるのかな?」
「軍用のシステムじゃないけど、ある程度は対応できると思う。そうならないことを願ってるけどね。
まずは僕たちが冷凍睡眠中に、船を自動航行させるのがサイファの役目だ。」
「じゃあ、まずは少し食事にしましょう。それから今後の計画ね。サイファ、食事の用意はできるかしら?」
「ミケ、私は食事の用意も可能です。皆様、食事の準備が整っております。ダイニングへどうぞ。」
ダイニングルームには、すでに温かい食事が並んでいた。
四人はこれからの計画について話し合いながら、夕食をとった。冷凍睡眠カプセルでの長期自動航行前、最後の食事だった。
食事を終えると、それぞれ少しずつ自分の時間を過ごし、順番に冷凍睡眠カプセルに入って眠りについた。
レオとノアが最初にカプセルに入り、ミケがその後に続いた。
最後に、エルがサイファに指示を出してから、カプセルで眠りについた。
サイファは静寂の中、ダイニングテーブルを片付け、誰もいなくなったダイニングの照明を落とした。
照明が落ちた船内には、暗闇と静寂が訪れ、サイファのコンソールの光だけが冷たく点滅していた。
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宇宙船ははるかかなたの伝説の青い星へと航行していく──。
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